読書日記・憧れる職場
3月22日(水)
母の通院日なので病院まで車で乗せていく。私が免許を取ってから、免許を持っていない母の足代わりになっていて、いまは歩けない娘の足代わりにもなっているものだから、私はどうやら足代わりになる運命なのだなと、病院での待ち時間で考えたりしていた。待ち時間のために本を持ってくることを忘れたため、考えごとがぽこぽこと生まれる。ぽこぽこ生まれた考えごとは、帰りの運転中にほとんど忘れた。覚えていることがとても苦手になったなぁ。
読んでいたのは『せいいっぱいの悪口』。
堀静香さんのブログを知り、堀さんが日記を書かれていることを知ってこの本を注文したら、この本にも日記がちょっとずつ掲載されていて嬉しくなった。やはり人様の日記は楽しい。
ここに本のリンクを貼るために、『せいいっぱいの悪口』のAmazonのレビューを見てしまい、なるほど読み手によってこういう解釈もあるのだなと思った。楽天のレビューではどんなことが書いてあるのだろう?と見に行ったら、Amazonとは真逆な感じの感想だったので、読み手によって本の評価はスコーンと変わるよね、と当たり前のことを思った。本の感想は人それぞれだから、星がいくつつけられているかとかは気にしたことがないのだけど、批判的な感想を見かけたびに「この本はどれだけひどい内容なんだろう」と気になってしまうタイプの私にとって、Amazonも楽天も読書メーターやブクログも、感想を見るだけで本が読みたくなるシステムになっている。永遠に読みたい本が増えるので、レビューにはあまり近づかないようにしているけれど、つい見てしまう。あれは中毒性がある。
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3月23日(木)
昨日お風呂のカビ取りをしたため、今日もまだ鼻がおかしい。私の場合、カビ取りをした翌日の夜までは鼻がおかしいというのがわかってはいるものの、わかっているからといって耐えられるわけじゃないのよねと思ったりした。鼻がおかしいと読書もはかどらない。それがなによりも困るなぁと思いながら、いやいや、もっと困ることが他にもあるはず、と考えてみるものの、鼻がおかしくてもご飯はモリモリと食べることができたし、睡眠もいつも通りだったし、犬はいつだってかわいいし、鼻がおかしくても、本が読めないこと以外は特に問題がなかった。
読んだ本は『常識のない喫茶店』。
『書きたい生活』で大ファンになった僕のマリさんの本。『書きたい生活』よりも前の本なので、私の読む順番は間違っているのだけど、順番なんてどうでもいいぐらい、この本もとても良い。
接客業をしたことがある人にとって、マリさんのような働き方ができたらと憧れてしまう部分は大いにあるのでは。お客さんとはいえ、おかしいことはおかしいと伝えたり、よっぽど嫌なら出禁にしたり、そんな自由が許される職場があるなんて!!ここで働かせてください!!!!という気持ち。
それで思い出したのが、以前働いていた職場の上司①。彼は理不尽な要求をしてくるお客さんに対して真っ向から挑むような人で、それは見ていてハラハラすることもあったけれど、どう考えてもおかしな要求をしてくるクレーマーに頭を下げる上司よりも、ずっと信頼できた。しかしその上司①は異動となり、あとからやってきた上司②は酷いクレーマーにも頭を下げることを徹底していて、どう考えても要求がおかしいのに、クレーマーに言われたとおりに返金したりサービスを過剰にしたりする、事なかれ主義が強すぎた。私はこの上司②のようにふるまうことができず、あれやこれやという間に退職した。ちなみに上司①は現在の夫。人生って何が起こるか本当にわからない。
『常識のない喫茶店』を読みながら、マリさんや他のメンバーが楽しく働けたのも、喫茶店のマスターが事なかれ主義ではなく、お客さんであっても言いたいことはハッキリという姿勢があるからだし、そういう心意気がとてもよくて、見たこともないマスターのファンになってしまった。この喫茶店、行ってみたくてたまらない。
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