![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142673335/rectangle_large_type_2_e177268427fb1e404b33c72067d36863.jpeg?width=1200)
「ゲゲゲの女房」武良布枝(ムラ ヌノエ)著 /「終わりよければ、すべてよし」
先日、プライムビデオを見た後、原作が気になり1話をネットで(どこでも第1話は無料)読み、記憶が正しかったことを確認できた。
この記事に「ゲゲゲの女房」のことを書いたが、その内容を朧げにしか思い出せない。 Amazonの注文履歴でKindleの記録を検索してみた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142687434/picture_pc_713d2ba8d04545c0f072a2440bcbb800.png?width=1200)
それ以前は、大幅値引きが度々あった
出版元:実業之日本社の紹介
NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』原案本!
著者は、『ゲゲゲの鬼太郎』の生みの親としてあまりに有名なマンガ界の巨匠であり、妖怪研究の第一人者としても知られる巨人・水木しげるの夫人である。赤貧の時代、人気マンガ家の時代、妖怪研究者の時代、「幸福とは何か」を語る現在……結婚以来半世紀、常に水木の傍らに寄り添い、見守ってきた。著者はなぜ極貧の無名マンガ家と結婚したのか? 伝えられる貧乏生活とはどんなものだったのか? 超有名人の妻となって人生はどう変わったのか? 水木のユニークな言動をどう受け止めてきたのか? 自らを「平凡な人間」と語る著者の目に映った異能の天才の真実と、夫と歩んだ自身の激動の人生への思いを率直に綴った、感動の初エッセイ!
テレビ
雑感
このKindle本は大幅値引に釣られて買い、最初の方だけ読んだままだったらしい。最初から読み直した。
内容は、著者武良布枝氏(1932年生)の自分史。
島根県安木市大塚町の大家族に生まれ(六人兄弟)子供の頃は第二次世界大戦下。30才に近づいた頃、10才年上の水木しげる (本名:武良 茂)と1961年に、お見合いをして5日後に結婚。
東京都調布市で貸本漫画家の水木しげると極貧の生活をともにする。
ここまでは物語として面白い。
安木市大塚町での生活が生き生きと書かれており、その情景が目に浮かぶ。
上京してから経済的に大変だった数年間の生活は漫画のようで(妻が原稿を持ってしょぼい出版社へ行き原稿料の交渉をするとか)面白おかしく読めてしまう。
『少年マガジン』の連載が始まると、成功した漫画家の日常を妻の視点で捉えた記述で、あまり興味を惹かなかった。
それは本人が語っている。
いちばん懐かしく思いだされるのは、貧乏時代のことでした。ふりかえると、いちばん辛かったはずのあのころがいちばん懐かしいのです。
水木プロダクションで、つげ義春氏がアシスタントをやっていたのは知らなかた。
水木は、神田の古本屋街が大好きで、しょっちゅう、古本を探しに出かけていたのですが、ときには池上さんに運転をさせ、つげさんと三人で行っていたようです。
最後に、読みながらマークした箇所を幾つかご紹介。
水木は、「つまるところ、妖怪とは人の心の中にいる」と、自著の中でさらりと書いているのですから。
水木の愛読していた聖書には、こうあるというではありませんか。「神は自ら助くる者を助く」と。
水木いわく、ハヤカワミステリには、物語をつくるヒントが詰まっているんだそうです。
人生は入り口で決まるのではなく、選んだ道で「どう生きていくか」なんだろうと、私は思います。
Kindle換算で250ページほどの短い自分史。
夫の水木しげる氏は2015年に93歳で亡くなったが、武良布枝氏は90歳を過ぎてご健在。
昭和初期に生を受けた強い女性だな、と思う。
MOH