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レザボアドッグス(1992年:監督:クエンティン・タランティーノ)【映画紹介よ。俺たちの誰かが俺のプリン喰いやがった。(やべ)】

タランティーノ御大がメガホンを取った、
往年のギャング映画です。
低予算映画なのかな?

そんなことないのかもしれないけど、
セットよりも役者の演技に依存するタイプの映画。
これは安くてもイケる。

タランティーノ節が炸裂してます。

色の名前でコードネームをつけられたギャング集団。
お互いに相手の名前を知らない方がいいので。
なので、ホワイトとか、ブルーとか、オレンジとか、
そういう仮名で仲間を呼びます。本名は出されません。

さて宝石強盗をやるも、うまくいかず、
中に警察のスパイがいるからと、
リアル人狼ゲームをやり始める。

↑ 男どものどうしようもないエロ話うんちく。

この映画は、後のギャング映画に結構な影響を与えたようです。
どうも、これ以降しばらくは人狼ゲーム展開が主流のひとつになった感があります。

この作品のほぼすべてが、人狼ゲームに費やされているのですから。

***

基本的には仲間同士で疑ったり、信用したり、
「いや、よく考えてみろ、あのとき」
「俺は絶対にこいつを信じる!」
みたいな話が延々と続きます。

まあギャングどもは、基本はアホですが、
後腐れのないように、色のコードネームを使っているにも関わらず、
人間同士の関係がもつれていきます。

こいつは絶対に信用できねえ。
気に食わねえ。
気に入った。
こいつが裏切り者なんて嘘だろ?
お前はスパイなんかじゃない。
ありがとよ。

みたいな話が続いて、結局はどちゃがちゃになっていく。

おお、ヤクザもんの世界がよく描かれている。
俺たちに明日はない、的な雰囲気が良く出ている。

これ、日本だと北野武映画になっちゃのかな。

タランティーノ映画の特徴である、どうでもいい語りエピソードに時間が費やされたり、
その一方で感情を極端に抑えたドライなスピード展開もあります。
こいつがいい。

そして探偵役はいないけど、舞台裏の事情もぼちぼち出されてきます。

冷酷で非情なようでいて、人情をゼロにはできない哀れさ。
やるせなさ。これがバイオレント映画の醍醐味なんだ。

ラストは、死ぬまで頭の中にこびりつくでしょう。


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