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ひとりごと
うつだった。
8年以上も。
わかったきっかけは、
パワハラ上司の無責任な一言と
そのことで壊れてしまった私を
主人が「壊れてしまった」と理解できなかったこと。
内科に行って
もらえる分だけの精神安定剤と
入眠剤を手に入れ、すぐに飲んだ。
死にたいと思ったが、
薬剤師の友人に電話したら
「処方箋の薬では死ねない」と。
死ねるはずないとわかっていても
現実から逃避して、何日間か眠りたかった。
実際、そうなった。
私の存在意義
「社会に有用とされなければ、一社会人として存在意義がない」
と思っていた。
少し休養して仕事に戻る。
うつは薬だけじゃ、ピクリともせず、
職場では腫れ物で、したいこともさせてもらえない。
家庭も回らず、
ストレスを発散とか思いも巡らず、
「どうにか働けてる」
という事実だけしかなかった。
大きな会社の関連会社で、
部署移動もなく、
パワハラ上司が変わることも期待できず、
辞めた。
が、
給与をもらう
=給与をもらうに値する仕事ができる
=生きていていい
この構図が崩れることはなかった。
堂々巡り
その後、職場や働き方をいくつも変えても
結局は仕事は続かなかった。
小さなストレスが膨大なストレスになり、
記憶障害で仕事ではミス連発。
承認してほしいところで、わたしは
「できる人」になれなかった。
働くこと、転職するたびに
わたしは自分が無能で、
この世に不要だという思いが強くなっていく。
家事もまともにできてなかった。
アルコールに逃げた。
自分への失望、
家族への罪悪感、
将来への不安感。
そんな負のものか、
ダークなスライムのように
私の頭の中を支配していた。
働きながら、仕事じゃない日は
落ちるだけ落ちる。
自分を責める。
こんなふうに育てた親を恨む。
どうやって死ぬかそれしか頭になかった。
わたしが死んだら誰かが悲しむとか
死んでいく私にはどうでもよかった。
自分の苦しみは自分で味わうしかないのだ。
どん底を醜くのたうちまわり、
また自死し損ね、入院し、
それでも変われなかった。
どこでどうやって死ぬかと
日々をどうやってやり過ごすかしか
頭になかった。
転機
自転車の飲酒運転でひどい骨折をして、
ようやく目が覚めた。
うつによるアルコール依存で
正常ではなくなっていると気が付かされた。
家族は
私が存在することだけを望んでいた。
しかも、ずっと以前から。
「わたしは生きてるだけでいい」
そんなことに気がつくまで、
ずいぶん遠回りした。
早くに自分の心と身体の悲鳴を
ちゃんと耳を傾けていればよかった。
カウンセラーになりたい
3回も死に損ねた、
虐待もたくさんされたし、
父の自傷行為を見せられ続け、
母の感情のゴミ箱になり、
妹も自死し、
結婚も一度は失敗し、
わたしが育てた子どもは不登校。
波瀾万丈とまではいかないが、
いろいろあった人生だった。
今は、苦しみの最中に自分に必要だった、
苦しみをわかってくれる人になりたい。
資格を取り、カウンセラーを始めた。
これまでのすべてが今に集約された。
肩書きはたいしたことない、
ストレスに気づけなかった、
うつで苦しんだ、
虐待に近い育児で悩んだカウンセラー。
でも、
わたしが助ける側に回るべきだと思ってる。
それが助かった私の天命だとも。
心療内科の先生も応援してくれている。
「あなたならできるよ」と。
ストレスを見ないようにしている人、
うつの人、
うつになりそうな人、
自分を愛せない人、
子どもの愛し方を知らない人、
親からの愛情を渇望している人。
自分と同じ道を歩んでいる人には
早くそこを抜け出してほしい。
飛行石
他にもすることはたくさんある。
増え続けるストレスを発散させ、
うつにならないように話を聞きたい。
うつの人が、
判断力が弱まったり、孤立していることで
得られない情報を届けたい。
不登校の子や、
ホスピスで死を目の前にした人の話を聞きたい。
不登校やACの子の居場所を作りたい。
不登校の子の親に、伝えたいこともある。
家族がうつで、
家庭内だけで行き詰まっている人の
相談にも乗りたい。
認知症に隠れたうつを救いたい。
うつへの理解を広め、
うつにならないように警戒してほしい。
うつを増やしたくない。
ストレスを認識することも知ってほしい。
うつの苦しみはなったものしかわからない。
だから、うつで苦しんでほしくない。
できるボランティアは全部するから、
1人でも多く救える機会をください。
必要に応じて、対価をもらうこともある。
まだ学びを深め、知識やスキルを得る受講料にしたい。
ひとりでも救いたい。
対価は後回しでもいい。
とにかく、
「消えたい」人に消える必要はないと手を携えたい。
「消えたい」と思う前に、心を軽くしてほしい。
生まれてなんかこなきゃよかったと思う子に
そうじゃないと伝えたい。
「もう、あの人んとこに行きたいよ」と
悲嘆に暮れてこの世を去らないでほしい。
うつにならないでほしい。
すべきことはたくさんあるのに、
わたしは1人しかいない。
自分なんかいらないと思っていた人なのに。
やれることをする。
今はそれだけ。
夢は見るものじゃない、叶えるもの
そう信じてる。そして、体現する。
みんなが希望を捨てないように。