虚弱体質、増量に挑戦 | うつ病と甲状腺機能低下症を併発した話 #6
慢性疲労のその後
10/1に慢性疲労と診断されてから3週間ちょっとが経過しました。「なんの成果も得られませんでした」(by『進撃の巨人』)状態が続いていたのですが、最近突然、体調が上向きになってきました!
慢性疲労の症状の中で、私がいちばん悩んでいるのは「握力の喪失」です。初めて握力を失ったのですが、本当に「無いとだめなもの」なんですね。ペットボトルの蓋が開かない、洗濯用洗剤の蓋も開かない、ドアはもはや体当たりで開ける、鉄瓶を持つだけでふらつく……などなど生活への支障の出方がはんぱなかったです。
びっくりしたのは食事にまで影響が出たこと。私たちは普段、箸やフォークを意のままに操って食事をしているわけですが、握力がないとそれも難しくなります。つまり「食べ物をカトラリーで掴み(あるいは乗せ)、バランスを保持したまま安定した軌道で口に運ぶ」という当たり前の動作ができなくなってしまったのです。口からぼろぼろこぼしながら食べていると、なんとなく惨めな気持ちになります。
慢性疲労はかなり独特の感覚でただの疲労とも異なるんですが、もしかしたら老後に筋力が衰えた状態に近いのかもしれません。もしくは、ディズニーランドで朝から遊び倒した帰りの電車の中。それほど手足がだるいし常に眠い。
10月は筋トレを控えてとにかくご飯を食べ、休養に休養を重ねました。そのおかげか活力がようやく戻りはじめ、手足の虚脱感も徐々に快方に向かっています。私はかなり調子に乗りやすい性格なのですが、今回ばかりは完治までじっくりいきたいと思います。いつか筋トレも再開したい!
つらくて苦しい増量期
慢性疲労と同じく大きな悩み事になっていたのが「増量」です。6月に5kgほど痩せてから体重が増えず、ずっとBMI18程度の低体重状態が続いていたのが嫌で、どうにかしたいと考えていました。
痩せた理由は、食欲が消えてご飯を食べられなくなったから。私は日頃から「カロミル」という食事記録アプリを利用しているのですが、診断1週間後の6/17週の食事を振り返ってみると1週間の総摂取カロリーが5,362kcalしかありませんでした。1日平均で766kcal。そりゃ〜痩せるわ。
その後、抗うつ剤の効果が現れるにつれて食欲も徐々に戻っていったものの、肝心の食事量はなかなか増えずどんなに頑張っても1,200kcal程度。しかし、9月に入って心身の調子が安定しはじめたことで「多少無理してでも食べる量を増やそう。体重もBMI19程度まで戻そう」と決意。食べたいから食べるのではなく、食べなくてはいけないから食べるフードファイト生活が幕を開けます。
人生で初めての増量は、とてもつらくて苦しいものでした。特に9月はどん詰まっていて、摂取カロリーを1,500kcal超まで伸ばすことができたのに体重は微増にとどまり(+0.5kg)、努力が結果につながらずもどかしかったです。もともと少食で胃腸が弱いため1食の食べられる量にも限界があって、カロリー摂取のためには食事回数を1日6〜7食まで増やすほかありませんでした。そのため常に満腹状態で、これも地味にしんどかったです。
しかし、10月に入り転機が訪れます。慢性疲労による強制休養です。消費カロリーが激減し、家で寝ている時間が増えたことで食欲も増えて、急激にカロリー収支が「収」に傾くようになりました。食欲の秋も味方して、今では1日平均1,800kcalほど食べています。体重はこの3週間で1kg増(6月の最低値+1.5kg)。やった〜!
