この半年が報われた(終編)
コッチカラヨンデネ!!🐱ྀི🐱ྀི
合格発表までの間、机にねこねこクッションを置いて寝ようとするもテレビの雑音が耳に頭にとことんつんざき、AirPodsで好きな音楽を聞いてみるもそれも雑音にしか思えず、人気のないところに避難して俯いていると、さっきの検定員をしていた神出鬼没の先生がぬるっと現れた。
「…………〜〜〜△※〇〇だから」
「え?」
「○○さん、合格だから」
「ホントウデスカ……」
感動の瞬間はうろ覚えだ。とにかく早く帰りたすぎて微妙なリアクションしかできなかった。仮免の時は一緒に受けた子と顔を合わせて喜んだが、今日はそんな相手はいない(前編参照)。
時計を見るとバスの時間まで1時間半以上あった。自分で帰る体力がなさそうなので待とうか迷ったが、早く帰りたい思いが勝った。気力を根こそぎ奪われたので送ってくださいと頼む勇気もなく、ただ「帰ります」と報告した。
外へ出た途端、涙が出てきた。ご褒美にコンビニでお菓子でも買おうと思ったが、あまりに辛くて何にも惹かれなかった。
俯きながらとぼとぼ歩いていると、人通りの少ない歩道に某党のオジサンが5人立っていた。特に支持者でもないので数ミリの会釈でスルーしようとしたら通りすがりに「選挙に行きましょう!!!!!」と叫ばれた。何で君に入れる前提なんや。
何とか家に着き、魂が抜け、数時間天井を見た。ちょっと楽になってこっちの世界に戻ってきた途端、疲れと感動で涙が止まらなくなった。母にも良かったねと言われ、お祝いに財布とパイの実をもらった。自分で自分にゲームのソフトも買った。
ただ、合格だと言われた瞬間の記憶があまりにも曖昧で、違ったらどうしようとほんのちょっとだけ心配した。
合格発表の後即座に帰宅したので、先程もう一度教習所に出向いて卒業証明書とその他書類を受け取ってきた。
初心者マークももらった。100均で買えるようなものだが、ドライバーになる実感が湧いてなんかすごく嬉しかった。
6ヶ月も教習所に居座ったので名残惜しいものがある。教習に合わせて体調を持っていくのがかなりしんどかったが、具合さえ悪くなければ楽しい教習所生活だった。
一番嫌だと思っていた原付講習と高速教習もやってみればかなり楽しかった。
先生もみんなすごくいい人だった。
免許センターで学科試験を受ければ晴れて免許証が交付される。ここで落ちたら笑ってください。
これからは通信制短大生としてウルトラスーパースローマイペースに頑張ります。
ここまでお読みくださりありがとうございました!