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GU3つで1000円のパンツ(綿100%)で勝負をしてしまった話

この世には「勝負下着」という概念がある。
恐らく、古代ローマ時代からあったんじゃないかと推測する。勝負の際の、煽動的な要素の1つとして欠かせないアイテムである。そんな古典的な文化であるにも関わらず、私はちゃんとした「勝負下着」を2年前まで持っていなかった。

勝負下着の話をする前に、恥ずかしながら、私のパンツに対する意識の低さから話し始めたい。
広告代理店に勤めていたときは、終電で帰り始発で出社or始発で帰りお風呂に入って出社することも多々あったため、洗濯機を回す時間が取れず、深刻なパンツ不足に喘いでいた。1度、朝履くパンツが無いことに気づき、ノーパンのままコンビニに行き、パンツを買って、駅で履いてから出社したことがある。悲しいけど、完全実話だ。FamilyMartが無印良品と提携している時は、24時間無印のパンツが買えたので重宝した。
1度会社の飲み会で笑い話でその話をしたら、完全に男性陣からドン引きされた。

「待って、ノーパンで途中まで出社したってこと?信じられないんだけど」

「いやでもちゃんとズボンで駅まで行ったので、パンツ履いてるみたいなもんだったんですけど」

そう返したら、まだスカートの方がマシなんじゃないか?という謎の議論が男性陣の中で繰り広げられていた。

女性の先輩から、

「一体何枚の下着で回してるの?無くなることなんてある?」

と神妙な面持ちで聞かれたので、7枚くらいと正直に答えると少なすぎる、15枚くらいは持ちなさい、とアドバイスを受けた。
(私は早速週末10枚ほど買い足した)
ちなみにその場にいた別の女性の先輩は翌日、ピーチジョンの前通ったから、と言って私にパンツを1枚プレゼントしてくれた。白の総レースだった。
(今思えば社内の人にめちゃくちゃ恵まれていたと思う)


「もぐちゃんってさあ、上下バラバラの下着付けたりしてない?」

同い年で1番仲が良かった男子には、おそるおそるそう聞かれた。

「ああ、8割くらいバラバラかも。有事の際はちゃんと上下揃えるけどね」

「あーもう!上下バラバラのやつはね、社会問題だよ!」

本当にこの表現で半ギレぎみに同期に言われ、私はそこまで言う!?と、ちょっとひいていた。会社を辞めた今も、恋愛相談にのってくれるし、突然の飲みの誘いに付き合ってくれるいい男友達なのだが、そういうくだらないことを気にしすぎるから何年も彼女できないんだよー!とすら、心の中で思っていた。

今思えば、この時にちゃんとパンツと向き合うべきだった。

当時の私は、3週間に1回美容院、1ヶ月に1回マツエク、眉毛サロン、エステ、脱毛、整体、と、自分の身なりを全てお金で解決していた。時間は無いが残業のしすぎでお金はあったので、美容Dayにまとめてやる際は、たった1日で、3〜4万は美容代にかけることもしばしばだった。化粧品も月3万くらいは買っていた。
しかし、下着は、アモズスタイルレベル(上下で3000〜4000円台)が最上級で、基本は安いものしか買っていなかった。
これだけ外面整えていたけど、当時家もめちゃくちゃ汚かったし、今思うと、本当に歪で、とことん精神的に病んでいたなーと思う。前職でのサバイバル経験の話はまたのちほど。


パンツを買い足したことで、パンツ不足問題は解決したが、クオリティ問題は依然残っていた。
1年間メイクラブしておらず、精神的処女膜が再生した話は以前noteに記載したが、鉄のパンツ期の私は、クオリティ問題に目を向けられずにいた。人の目に触れる機会がないのだから当然だ。
そのため、イヤホンオタクと致した際に、私はとんでもない失態をしでかしたのである。


めちゃくちゃ着倒した、GUのパンツを、履いていたのだ。

「着倒した」事から察してほしいのだが、GUのパンツをディスってるわけではなく、めちゃくちゃ良い履き心地だったからこその出来事だった。
まさか私も、合コンで初めて会った人とメイクラブする流れになると思ってもみなかったし、初対面の人とワンナイトだけ、という経験はこれが1度きりで、今後も無いと思う。

いざ、始まりますよ〜というテンションになった際に、私はようやく気づいたのだ。


「やっべ、今日のパンツGUで3つで1000円の黒いパンツじゃん……!」

上はアモズスタイルのブラジャーを着けており、しかも白地に花柄だったため、白と黒という、別々にも程があるだろ、という社会問題的な組み合わせだ。
そのうえ、暗闇でも触り心地で分かる、と思うくらい、綿100%感が強く、女子はツルツル素材以外のパンツ履いてない神話が今崩される時……!と戦慄した私は、とりあえずシャワー浴びよう、と言って、お風呂に逃げ込んだ。


シャワーを浴びている間、私は考えた。
パンツを見られずに事を終える方法を。
悩みに悩んだ結果、ノーパンで挑むしかないという結論に至った。
(もはやプロの人みたいな臨戦態勢)

そして、その週末、私は次の彼のアポに備えて、勝負下着を4万円分、Wacoalで買い込んだ。しかし、次のアポは、来なかった。
私には、素敵な勝負下着だけが、残った。


そう、いつ、何が起こるか分からないのだから、
常に「勝負できる状態でいること」が非常に重要なのだと思う。勿論、勝負下着履いてるから、ワンナイトできるよーって話ではないが、ちゃんと女性としての意識を持つために、本当に重要なことだと気づいた。


私は転職と引越しをして、2020年圧倒的にQOLが向上したのだが、それと比例するように、ちゃんと上下揃った下着を履けるようになったし、洗濯物を溜めることもほぼ無いため、パンツ不足は1度も起きてない。

つまり、女性を保つのは、精神的余裕が必要なのだ。勿論ある程度のお金も。

私はパンツを1軍から3軍に分け、基本的には電車に乗って外に出る時は2軍、家とスーパーくらいのときは3軍、という感じで回している。
下着のバッテリーは、上より先に下が、戦力外通告を受けることが多いため、お気に入りのセットは、下だけ2枚購入するという戦法も覚えた。
直近だと、助っ人外国人的な役割で、UNIQLOの「エアリズムパンツ」の快適さにハマるという、ペリー来航並の衝撃がありつつも、概ねきちんと運用できている気がする。

11月に振られた際は、絶対付き合う!と思っていたので、その前に勝負下着を新たに3万円分買い込んでおり、告白したその日も、超1軍のパンツを履いていた。
振られたショックで帰り道からの記憶をほぼ失っている。しかし、朝起きたら、履いていた超1軍のパンツが部屋のゴミ箱に捨てられていた。
多分、アイツのために、1軍パンツを履いてしまった自分が、めちゃくちゃ悔しかったんだろう(勿論洗ってまだ履いてます)

2021年、大好きな人とメイクラブできるときは、超超超1軍のパンツで勝負に挑みたい。

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