このまま食べつづけたら目標のBMI19をすぐに超えそうです。むしろ太り過ぎが心配。思い描いていた「筋肉をつける増量」とはかけ離れている状態なので、慢性疲労が全快したら作戦を練る必要がありますが、「闇の増量期」の終わりが見えてきたことは素直に喜びたいです。
なお、増量においては食べることと同じくらい消化吸収力を高めること(腸活)も大事だと思っているのですが、長くなりそうなので別の記事にします。
虚弱体質の増量と、脂質にまつわる考察
私が増量に苦戦した原因のひとつとして、虚弱体質であることが挙げられます。東洋医学(漢方医学・中医学)では「気血水」のバランスによって健康が保たれていると考えられていますが、どうやら私は「気血両虚(=気も血も不足)」で身体を動かすための生命エネルギーが不足しているみたいです。
いろんなサイトや書籍で調べても特徴にドンピシャ当てはまっているし、京都に住んでいた頃通っていた鍼灸院でも毎回指摘されていたので間違いないはず。なお、鍼灸院の先生からは「このままでは40代で死んでしまう」と細木数子ばりの余命宣告をされたこともあります。
※「気血水」については以下の記事をご参照ください。漢方養生指導士ロン毛メガネさんのYouTube動画もわかりやすいです。
ここからは何の医学的根拠もない個人的な仮説になりますが、今回増量してみて思ったのは「虚弱体質の増量と脂質制限って相性が悪いのでは?」ということでした。
脂質は三大栄養素のひとつで、身体のエネルギー源になるほかホルモンや細胞膜を構成したり、臓器を守ったりと身体には欠かせないものです。1gあたりの産生エネルギー量は9kcalで、たんぱく質(P)や炭水化物(C)と比較すると2倍以上(P/Cは1gあたり4kcal)。少ない量でも効率よくカロリーを摂取できる栄養素だと言えます。
ただ、筋トレ界隈ではあまり重視されていない印象があります。ある程度摂れていればOKで増やしすぎるはよくないというか……実際、私もそういう認識で脂質は30〜40g程度に抑え、たんぱく質・炭水化物の摂取に重きを置いていました。
ただ、今は虚弱体質が増量するうえではかなり重要な栄養素なのではないかと感じています。1日40gの脂質制限を取り払った瞬間、みるみるうちに体重が増えていったからです。
たとえば、1日1,500kcal目標でPFCバランスを「P:20%/F:15%/C:55%」に設定した場合、摂取カロリーをクリアするためにはたんぱく質を75g、脂質を25g、炭水化物を206g摂取しなければなりません。
でも、私はこんなにたくさん炭水化物を食べることができません。腹持ちのいい炭水化物は満腹感のもとになるので、私の場合、量にもよりますが朝食べたら午後までお腹いっぱいです。となると、お昼ご飯は軽くせざるを得ません。三大栄養素の中では炭水化物が最も消化吸収にかかる時間が短いとされていますが(通常2〜3時間程度)、体感では全然そんなことないんですよね。
ちなみに白ご飯お茶碗1杯分で炭水化物量50〜60gくらいなので、200g超のためには1日4杯食べないといけません。これがかなり厳しくて、増量期の途中までは「たんぱく質、脂質の目標摂取量はクリアしてるのに炭水化物だけ足りない」ということを繰り返していました。メイバランスやヨーグルトドリンクなどで穴埋めしていた時期もありましたが、人工甘味料が苦手で続かず……。
そこで試したのが脂質制限の緩和です。一時的に脂質量を50〜75g程度まで伸ばし、炭水化物は食べられるだけで良しとしました。そうしたらするすると体重が増えていったのです。「全然太れない!」って泣いていた時間はなんだったのか。
脂質のいいところは、前述の通り少量で摂取カロリーを伸ばすことができる点です。コスパならぬカロパがいいんですね。胃の負担が気になる方もいるかと思いますが、ハンバーガーなどジャンキーなものを避けてアボカドやナッツ、亜麻仁油のような自然由来の脂質の摂取を心がければ胃の負担も少ないはず。
私はオイル・塩不使用のナッツをおやつにしたり、亜麻仁油をサラダのドレッシングに使ったりしてコツコツとカロリーを稼いできました。その結果の1.5kg増だと言っても過言ではありません。アボカドのぬか漬けもお気に入りでした(塩気がたまらん)。
筋トレ的増量目線ではあまりよくないと思いますが、なりふり構わず体重を増やしたい人は良質な脂質を積極的に摂ってみてほしいです。1日50g食べるだけでも450kcal確保できてぐっと楽になります。この450kcalが大きいんですよね、胃弱的には……!
「PFCバランスを整えよう」は基礎的な健康を保った上でのネクストステップなので、今はエネルギー確保に全力を注ごうと思います。
ポッドキャスト再開しました
話は変わりますが、6月末から休んでいたポッドキャストの配信を再開しました。おしゃべり、すごく楽しいです。直近ではリメイク版アニメ『らんま1/2』の感想や「リメイクってぶっちゃけどうよ」という話をしています。
11月最初の三連休には番組名義でのイベント出店も予定しています。11/3(日)のポッドキャストウィークエンド、11/4(月)のMAGICAL蚤の市 Vol.4、会場はいずれも下北沢BONUS TRACKです。私は体調的に無理ない範囲での参加となりますが、グッズやら漫画やらいろいろ持っていくのでよかったら遊びに来てください!
以下は、食にまつわる個人的な悩み(というか持病)について。
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