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読書日記・そればかりでは疲れてしまうから

4月26日(水)

ここ数日、腰が痛いと連呼していた夫。どうやらこの日、仕事中に思いっきり腰を痛めたらしい。しかしそれでも仕事を休むという選択肢はなくて、痛むけれど仕事をするにはどうしたらいいかを考えている夫をすごいなと思った。ただこういう不調なときって、私が同僚なら無理せず休んで欲しいと思ってしまう。痛みを抱えた人を気遣いながら、こちらも仕事をしなければならないのが辛いのだけども、そういう感覚が夫には無くて、痛みを抱えた自分ががんばればいい話だと思っている点が私とは噛み合わない。ほどほどにね、と声をかけるしか私にできることは無かった。

読んでいたのは・・・と書きたいところだけど、金原ひとみさんの本を読み終わってから抜け殻のように放心状態となっていて、どの本を手にとっても、何を読んでみても、気持ちが乗りきらずにいるのだった。それほど金原さんの衝撃が強かったということで、でもこの強さが、心ごと持っていかれた感覚が、私には必要だったと思ってもいて、きっと今は金原ワールドにひたっていたいのだろうなと思う。こういう時は無理に他の本を読まないほうがいいのかも。


4月27日(木)

読書家の人たちは、いったいいつ本を読んでいるのだろうか。柿内正午さんの日記本を読むと、通勤中の電車の中や、旅行先のバスの中でも本を読んでいるのだけど、酔わないの??と気になって仕方がない。都会の電車は揺れが少ないのだろうか。田舎から出たこともなく、車社会の私には乗り物の中で本を読むという感覚がまったくないので、いつでもどこでも時間があれば本が読めるという人たちが非常にうらやましい。

読んでいたのは、柿内正午さんの『差異と重複』

というよりも、柿内さんの日記本『町でいちばんの素人』『あまり読めない日々』『差異と重複』をランダムに読んでいる。いつの日記もとても心地よくて、柿内さんの文章はいいねぇと思いながら読んでいる。衝撃の強い読書体験も良いけれど、しかしそればかりでは疲れてしまうから、平和に落ちついて本が読める時間が多いほうが精神的には良いはず。普段は精神のアップダウンが少ない読書をするほうが、疲れにくいのではないだろうか。恋愛中は振り回してばかりの男性に惹かれてしまうけれど、結婚となると平和を絵にかいたような人が良い、という話に似ているような、そうでもないような。

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