「死にたい」と嘆く夜に

「死にたい」と声を枯らし泣いた夜があった。

29歳という絶妙な年齢になった私は人生の重要な選択肢を突きつけられている。
収入、キャリア、家庭、出産...。そしてそこにコロナまで降りかかってきた。その重荷に心身共にぶっ潰されてしまい、部屋の片隅で泣きじゃくりながら「生きていることが辛い」と彼に泣きついた。

この日のためにがむしゃらに頑張ってきたと言っても過言ではない、夢にまで見たアメリカでの単発のお仕事の依頼も留学斡旋会社さんとのコラボのお話も突然のコロナウィルスの登場と共にキャンセルになった。

「人生が少し開けるかも！」
と思ったのは束の間、一気に地獄に突き落とされた。

仕事、収入、家庭、対人関係、大好きな海外に行けないストレスで「いっそ全部終わらせちまいたい」なんてふざけた事を思うようになってしまった。

でも超がつく心配性でビビりな私には人生を終わらせるほどの勇気は1ミリも無い。天国で「完全に先走った」と悔し涙を流す自分が容易に想像出来る。

今の私の職業は英語教育動画クリエイター兼SNSマーケターだ。総フォロワー数は30万人を越えた。
▶︎Instagram▶︎TikTok▶︎YouTube

会社員時代から発信することが大好きで、仕事終わりに趣味感覚で深夜3時までスマホで動画を撮って動画編集をしてSNSに投稿していた私にとって、自分のコンテンツを作りながら働けている今のキャリアは念願の夢だった。

何者でもなかった私が何十万人もの方にフォローして頂いたり、お仕事を頂けるようになったり、大好きな洋楽に関わるお仕事で憧れのアーティストにお会いしたり、CMに出演したり、新聞に載ったり。
表から見える私はきっと順調でキラキラして見えるはずだ。

だが現実は厳しい。(皿が割れる効果音)

唐突だが、私はHSS型HSPだ。
Highly Sensitive Personとは、生得的な特性として高度な感覚処理感受性を持つ人のことである。小さなことにも気付いてしまったり、傷付いたり、周りの目を気にしてしまう繊細さんだ。
人との付き合いや(なるべく一対一で話したい)物音など様々なものに過度なストレスを感じる。

HSSとはHigh Sensation Seeking（刺激探求型）の略称であり好奇心が強く外交的なタイプのことを指すので「HSS型HSP」は一見矛盾しているようで理解されにくい。
私は敏感で傷つきやすいがチャレンジ精神や好奇心はある。なんで私が自分の顔をネット上に出すような仕事をしているのかと言うときっと私の中にある”好奇心”から来ている。

海外旅行が大好きなのも、誰も自分のことを知らない世界に刺激を求めているからだと思う。

この特性には昔から悩まされていて、今でも自分の敏感さや考えすぎる性格に疲れてしまうことばかり。
メール一通返すのに「相手がどう思うかな」「この文脈の意図は..?怒ってるのかな...」「ここで改行するべき？」「これ送ったら失礼かな？」と余計な事を考え始めてしまい、結果的に返事が遅れてしまう。

私の職業上この性格は足を引っ張りまくる。

そもそも社会人って意思決定をスピーディーにやっていかないといけないし、行動力や積極性が問われる。それに明るくて色んな人と仲良くなれる人はどんどん発信者同士でコラボをしたり情報共有をしたり。私みたいになるべく人に会いたくない、疲れる...なんて言っている気難しい一匹狼タイプの人間は遅れをとりまくり、成長しないダメなタイプ代表！笑 (心は泣いている)

「私は何をやってるのだろう...」
と何度も自分を恨んだ。

そして今回は悩みに悩んだ結果、私の秘めた気持ちや弱み、そして悩みを包み隠さずお話することにした。
単刀直入に言うと、お金の話。

私が今直面しているのは"好きな事を仕事にする"つまりちゃんと生きていけるだけの収入を得て生きていく術をどう身につけるかである。

今は貯金を切り崩して生活はしているがそんなものは底を尽きる。

これは是非笑って欲しい話なのだが、InstagramやTikTokの動画は累計1億回再生を突破したが純粋な再生数に応じた収入はゼロだった。

PRのお仕事依頼が来ないと言うと嘘になるが 私は事務所にも所属していないのでそういう話は少ないし、私がすべき理由が無いPRのお仕事はもえぴーず(※ファンネーム)との信頼関係を壊すだけなので基本的に受けていない。
私が健康サプリとか紹介し始めたら意味不明だし笑

もちろんこれまで素敵な企業様と一緒にお仕事をさせて頂く機会はあったし今もお仕事を頂けることがあり心から感謝、全力で取り組んでいる。

ただ、自分の事業を持っていないし、総じて安定した収入はない。(本当に恥ずかしい)
JK風に言うと”つらみ〜”である。　　

人生っつーのは厳しい。

もしも一億再生がYouTubeだったら...なんて考えるが、私のYouTubeチャンネルはまだ収益化もしていない。笑(頑張る！)
▶︎YouTube

大人の事情で多くは語らないけど、以前別でやっていたもえぴのYouTubeチャンネルがあるのだがそっち収益は私の財布には一切入らないのでこれまた辛い。

私は「婚約指輪も要らないし結婚式もしなくて良いよ」と彼に断ったぐらいお金のかかるものに興味がないので(新婚旅行は両親にお金を出してもらいアメリカに行ったけど笑)めっちゃ稼いで贅沢がしたいとは思っていないが、
安心して生活をし、事業を運営していく最低限のお金を得ないと人は気持ち的な余裕がなくなることを実感した。

