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本末転倒がいる

2022年7月20日(水)

休館していた図書館へ、ようやく出向いた。しかし待ち望んでいた開館なのにもかかわらず、現在の私は読書熱が大幅に下がっていて、読みたい本がわからないものだから、図書館の中であっちへフラフラこっちへフラフラとしてしまった。読みたい気持ちが薄いままで、読みたい本を探すというのは、食欲もないのに何を食べようかと悩むようなもので、欲していないものを探すなんてよくよく考えるまでもなくどうかしているけれど、このどうかしている状態によくおちいるのよね。本末転倒がね、私の中にいつだっている。


2022年7月21日(木)

季節は夏だしサマーカットだぜ!と言いながら、犬をトリミングサロンへと連れて行く。季節関係なく、毛が伸びたら真冬でもサマーカットされる犬にとってみれば、何がサマーじゃ!と言いたくもなるんだろうなぁと思っていたら、やはりカットされたことに腹を立ててずっと怒り狂っていた。と思ったら怒ることにも疲れて寝た。すぐ寝た。なんやねん。


読書熱が微妙ながら読んでいたのは『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』

子どもって時にハッとするようなことを言うし、哲学者か何かですか??といった悟りのようなものをいきなり見せてくることがあるけれど、辻さんの息子さんもまさにそんな感じで、私自身、人生について辻さんの息子さんに何度も教えられている。

本の中で息子さんは友達が多いけれど、辻さんは友達が少ないという話があった。そこで息子さんは、何でもない話をできるのが友達でしょ?とあっさり口にする場面があって、辻さん同様に私もハッとしてしまった。

友達の多い人は、ちょっとしたことや何でもないことをLINEしたり電話したりできるらしい。私も友達が少ないので、この感覚が辻さん同様にわからなかった。

「相手に対して壁を作っているから友達が少ないんだ」と本の中にあって、まさにその通りで図星だったから、とても衝撃を受けてしまった。みずから壁を作っておいて、誰も入ってこないな~なんて思ってた。ここにも本末転倒がいた。

人との会話は高尚なものでなければいけないし、何でもない話やオチのない話はしてはいけないものだと思ってずっと生きてきた。でもそれは、人との仲を深めるためには邪魔になる考え方でしかなくて、誰もが有益なものばかりを欲しているわけじゃないし、むしろそんな有益なものばかりでは疲れてしまう。人は何でもない話や、どうでもいい話がしたいのであって、ためになる話、知って得する話ばかりをしたいわけじゃない。

私は雑談というのがずっと苦手だと思ってきたけれど、雑談自体が苦手なのではなく、雑談なんてしたらダメ!と心の中で思ってきたから苦手だったんだろうなと気づいた。本当は何でもない話がしたい。そうやって身軽に話がしたいんだ。

自分の本心に気がついてみたものの、あまりに雑談を拒否してきたので、そもそも雑談とは何ぞや!?みたいな気持ちが生まれてしまった。しかし、そういえば雑談としてのスペシャリストは子どもなのでは???と気づいたので、これからは子どもたちの発言から学ばせてもらおう!と考えた。

そしてここまで考えて、そもそも何気ない話に対して異様にかまえてしまっているのでは?これでは雑談が重くなってしまう!もっと身軽なものにしたかったはずでは???といったことに気づき、またもや本末転倒に出会った。そんなに何度も登場してくれなくてもいいんだよ?

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