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令和の少女漫画を読んでみた【スゴイ!】


こんにちは。木星堂の海です。

漫画が好きだ。
特にファンタジー作品が好きで、少年漫画少女漫画の垣根に関係なくよく読む。

少女漫画だと『赤髪の白雪姫』(あきづき空太・白泉社)『コレットは死ぬことにした』(幸村アルト・白泉社)が好き。
見事にファンタジーど真ん中である。
白泉社のファンタジーを好んで読む傾向があると自覚している。

作家だとくまがい杏子さんが好きで、新刊が出るたびに購入する。

逆に「学校生活を送りながら恋愛をする」ような、いわゆる現実世界を舞台にした少女漫画を最近読んでいないなと思い、読んでみることにした。
タイトルは『花野井くんと恋の病』(森野萌・講談社)
マブダチから「面白いから読んでみなよ」と勧められた一作だ。
どうやらアニメ化もされているらしい。

この一作が、なんというか「令和の少女漫画だ……!」と驚きの連続だったので感想を書かせていただく。
それでは、はじまり、はじまり〜〜。

オシャレの情報源が美容系動画

オシャレをしたいな、と思った時に参考にするものって何だろうか。
私が昔読んだことのある少女漫画だと、雑誌を読んでオシャレだったり流行だったりの勉強をしていた。
学校の休み時間に、ファッション雑誌をみんなで回し読みしている、みたいな描写もしばしばあった。

それが現在の少女漫画だと、雑誌から美容系動画に変化を遂げているのである。
なるほどー!
確かに身近で手っ取り早い。
私自身、最近はSNSでメイクの流行をつかんでいるため、とても親近感が沸いた。

位置共有アプリを使っている

そもそも漫画の登場人物がスマホを使っているだけで驚いて感動してしまう、そんな私はファンタジー畑出身。
さらに、スマホで最近流行りの「位置共有アプリ」を使っている描写まであり、もう驚きの連続だった。

この『花野井君と恋の病』では、主人公カップルが「お試しで使ってみようよ」という感じで、位置共有アプリを使いはじめている。
デートの待ち合わせの時に「あと何分くらいで来そうだな」と分かるので便利だそうだ。
(この二人はこの後、とある事件がきっかけで使わなくなっちゃうのだが。)

位置共有アプリを私は使ったことがない。
理由は簡単、つかう相手がいないから! さみしい。

位置共有アプリが流行り始めた当初、私は大学生だったのだが、
勉強! 酒! 勉強! の生活をしていたため使わずじまいだった。

性的同意をしっかり取っている

『花野井君と恋の病』は恋愛漫画ということで、
登場人物たちは関係性が進むにつれてハグをしたり、キスをしたりする。

そこで感動したのが、パートナー同士で性的同意をきちんと取っていること。
性的同意。紅茶の動画が有名だが、ご存じだろうか。

この漫画では、「触ってもいいか」「どこまで知識があるのか」ということをしっかりと二人で話し合っているのが印象的だった。
あと、相手が「嫌だ」「そんな気分じゃない」と言った時にはきちんとそこで止めている。

なんというか、令和の少女漫画、恋愛漫画だ……! と思った。

そのほかにも
「夜道が危ないのに男も女もあるかよ」というセリフを大人が言っていたり、
男女関係なく、大切な人を大切にしていたりと
恋愛漫画でありつつも、もっと大きなテーマが背景にある漫画だと感じた。


作者は現代の流行にしっかりとアンテナを立てておくことが求められる

今回、少女漫画を読んだ結果、
小見出しのとおり、
漫画の作者は、現代の流行・感覚に対してしっかりとアンテナを立てておくことが求められるのだなと感じた。

現代の高校を舞台にした漫画だったら、現代の高校生の流行だったり感覚だったりをしっかりと掴んでおかなければならない。
大変な職業だと思った。



もうそろそろ、少女漫画で「授業中にビーリアル撮らないでよ!」みたいなセリフが出てきたりするのかなあ。
登場人物がtiktokを撮影していたりして。
それはそれで面白い気もする。

というわけで
久しぶりにいわゆる「定番」の少女漫画を読んだが、とても面白かった。
文化祭だったり修学旅行だったりといった行事ごとが物語の重大イベントと化しているのは昔と変わらなくて、なんだか微笑ましかった。
確かにね、行事って高校生にとったら一大イベントだよね。

また気になる作品ができたら読んでみようと思う。


しいたけ茶が美味しかった 海

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