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ある天文学者の恋文(2016年:監督:ジュゼッペ・トルナトーレ)【君が映画紹介のことを忘れても、1000億年後にまた告白するからね】

トルナトーレ監督の柳の下の、
ええと何匹目だっけ?
まあ有名監督だけあって、
ロマンチックあふれる映画。

***

好きな人が死んだ後の物語。
天文学の教授と美人女子大生(だっけ?)は恋に落ちます。
この年齢では犯罪ではないですよ。
というかセンセの片思い?

しかし教授は老人なので死んでしまいます。
(すごいよな)
しかし死後もメッセージは送られてきて、
教授が残した秘密の場所に来てほしいと書いてある。
かくて乙女の旅が始まるのだった。

スイスのボーデン湖でしたっけ?

(かなり前に視聴したので具体的な部分が記憶にないですが)

まあ、ドイツやスイスの観光地あるあるな光景だな。
とは憶えています。
美しい場所ですね。ゴミが落ちてない。

そんな場所に残りの財産で、
いろんなものを残してくれた先生。
なんというか、旅行記として視聴しました。
スイスの辺りって、やっぱりイイよね。

***

ドラマとしては、あらゆるテクニックを投入して、
感動ポルノに仕上げているという感じで、
そこまでは感情移入できないかなあ。
私の感想です。
不倫とかはどうでもいいけど。
(センセはもちろん家庭とかあるんですよ)

だからこそセンセと女子大生の距離は縮まらなかったのでしょうが。

まあ、私がそうなだけで、
他の人は違うかもしれない。

私だったら、ここまでキレイな物語には違和感を感じちゃうかなあ。

***

さて天文学というのは、死を語るにはとても便利な学問です。
天文学的な距離や、時間の概念は、
人間の寿命を超越しています。
だから死にゆく人と、まだ生きる人との差が、
無視できるほどに小さい。

小さな子どもが亡くなるのはかなしい。
しかし生き残った大人も、実は長く生きるわけじゃない。
数百万年や数億年の時の流れの前には、
吹けば飛ぶような違いしかないのです。
5歳で亡くなる子も、100歳で亡くなる人も、
そこは平等なのです。

天文の世界は、死を超越したロマンがうず巻く世界。
死者と距離を詰めるには、
先が短い人と共感するためには、
もっとも適切な話題なんじゃないかと思うのです。

その意味で、天文学を小道具に使ったのは大正解だと思います。
もうちょっとドロドロしてても良かったような気もするけど。

↑ 古いやつですが、圧倒的な超越をどうぞ。


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