自分に合う心療内科を探すこと
娘はこの頃「病院」「お医者さん」に
不信感と諦めのような感覚を
抱くようになっていました。
小児科外来に行けるまでの間に
心療内科の通院がありましたが
「行かないお母さんが行けばいい」
「あの人(心療内科の先生)は
薬を出すだけの人。私の事はみてない」
そう言って、受診を拒否しました。
ちょうどこの頃
大阪で心療内科が放火され
たくさんの方が犠牲になる
痛ましい事件があり
とても良い先生だった…
やっと信頼できる先生に会えたのに…
これからどうしたらいいか…
通院されていた方々がそう言われているのを
テレビで観ました。
自分に合った心療内科、医師を探すことが
いかに難しいことか
やっとたどり着いた医師を失った不安は
計り知れないものだろうと
報道に触れる度、考えさせられたのを
覚えています。
娘をいつもの心療内科へ連れていくのは
正直、私も不安と不信になっていたので
気は進みませんでした。
だけど、飲ませたくない薬も
急に止めると危険なことも
知ってしまったため
受診して、薬を処方してもらわなければ
なりません。
あくまで娘の主治医は
まだ心療内科の医師です。
学校帰り、通院を拒否する娘を
顧問の先生が説得してくれました。
自分も連れて行きたくないのに
いつも以上に
申し訳無さでいっぱいでした。
私は娘を説得することも出来ず
連れて行く足取りも重く
行くも行かぬも地獄だな…と思いながら
嫌がる娘と心療内科へ行きました。
娘は一切喋らないので
私が代わりに状態を説明しますが
心療内科の先生も娘の態度に
少し苛ついたのか、薬の説明の紙を
アクリル板越しに見せて
「ちゃんと読んで!」
と怒ったように娘に言いました。
「声に出して読んで!」
娘は読もうとはしません。
「声に出して!読める?読めるでしょ!」
先生の苛立ちが酷くなります。
何だこれは…
何故こんなに苛立って
意味のない事を強要しているんだろうか…
もういい
今すぐ連れて帰ろう
私がそう思った時でした
娘は静かに目を閉じて倒れました。