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読書記録: ナナメの夕暮れ

NetflixでLIGHTHOUSEという星野源さんと若林正恭さんが対談する番組があるのをご存知でしょうか。
元々星野源さんが大好きなのですが、それを見て以来若林さんにもハマりつつある私です。
さて、「ナナメの夕暮れ」は若林さんの3冊目のエッセイにして集大成と紹介されています。ダ・ヴィンチで2015~2018年に掲載されていたエッセイのまとめと、2018年の単行本時書き下ろしのエッセイ・あとがき、文庫版書き下ろしのあとがきがありました。
時代によって考えや人柄が変わっていくのを隠さないところが若林さんの誠実なところだなと思います。世の中全てを憎んでいた若手芸人時代の自分に、テレビ出演多数で忙しくも余裕のある生活をしている自分が声をかけているような描写も、多数ありました。
一番共感した部分は、「なんとなく生きづらい」が分からない人ほど、「みんな同じ苦労を努力して乗り越えてるんだよ」とか「考えすぎ、気の持ちようだよ、前向きに捉えなきゃダメだよ」とかマジで役に立たないアドバイスを投げてくることです。私も自分の生きづらいをなんとか分析して、対処法を考えて、やっていこうとしている最中なのでこういう人っているよなぁ…と思って読みました。
今は結婚してお子さんもいる若林さんですが、このエッセイ中では周りに結婚しろよ!と言われたり、周りの結婚の話を聞くと結婚しても希望はないのかなと思ったりするエピソードも書かれていて、未来から読んでいる私としては「でも結婚するんだよね~」とニコニコしていました。

まえがきにあるように、「生き辛いという想いを抱えていて、息を潜めて生きている人」におすすめです。

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