ビザンツの鷲(著:斉城 昌美)【読書紹介よ、どのみちお前に生き残るすべはないのだ「元より承知の上」ならなぜ戦う「一人でも多く道連れに地獄へ落ちるまで」ぐっ】
東ローマ帝国もといビザンツ帝国。
そのイケメン貴族が、仲間たちと共に、
東方世界に旅に出た。
ロードス騎士団の流れ者に守られたり、
カラコユンル(黒羊朝)の一門と知り合ったり、
謎の宗教団体に狙われたり。
そんなこんなしながら、
ティムール帝国第3代皇帝シャールフの都にまで行く。
まあしかし、時は歴とした中世であるので。
皇帝というより、お殿様とか将軍様とかの方がイメージが近い。
帝都といっても殿様のいるところが帝都だ。
(シャールフの都はヘラートだ)
ともかく、イスラム世界の歴史がわからないので、
当時は貴重な新書ブックスだった。
が、古すぎる。
田中芳樹のアルスラーン戦記みたいなノリの話だが、
(実際、作者が田中芳樹だと勘違いしてた)
そう快活ではない。
愛する人を亡くしての傷心イケメンの自暴自棄的な旅だし、
本当は中国や、いや日本まで進ませる予定がおそらくの打ち切りだし、
唐突な終わり方は打ち切りとしか言えない。
悲しい。
最後まで読まなくても、想像だけしてもらえればいいかもしれない。
こんなん紹介する奴の気が知れんよ。
昔の中学生向けラノベ(ラノベという言葉が生まれる以前)
を紹介すんなと怒られるかもしれんけえ。
でも、当時の西アジアから中央アジア。
帝国が熱帯低気圧みたいに沸いては消える世界というのが、
私としては戦国時代ぽくて好きで、
ま、腕に覚えのある剣士が、
この辺りを冒険できたら、お話になるだろうな。
と思って、好きだった。
古すぎるよ。
もうね。今回は完全に趣味の話として、
そういう本があったんだね感を感じてくれたら嬉しいのだ。
まあ寂しいというのは、中世の感じ方として正しいと言える。
もののあはれ。
日本まで行ってくれると思ってたのに。
昔の本すぎてごめん。
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