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予期不安
予期不安のはじまり
前回お話した娘の救急搬送は
土曜日だったのですが
他の部活もたくさん居る中、運ばれたため
いろんな先生や生徒さんから
「大丈夫?」と声をかけてもらう事が多く
過呼吸でお騒がせしました•••と話をすると
「そうか〜過呼吸は癖になるなら気をつけて」
そう心配してくれる方が多かったようです。
人一倍気にするタイプの娘は
その言葉が変に刺さってしまったようで
(まぁその言葉がなくても状況は一緒だったと
思います)
「癖になるんだって」
「癖になったらどうしよう!!」
不安いっぱいに私に訴えました。
私自身、中学生の頃
同じクラスに過呼吸になる子がいて
苦しそうな姿を見ると自分も息苦しい感覚で
私もなるんじゃないか?と思っていたけど
私はならない大丈夫大丈夫
呪文のように自分に言い聞かせ耐えていたのを
覚えています。
娘にその時の話をして
「そうして今まで過呼吸になった事はないし
なったとしても死なないから大丈夫よ」
私にはそんな声かけしか出来ませんでした。
後にこの言葉は娘から
なんのアドバイスにも安心にもならなかったと
言われることになりますが…〔辛い〕
それから1ヶ月の間に
娘は一人暮らしの部屋で夜中に
2度過呼吸を起こしました。
冷たい廊下に倒れて、手も硬直して
助けも呼べず。
私たちに心配かけまいと黙っていましたが
不安はどんどん膨らんで予期不安で
毎日支配される事にたまらなくなり
信頼する顧問の先生と担任の先生に
「もし登校前に過呼吸になったら連絡出来ない
私が連絡無しで登校してなかったら
家で過呼吸になってる可能性があると
お母さんから話をしておいて」
そう連絡が来て、初めて娘の状況を知り
先生方に慌てて連絡を入れました。
学校では明るく元気にしている印象で
お二人ともびっくりされると同時に
とても心配してくださり
顧問の先生が
お預かりしている身で
気付けず申し訳ありません。とまで言われ
先生からすると当たり前のような言葉だったかも
しれませんが
その言葉に日頃娘と離れている私は
不安なのに少し安心したのを覚えています。
母として、どうすればいい
それから連れて帰れる時は
なるべく自宅へ連れて帰り様子を見ました。
家に居る娘は何も変わらず元気に見えましたが
どうしようもなく一人暮らしの部屋に帰ると
表情はこわばり
「全然大丈夫」
強がって言ってるのが
ひしひし伝わり とにかく辛かったです。
どうにか出来ないかな
いろんな考えで頭がぐるぐるして
いろんな感情で心は揉みくちゃになります。
なんとかしたい
何か出来ること
私がこの子にしてやれることはなんだ
その頃、私にはどう接することが良いか
わかりませんでした。
母として大丈夫とそばで優しく守ってやりたい
母として大丈夫と強く厳しく支えたい
どちらも出来る方法ってどうすればいい?
娘はそんな私の感情が見えるかのように
苛立ちます。
「早く帰って、大丈夫だって」
娘を置いて帰る不安と辛さに
押しつぶされそうになります。
やっぱり戻って、いやだめか、どうしよう。
車を停めて しばらく途方に暮れました
いろんな気持ちを振り切りながら
エンジンをかけて自宅へ走りました。
その夜、娘から連絡がきて
「お母さん
今日は先生に助けてもらったよ
お母さんからもお礼を言っておいて」
あの時、いろんな気持ちを振り切った自分に
情けなさと悔しさが溢れた夜でした。