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ニコライ2世とアレクサンドラ皇后 :ロシア最後の皇帝一家の悲劇(著:ロバート・K・マッシー,佐藤俊二)【昔々、あるところに読書感想文がありました。その文章は】

帝政ロシア末期、最後の皇帝ニコライ2世。
その皇后アレクサンドラ。
ふたりの私生活、家庭生活にスポットを当てた実話系のネタ本。

皇帝一家はカワイイ4人の娘に恵まれましたが。

唯一の男子後継者アレクセイは、
血友病でした。
このため、一家はこの病気に振り回されます。

専制君主であることが災いして、外部に弱みを見せることができません。
広く世界に「この病気の治療法を」探すわけにはいきません。
政治的な悪手なのです。

強くなければ。

孤立した家族は、藁にもすがるように、インチキ臭い民間療法にすがるようになっていきます。
そう。ラスプーチンです。
それ以前にもいろいろといかがわしい人たちが出てくるのですが。


子どもが難病の家庭。誰にも助けを求められない。治療法もない。
この3連コンボによって暗い影が差す家族は
どこにでもいる普通の家族の姿です。

しかしこの家族が、専制国家の皇族というのが、世界史的な影響をもたらします。

***

王朝宮廷モノが好きな人には、読んで楽しめるネタだと思います。

ところで血友病にはいくらか種類があって、
血友病A 血友病B とかがあるのですが、
イギリスのヴィクトリア女王に由来する王家の病は、
血友病Bだったそうです。こちらの方がレアなんですが。

***

またこの夫婦は、皇后がひどく国民から嫌われました。
亡国の王の妻が国民から嫌われるというのは、
何かのパターンですかね。フランスでもあったようですが。

帝政ロシア末期はいずれにしても、創作の美味しい材料になりそうです。



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