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先生にかまってほしいから?

この頃、学校のどこで
いつ倒れてしまうかわからない危険から
先生方全員に娘の周知をしてくださいました。

娘は一度休んだら二度と行けなくなると
学校を休もうとはしませんでした。

こんな状態で学校に通わせていいのか 
不安と申し訳無さといっぱいの私に
担任の先生が

「大丈夫です。出来る対処と配慮はして
本人も安心して学校生活出来るようにします。
お母さん、気にせずに登校させてください」

そう言ってくれました。

変わらず、倒れることが多く 
たくさんの先生にお世話になりながら
学校生活を送りましたが

やはり倒れて不安でパニックになると
顧問の先生の名前を呼んだそうで
その度、大丈夫、大丈夫と声かけしてもらい
落ち着きを取り戻していたようでした。

そんな日々の中
担任の先生が言いにくそうに言いました。

「顧問の先生にかまってもらいたくて
倒れてしまうのではないかと」

耳を疑う言葉を聞きました

「え…」

不調の娘の状態を見てくれていた
先生の一人がそう言われたそうです。

ただただショックでした。
怒りとかそんなのはなくて
ものすごいショックと
不安に飲み込まれた感覚でした。

その言葉を私はどんな顔で聞いたのか
わかりませんが
言った先生が後退りをして
慌てて違う違うと両手を振り

「いや、この子がそうだと言ってるんじゃなく
過去にそんな生徒が居て、もしそうならば
回復に時間がかかるそうで…今後顧問の先生との関わり方も考えないと、と」

知識も経験もたくさんあって
実際そんなケースにも携わり
別に意地悪でも悪意もなく
回復するために考えてくれる先生方が
ひとつの可能性として
話をされていることは十分わかってました。

それでも
娘が顧問の先生を命づなにしていたように
サポートをする私にとっても命づなで
かけがえのない方です。

関わり方を考えるとはすなわち
あまり関わらないようにしなければ…
そういう意味に聞こえました。

今、手を離されると
娘はどうなってしまうのだろう
私はどうしたらいいのだろう
不安しかない気持ち

ここまで、家族でもない
部活の顧問の先生に負担をかけることは
本来私もしたくはありませんでしたし
本当に申し訳無さでいっぱいでした。

娘自身も、先生にしか頼れない事で
迷惑をかけ負担をかけてしまうことを
いつも
いつでも気にしていました。

私には知識も何もない
我が子の病気すらわからない
だけど…
急に倒れて階段から転がり頭を打ち
CTを撮りに行ったことも

病院の階段で意識消失して踊り場で
倒れたことも

家の洗面所、廊下、庭でも倒れて…

どの場面もそこに先生は居なかった
かまってほしくて倒れるなら
居ないとこで倒れないのではないか…

「ひとつの可能性として…なんですよ」

返す言葉を、私は見つけられないまま
放り出されたような気持ちでした。

いつ倒れてしまうかわからず危ないので
お風呂も一緒に入るようにしていて
背中のかすり傷を見つけました。

それが倒れて階段を転がった時に
出来た傷とわかった時

思ったのです。

どう思って見てもらってもかまわない
いろんな角度から見て
いろんな見解をもらえばいい

そうかもしれないし
そうじゃないかもしれない

ただ私はそうは思えないし思わない

何もわからず正解もない今は
それだけの事だ、と。

この時の私の心情を歌ってくれているような
フレーズを見つけました。

『冗談でもそんな残酷なこと言わないでよ 
別に言えばいいけど 
全人生を賭けてもちゃんと覆さしてよ』 
         【subtitle/Official髭男dism】


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