第37話✨読むHealing💚セラピー小説🌺「白薔薇の部屋から おかしいわね」愛と葛藤の日々 父と娘...編✨
あと何日か来院が遅かったら
お父様どうなっていたかわかりません
明日、入院されてください
そう...余命宣告
わたしひとり、診察室に呼ばれて...
あぁ...やっと
恥ずべき父の娘から解放される
もう誰にもこんな父親を持っていることを
隠さずに生きられる
そんな安堵が
沸き起こる自分を
確かに感じながら
医師の言葉を
神妙に聞いていたわ....わたし......
父のことは前にもうお話したわよね
明日から入院だから
夕飯はパパの好きなお刺身にするね!
しばらく呑めなくなるから
少しはいいんじゃないお酒も!
自分の病状....動かない右腕を思い
どんなにか不安だったであろう父に
わたしはなんでもないフリを
しながら声をかけたの
これ以上の孤独と不安を
父に感じて欲しくなかったから......
やっと解放される.......
そんなことを感じる反面
心から想ったわ
ずっとわたしが側にいるから
大丈夫だから....って.....
子供時代を戦争という状況下
たった独り
田舎の親戚に預けられた話は
酔った父から聴かされたことがある
その時の父の心を想うとね
どうして父がお酒に依存するように
なってしまったのか....
わかるのよ......今はね.......
その日の夕飯
動かない右腕で
お刺身を食べようとして
お醤油の入った小皿を
ひっくり返してしまったの父
張り直したばかりの障子に
お醤油の滴が飛び散って.....
かなりしばらく
それはそのまま在って
目に入るたびに
あの夜を想いだしたわ
わたしひとり
残されたこの家で............
あら時間ね
気をつけて帰って
また明日
🌺✨🎁🐥🍎🍐🥞🌺
おはようございま~す🌄
今日こそは
一日晴れが続きますように~🎶
今日も
お読み頂き
ありがとうございます✨😊💗
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?