人に優しく出来なくなるのが一番恐ろしい。

ストレスの発散のしようが無くて人に当たったり、家族に過度な負担をかけたり、やりたい事はあるのに資金がなかったり。
何より自分に自信が無くなっていく。

雇用から外れ、個人事業主として1人で活動し始めてから、自分の力で稼ぐのは本当に難しいと知った。正直に言うと、新卒で楽天に入った時は働けば当たり前のように給料は入るものだと思っていた。

お金について学び、戦略を立ててビジネスをすれば収入を得ることは難題ではないのかもしれないけれど、私には何だかそれが出来なくて赤字赤字の日々。めちゃめちゃ楽しいけど、動画を作って発信しているだけでは収入とは程遠い。

会社だと当たり前のように思っていたモノに対する"価格"という概念が会社を離れて個人活動となると急に卑しいものに感じてしまった。断ることが出来ずに無料でお仕事を受けることも多々あって疲弊した。

「レッスンはやらないんですか？」
とDMをいただく度に、やってみたい！みんなと顔を合わせながら英語を学ぶコミュニティーを作ってみたい！なんて思って夢を膨らませたが、私は自分に責任感や経験がまだ伴ってない間は教育という形でお金を頂くことが申し訳ないと思っていた。

生半可な気持ちでは出来ない。

経済はお金で回っているとわかっていても、自分の事となると何だか申し訳ない気持ちになるのはきっと私が臆病で慎重で気にしすぎる性格なのもある。

それに合わせて、私は大学時代にいろんな国を回り、教育が受けられず苦しむ子どもたちを自分の目で見てきたから教育でお金を取るということにどうしても踏み込めなかったのだと思う。

ただ、これで良かったと思っている。

何者でもない私が少しフォロワーを得たからと言って勢いだけでガンガン稼ぐというのは長期的に見たら現実的ではないし、まずは私のことをみんなに知って欲しかったし、私もSNSで出会ったみなさんの事を一生懸命知る努力をしたかった。

どんなに時間がかかろうがお金にならないことだろうが関係ない。
そして私は小学生の時から英語、海外、教育に関わるのが夢だったからその夢をじっくり一つ一つ丁寧に叶えていきたかった。

私は精神的にも身体的にも弱かった。

だから実績を積んで、学ぶ努力をして、とにかく強くなるために武者修行のように精一杯仕事に取り組み、時には楽天の元同期にweb制作のお仕事を頂き(ありがとう)、発信を続け、毎朝６時前には起きて英語学習に取り組み、家族に迷惑をかけながらでも、とにかく英語を学んでいる大切なもえぴーずに自分が持っているものを豪速球でぶつけて来た。

私の想いを受け止めてくれるもえぴーずの存在があっての私であり、みんなの存在が一番の財産なので本当に感謝しているし心から愛している。

今まで大きな発表というものはした事がなかったけれど、満を持して6月から英語学習オンラインコミュニティ(Moepi Global College)をスタートする。

MOEPI GLOBAL COLLEGEのサイトはこちら

英語フレーズや英単語などの知識はもちろん、英語を学ぶ習慣を自分のものにして、英語を話す喜びを感じる空間にしたい。
「一つの事業としていつか英語学習の場を提供したい」
秘めていた想いが形になる。

自分のこれまでの努力や頑張り、これからの労働に適正な価値をつけ、対価を頂く日がやってきて身が引き締まる思いだ。
そしてMoepi Global Collegeのコミュニティの中から今後一緒に働けるような仲間にも出会いたいし、年齢にとらわれずいつか海外で挑戦する姿を見せたいから、私も英語で人生を変えるつもりだ。

「私には経験が足りない」
「まだ責任が持てる人間じゃない」

その気持ちを払拭し、自信を持てるようになるまで地道に数をこなし、思考を繰り返し、アイディアを絞り出してカメラに向かい、自分自身が誰よりも英語を愛し、学びながら経験と知識を積み上げてきたのでみんなに満足してもらえるように必ず成功させたいと思っている。

いつも言っているが私は天才でもないし、秀でた才能があるわけではない。
そんな自分を認めて、地道な努力とトライアンドエラーでここまでやってきた。

2021年6月にちょうど30歳になる私はネクストステップへと進む。

今までと変わらない愛とユーモアと優しさを持ってみんなと接していくと誓って胸を張ってMoepi Global Collegeをオープンしたいと思う。

きっとそこには強くなった私の姿がある。

英語が好きな方、英語学習が続かない方、英語学習ができる場を見つけられていない方、私と話したい！なんて人もいたら嬉しいな。
本気で頑張りたいと思っている方、ぜひ仲間になってね。

みんなにとって素敵な居場所になると思う。

最後に、きっとこの記事を読んでいるあなたも悩みや死にたいと思う日があると思う。でも忘れないで欲しいのが人生のストーリーは自分の手でいくらでも作っていけるということ。
「生きてて良かった」と思える日を信じて命を紡いでいこう。

私が死にたいと嘆いた夜に見えたのは自分の弱さと未来への希望だった。

だから、きっと私たちはまだまだやれる。

大切な時間を割いてこの記事を読んでくれて本当にありがとう。
何か感じてくれたことがあったら嬉しいな。
I love you so much.

※2022/02 追記
MGCを半年運営し、1000人以上の方に出会う事ができました。一生付き合っていきたいと思うような仲間に出会えた事が1番の財産です。
MGCをこれからも成長させ、守り続けていきます。

そんな私は2021年の目標にしていた会社設立を12月に滑り込みで達成しました。
私はダメな人間だと思っていたけど、「社長じゃん！」って友達に言われると少し頬が緩む。
最高の人生にしたい。

もえぴ