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読書日記・とらえ方の違いで増える

12月19日(木)

『やんごとなき一族』の17巻を読んだ。今回もハラハラドキドキで、主人公と一緒になって怒ったり、笑ったり、泣いたりでお腹いっぱい。一冊の中に喜怒哀楽がてんこ盛りで情報量が多く、「この値段で読ませてもらっていいんですか????」と不安になる。こやまゆかりさんの作品は本当に面白い!!最終的にどうなっていくのか、ますます目が離せない展開になってきたので、先の楽しみが増えた。うれしい。





12月20日(金)

2024年のランキングで何度も見かけるもんだから、欲しくなって我慢できずにスティーヴン・キングの『ビリー・サマーズ』を買ってしまった。上下巻でしかも2段組み。最後まで本当に読めるだろうか?という不安を抱えながら購入した。後悔はしていない。

購入した本が読めるか読めないかは関係ない。その本が自分の本棚にあるかどうかが重要なんだと思うようになったのは、ちょっと前に『積ん読の本』を読んだからな気がする。積読本は自分にとっての図書館で、いつか読むための本を家に置いているだけなんだと考えてみると、これから読める本が増えることに喜びしかない。とらえ方の違いで幸せが増える。これからもどんどん積読本を増やしたい。






12月21日(土)

町田康さんの『口訳 古事記』を読む。古事記が何なのか、まったく知らないまま大人になった私でも、理解しやすく描かれているし、神様たちの言葉が関西弁なので読んでいて面白い。

しかし神様の名前って長いのね。名前が長いうえに、それはそうやって読むの??という読み方だから、正式な名前を覚えることはできそうもない。「天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命」とか、その名前どうしたん?って言いたくなるぐらい長いし、何て読むのか10回聞いても覚えられる気がしない。

結局「天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命」は何て読むんだっけ?と思って調べたら、Googleさんが「ニニギ」と略して提示してきたので、なあんだ、あなた短い名前でもいけるんじゃん!となり、だったら最初から「ニニギ」さんで良かったんと違いますのん??と思ってしまったんだけど、しかし神様の名前にケチつけながら読むのもなんだしな、と思い直して黙って読み進めることにした。それなのに、出てくる神様の名前がみんなややこしくて、それだけでさじを投げそうになった。読み物としての名前って重要なんだね。

話の内容はとても面白い。古事記が面白いのか、町田さんの文章が面白いのか、そこは多分後者なんだけど、でももう少し古事記のことを知りたいなという気持ちも生まれているので、古事記にふれた最初の本が町田さんの本で良かった。





12月22日(日)

車谷長吉さんの『癲狂院日乗』を読む。車谷さんの本を一冊も読んだことがないので、どういった作風の作家さんなのか分からないけれど、とにかく日記というものに興味がありすぎるので手に取らずにはいられなかった。

強迫神経症らしい車谷さんは、いつも体調が悪そうなので『癲狂院日乗』は読んでウキウキする日記ではない。でも日記っておそらくウキウキとは無縁なものだし、鬱々とした日々をくり返すのが人生だし(個人差があります)、そう考えると、こういった正直な思いを綴る日記も面白いなと思うのだけど、しかし鬱々としていて、包み隠さず正直な思いを綴る日記をネット上に書くとなると話は違ってくるとも思うわけで、日記はやはり誰にも見られないようにひっそりと書き残すのが一番かもしれないねと、こうしてnoteに日記を書きながら思うのでした。あはは。



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