松岡圭祐「ミッキーマウスの憂鬱」
こんにちは、もはです。
今日もいい天気の土曜日ですね。この休日のちょっと早起きした日に見るブランチの映画コーナーが大好きなんですよね。
映画コーナーから10万円お買い物の旅までは、土曜テレビのゴールデンタイムだと思ってます。
あと先日、ゴッドタンの配信ライブ「腐り芸人オンラインセラピー」を観たんですが、これも面白かったですね。
二千四百円弱なので当日まで買うのを迷いましたが、だいぶ笑えたので買ってよかったです。
ただ、ああいう配信ライブを観る上での注意点としては、期待しすぎないことだと思うんですよね。
なんかお金を払って見る番組って、意気込んじゃうんですよね。元取るぞって一生懸命見ようとしちゃうんですけど、そうすると自分の中のハードルが上がって、逆に楽しめなくなる事があるなぁと。
お金を払った時こそ、その現実を忘れてリラックスして楽しむのがいいですね。
さて、前置きが少し長くなりましたが、そろそろいきましょう。
ディズニー嫌いがディズニーを舞台にした小説を買ってみた
本日の本はこちら。松岡圭祐の「ミッキーマウスの憂鬱」
まず初めに、ここは僕のnoteなので正直に書きますが、僕はディズニーランドが好きではありません。
嫌いと言うよりは、好きじゃないと言う表現が正しいと思います。
この感情は、子供の頃からです。
幼少期にディズニーランドに行って夜のパレードが始まる時、丁度ポケモンのアニメが始まる時間で、パレードを横目に「ポケモンが見たい!!帰りたい!!!」と泣き叫ぶような少年でした。
ディズニーランドは隙がないように思うんです。
夢の国という言葉が表す通り、全てが完璧で、その世界に対して絶対的に肯定的でなければならない気がして。
その圧倒的なまでの光が、逆にこの世界を少しでも否定したら許さないという逆説的な闇を生み出しているように感じます。
まるでドフラミンゴがつくるドレスローザみたいだなって思います。
実際、ディズニーランドが嫌いとSNSや現実世界で口にしたら叩かれたこともありますし。笑
そんな僕だからこそ、このタイトルが書店で突き刺さりました。
いつも光の世界にいる、否定的な考えが許されない夢の世界の住人が憂鬱を抱えているのかと、初めてあの世界に親近感を覚えました。
痛々しい青年が繰り広げる痛快青春ストーリー
本書は、私のようなディズニーランドが苦手な人から見てもとても面白かったです。
表の世界しか見せなかったディズニーの、ようやく垣間見れた裏側がとても興味深くてページが勝手に進みます。
また本書は、史上初のディズニーランド青春成長小説と謳われています。
その通り、本書の主人公はとても痛々しいんですよね。
新米派遣スタッフで仕事もできないのに、自信やディズニーへの憧ればかりが先走り、上司や先輩に生意気で痛々しい態度をとってしまう。
そんな主人公の行動が、とても痛々しく、ただ自分の中高生の頃を彷彿とさせる思いを感じました。
そしてその主人公が成長していき、トラブルを解決しながら結末を迎える時、彼の成長を嬉しく思う親心すら覚えました。
またそうしたキャストの奮闘を見ていくうちに、ディズニーが作り出す夢は、僕らには見えないキャスト一人一人が支えているんだなと感じさせられ、とても感銘を受けました。本書を読む前よりディズニーが好きになったと思います。
ディズニーで働く人が感じる、圧倒的な現実と格差を交えながら進められる青春成長ストーリーは、とても痛快で面白かったです。
あと一点。ここまで書きましたが、本書で忘れてはならないのがフィクションであると言う事。
後書きで解説もされていますが、本書で語られるのは実在するオリエンタルランドではなく、架空のオリエンタルワールド。いくつか存在しない部署やストーリーも巧妙に混ぜられているんです。
こうしたフィクションである事実を忘れさせ、ディズニー嫌いでもここまでディズニーへの想いを書かされてしまう本書は、やはりすごいと思います。
本の感想はここまでですかね。
夢の世界の労働環境は実際どうなんだろう
ディズニーへの想いや本書の素晴らしさについて書きましたが、ディズニーって労働環境の悪さが時々ニュースになりますよね。
派遣雇用が多く、給料が低くて待遇がよくない。コロナ禍ではリストラもされているなんてニュースも。
こう言う部分が、僕が感じるディズニーランドの苦手なところの一つなんです。
やりがい搾取が横行してますよね。
夢の世界と謳われる存在が、こんな状況でいいのでしょうか。
また、ディズニーが好きで頻繁に行く人も、「またディズニーが値上がりした」とよく嘆いていますよね。
僕個人の意見ですが、「値上げは受け入れられるのでは?」と思います。
ディズニーって、新しい施設もどんどん作るじゃないですか。そりゃ値上がりしますよね。
むしろ値上げしてもいいから、もっと施設を充実させて、更に従業員の待遇を改善して、未来永劫その施設が続くようにという祈りを込めて、値上げを要望するぐらいでもいいんじゃないかなって思うんです。
クラウンドファンディングでもやったらいいんじゃないかなとか思います。
今こそ、いつも夢を与えてくれるキャストの方々を助ける番なんじゃないかなって思うんですけど、絵空事ですかね。
世間に向けて、ディズニーファンのディズニーへの愛が届けられると思うんだけどな。なんて感じたりします。
今日は、本旨以外で少し話し過ぎましたかね。すいません。
それほどまで、ディズニーについて考えさせられる本でした。
あとは、腐り芸人セラピーを見た後なんで、少し毒が強すぎたかもしれません。笑
ディズニーの熱烈なファンに見つからないことを祈ります。たまには正直な毒のある文章も、温かい心でお許しください。
ではまた。