友達が少ない女による人間関係リセット衝動の話
YouTuberなどでぼっちを名乗る、いわゆるビジネスぼっちが増えている。私は友達が少なくなるような人との関わり方しかできないことがコンプレックスなので、開き直ることができない。
その前に、ぼっちを名乗ること自体が歴代の数少ない友達に悪いのでできない。
小学校までは超少人数で過ごした。仲良しグループも何もなく、休み時間に誰と遊ぶかはその日暮らし(他学年も全然アリ)のゆるい生活で個人的には助かった。
中学校になり、1学年が25人になった。つまりクラス替えはない。ここまで人が増えると仲良しグループができてくる。私は保健室登校をしたりクラスに戻ったりを繰り返し、人間関係も常に漂流していた。盛大にいじめられてはいなかったため、少し関わりがあった人にチョチョロっと噛み付いてはすぐ置いていかれてを繰り返した。ちょっと仲良くなったかと思えば、一時的にグループからハブられていただけの子でその後とんでもなく悪口を言われたりした。痛々しい光景である。
まともな人間関係というものを学ばないまま高校になった。
高校には知っている人が1人もいなかった。友達を作ろうだとか生まれ変わろうだとかは思わないようにしていた。それよりも下宿して家から離れたかったという動機の方がデカい。
結果的に話せる人はいっぱいできた。なぜなら出会った人が偶然優しかったからだ。休みがちでも会うと話しかけてくれた。
少し仲良くなった子には最後の方はクソメンヘラエピソードしか話していなかった。不健康に侵食されていたのでそれしか話題がなかった。大迷惑である。
ろくに通わないまま辞めた。みんなとはSNSだけの関係になった。こちらから誘って何度か遊びに行ったけど、あまり盛り上がらなかった。最後の方はお互い帰りたいと言い出せず、ただの時間潰しになっていた。
私は高校を辞めたことを引きずっていて、みんなとはまだ仲間であるという錯覚をしたかっただけらしい。みんな忙しいし誘うのはやめた。
通信に入ってかろうじて会ったら話す程度の友人は数人できた。しかし、教室でどこに座っても良い時に他に知り合いがいるわけでもないのに一番遠い席に座られたり、電車でも絶対気づいているのに話しかけられなかったりと不自然な関係である。そういう時、私はいつもあえて隣を開けてあるのでショックな気持ちになる。私が声を発した時以外は見えていないようだ。
そのくせに学校関係のことは全部私に聞いてくるので利用されているなあと思う。私ほど真剣に卒業を目指している人間はうちの学校では稀だし、頼み事を断ったこともないのでさぞ聞きやすい存在だろうなとは思う。
みんな人を傷つけてはいけないと知っているので直接釘を刺してくることはない。自分にも甘い。それは本当の優しさではないと思うので、関わっていると節々でモヤる。
こんな人たちとの繋がりは主に旧TwitterなどのSNSのみである。
前の学校についての細かいポストが流れてくる。割と話についていけてしまうので、私もその場にいるかのような気分になる。気を抜くと、細かい話まで教えてもらえるほど仲が良いのだと錯覚してしまう。
しかし、それを共有したい相手は少なくとも私ではないはずだ。相互フォローなのでたまたま見えてしまっているだけなのである。
本当はまったくFFである必要がないのにそのままになっているよいうよりは、かろうじてお互いの絵には少し興味があるといったところだと思う。
高3なので進路に関するポストが多くなってくるが、「なのに私は……」という気持ちが掘り起こされるだけで、見たところでメリットがない。
特に揉めてもいないので、お互いの立ち位置が有耶無耶になったまま放置されている。
普通に考えてみた時に人間関係に白黒つけるのもおかしいと思うのでこうなっているが、これから進展があるわけではないのなら切ってしまった方がモヤモヤもしないのかなと考える。
通信の子も、切ってしまいたい。学校に行きづらくならないように関係を続けているだけで、相手の考えていることが理解できない。
いずれの人も向こうから近づいてきたら喜んで受け入れるのだが、どうやら私が期待しすぎでしつこいらしい。最初から相手の多くを知っていた方がそれ以降永久にやりやすいじゃないかと思うのだが、会う回数を重ねてだんだんと知って混じり合うのが常人のやり方なんだそうだ。
そのグレーな感じが気持ち悪い。しかし、不登校に近いことをやっていると混じり合う回数が減るのでグレー止まりになるのも無理はない。
今は誰とも関わらなくてもやっていけるが、今彼女らとの関係を切っても根本的解決にはならない。今後大学などに進学した時もまた同じことが起こるはずだ。人との繋がりの数だけ悩みが増える。
私が人好きなのに孤立するメカニズムはこうである。
「人間関係リセット癖がある人は魅力が強く、引き寄せすぎた人を整理せざるを得ない」といった記事を読んだことがあるが、私の場合は全くそうではないのだ。
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