読書日記・読んだ本だけの日記③
6月20日(火)
子どもたちに学んでもらいたいという思いよりも、自分が学んだほうがいいという気持ちで、ドラえもんの『ひみつ道具で学ぶ英語のルール』を読んでいる。小学生向けのようだけど、英語がまったくわからない大人である私にとって、非常に勉強になる一冊だった。これをきっかけに英語を学んでいきたい気持ちがムクムクとふくれあがる。
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6月21日(水)
『天才読書』を読んでいたら、『マインドセット』という本が紹介されていて気になったのでkindleを注文した。一度の失敗でもうダメだと思ってしまう「硬直マインド」と、失敗の原因は何なのかを探り対処していく「しなやかマインド」。この二つのマインドでは、見えている世界が全然違っていて面白かった。私は言うまでもなく「硬直マインド」だったんだけど、
こう書いてあってまったくその通りだった。この1回の評価で自分の価値が決まると思っているから、一度でも「すごいね」と言われたことは、もう一度やってみようとは思わない。もう一度やってみて、もし失敗してしまったらそこで自分の価値が下がると思っているので、一度でも成功したことは二度と手をつけないというのが「硬直マインド」の人にはあるらしい。自分に当てはまりすぎてクラクラした。
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6月22日(木)
今日も『マインドセット』を読む。本には子どもに対して、どのような声かけをしたらいいのかも書かれていた。そもそも子どもに「頭が良いね」と声をかけると、言われた子どもは学習意欲が低下するらしい。成績の良し悪しで自分の価値が決まると子どもは思ってしまうので、完璧にできないものには手を出さないようになるらしい。テストで100点を取り続けるなんて難しいから、勉強をしないという選択を取るらしい。勉強をしなければテストの点が悪くても「勉強していなかったせい」になるので、自分の能力の問題ではないということらしい。
そしてさらに気になったのが、
私自身が決めた規則、価値観ですべてを判断していたことに気がついた。それは子どもだけではなく、人間関係全般に言えることだけど、自分が思い込んでいる正しさのようなものを私は重視していて、そこに当てはまらない人たちが悪いと思っていた。しかし考えてみるまでもなく、自分の正しさなんて全部思い込みだし、万人に当てはまる正義なんてなくて、というよりも、正義か悪のような極端に物事を判別してしまうのも「硬直マインド」らしく、そのマインドではとても辛い状況を自らが作り出しているということが本を読んでわかったので、それがとても良かったと思っている。しなやかになりたい。
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6月23日~26日
この数日間、ずっと植本一子さんの『降伏の記録』を読んでいた。植本さんの文章は心が揺さぶられすぎて、一気に読むとこちらの感情が追いつかないのでちびりちびりと読んだ。
病気の夫がいる。それだけで心はすり減っていくというのに、夫の癌は大きくなったり小さくなったり転移したりしていて、その変化によって翻弄されてしまう植本さんの「この状況がいつまで続くの?」という正直な思いに、そうだよね、そう思ってしまうよね、と共感してしまう自分。
看病や介護などを必要とする家族がいても、仕事や家事や育児だってあるわけで、そうなると生活ってのは途端に回らなくなるし、病気の夫に左右されることを苦痛に思ってしまってもそれは植本さんが悪いわけではなくて、かといって石田さんのせいでもなくて、結局は病気のせいなのだろうか、なんてことを考えていた。
植本さんの文章には共感してしまうポイントがありすぎて、読んでいるあいだは本当にしんどい!と思うこともたくさんあるんだけど、それでもやっぱりこの人の文章が読みたい!!と強く思ってしまう。私は植本さんの文章が大好きなんだろうな。