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分水嶺は大義があるか、ないかなんだ。|アフターコロナの世界でブランドはどう変わるか?
モノやコンテンツに対峙した時の、人間の意志決定過程やイメージの形成過程に興味があって、ブランディングを勉強したりしています。
アフターコロナの世界がどうなっているか考え続けていたいなあ、と思っていたところ、とても面白い企画が流れてきたので自分用にまとめます。
stand.fmのアーカイブはこちら!
K:フラクタCEO 河野貴伸さん
Z:ECエバンジェリスト 川添 隆さん(ゾエさん)
K:顧客の消費活動は根本的に変化していくか?
Z:変わることと変わらないことがある。
◆変わってくること※これ以降は戻れない
・働き方とそれにまつわる短期的な消費行動
→増:リモートワーク用の設備、身の回りのケア
減:不要不急のものを買う
・社内の申請、購買も電子化の方向
・非対面のコミュニケーション増
→3.11のときも大きく変わった。例:LINEの登場
◆変わらないこと
・人が何に対して信頼するか
・身の回りの人を大事に思う気持ち
・企業の活動も意外なものはない。やるべきところがやっている感じ。
→普段信頼があるところが確実に信頼をとっている
例:顧客にマスクを送付
◎人間が忘れること
→SARSや3.11などの大きな出来事のことを多くの人が学んでいるかというと忘れる人の方が多い。
消費活動ベースでの変わること/変わらないこと、こう聞くと確かに!とおもった。
オンラインに否が応でも対応せざるを得ないこの状況。
いままでごまかせていたものが明るみに出たり、こだわってきたところが功を奏したり、差がはっきりするという効果があるように感じている。
そしてそれはブランドであろうと、会社であろうと、家族・個人であろうとおそらく似たような状況がそこかしこで起きてるよね。
Z:EC化率はそう簡単に上がらない。EC売上が前年比1.2〜2倍という話は聞くけど、10倍にはなってない。
人が変わることを信じてはいるものの、大多数の消費者が根本的に変わることへは懐疑的。
K:(コロナが)社会に与える影響はかつてない大きさだけど、人間の性は変わらない。
Z:今は、「ふらっと歩いててなんとなく買う」、が抑制されているけどこれがコロナ明けでどうなるかはわからない。
K:不必要なものは買わなくなる可能性はある。
必要/不必要とか不要不急がこれだけはっきりしたのもこの状況になって起こっていることのひとつ。
人生には余裕が必要だし、不要不急の何かをたのしむことも含めてアイデンティティが形成されていると考えているので、ライブハウスの状況とかをおもうとうす暗くなる。でもできることもあるのでそれが救いだなとも思う。
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(曲が)増えるタイプのクラウドコンピです。札幌の音楽シーン総ざらいできます!
書いているひと(もへ)がベースを弾いているバンドのそれぞれの推し曲はエモめのこれとひたすらクッキー食べたこれです。
こうやって前を向く姿勢は変えずにいられるはずだし、変えたくないなあ。
まとめ:確実に変わるところ、不確実なところを分けたほうが良い。
K:個人の消費行動については?
Z:飲みに行くことが減っているのもあるが、ほかの消費も減っている。
地方のEC化率が上がらないのは、車利用が多い等モノ(情報)に触れる量が都内と圧倒的に違うからではという仮説がある。
都内は街を歩けばもの(情報)に出会い、いいな~ほしいな~となる。
歩いてると気づくことが減っているから、他の消費自体も減っているのでは。
K:自炊のための食材を買うのは増えた。対象がシフトした感覚。
地方出身東京在住なのでこの仮説めちゃわかる!!
情報をどこから取得するか?の濃度が大きく異なるのはまず間違いない。
車ありきのライフスタイルだったり、顔がわかる人の口コミが強かったりするんじゃないかなあ。
K:オフラインで出会った顧客をオンラインで満足させるのは無理?
Z:B2CがB2Bに学ぶべきこと
・「俺たちいるんだぜ」「こういうイベントやります!」、と存在感を常に見せる@オンライン
・オフラインでどうしてもできないことを、Zoom等用いてカバーする手段はある
例:yapuri、ALL YOURSなど動きが早いところも
B2Cはインパクトが大きい実店舗のケアに追われてシフトしづらい背景も。
大儀がない会社は変わらざるを得ない
Z:オンラインの重要性が上がると、Webサイトのaboutにあるようなことの必要性も増す。
D2C:はじめまして○○です。こういうことを考えています。こんな人に使ってほしい…
チェーン展開のアパレル:オフラインに寄せていたり、そもそもふわっとしていたり。
ECでものを買うとなると、わざわざそこで買う判断が絶対入る。
あんまりこの街来ないから買っとくか、とか起きないし。
メッセージがあるかどうか、自分に響くかどうかはけっこう影響が大きいってことかも。
K:オンライン主体だと、手厚くしないと伝わらないし、D2Cは顧客と直接やり取りする前提という背景もあり、ていねいになっている。
Z:大儀(これを成し遂げたい、こういう存在でありたい等)がないと、ブランドとしてどうする?がはっきりしない。D2Cは「はじめまして○○です」とはっきり示している。
コロナの状況下では意思決定のスピードが問われているが、社員がみんな大儀を分かっていないと、なんでやるの?となってしまいスピードが落ちる。
K:ビジョン・ミッション・リーズンがある会社は強い。こういう状況で生き残るために効いてくる。
いちばんグッときたのはこの大義の話。
ブランドの法人格であれるか、によってスピード感や状況・文脈にマッチした動きができるか変わる。
— もへ (@moe_wakusei) April 21, 2020
これモノを売る会社じゃなくてもほんとうはそうなんだろうなあ…
(ぜんぶ聞きたかった!アーカイブ残るかな…) https://t.co/Ki1W66N0N0
行動が早いかつ自分たちが大事にする文脈に即しているチームってめっちゃかっこいいよな...と1ヶ月以上前からしみじみ考えていたことにクリーンヒットした。
分水嶺は大義があるか、ないかなんだ。
オールユアーズといいサイボウズといいブルーパドルといいこういう時に行動が早いチームはほんとうにかっこいいな…
— もへ (@moe_wakusei) March 5, 2020
意思決定プロセスが短いのかな。
— もへ (@moe_wakusei) March 5, 2020
自分たちがこうありたいという基本スタンスが決まっている、かつチームに浸透しているとかもありそう。
だからそのチームならでは、らしさに満ちた選択につながるのでは。
インナーブランディングができてる状態ってこういうことであってる??
— もへ (@moe_wakusei) March 6, 2020
指針を掲げることは簡単にできても、ひとりひとりがそれを理解して体現することって難しいよね〜〜
後半はブランドと顧客のコミュニケーションの話に...!
Z:プロダクトやサービスの説明もD2Cではていねい。オンラインで情報が公開されていると、顧客が予習や答え合わせができるのがいい。実店舗側はオンラインに出し切れていない情報を出すべき。
ブランド側が伝えたいことと顧客が知りたいことにはギャップがある。知りたいことが後から追ってくる(答え合わせ)可能性はあるので、幅広く情報を提供していく必要がある。
予習と答え合わせ、どちらも行き来できる例:
TOKYO TEA JOURNAL:「観て飲む」お茶のサブスク
お茶のサブスク気になる!というか、モノが届くタイプのサブスクが気になる今日この頃。
これとかも!
家でたのしく過ごせるし、サブスクからはじまるコミュニケーション(友達におすすめするとかnote書くとか)もたのしそう。なんか頼んでみようかな。
脱線したところでいったん終わりにします!
後半戦に(たぶん)続く!
それではー!
後編はこちら!
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