塾バイト入門編 by元塾講師


塾バイトを始めたきっかけ

 中学3年生から高校3年生までの四年間某S予備校にお世話になった。(働いた塾はS予備校ではなかったが、)自分が吸収した知識を活かしたいと考え、様々なバイトの中から塾バイトを選択した。というのは建前で、本音は時給が高かったからである。

塾バイト選びのポイント

スーツ着用or私服着用

 バイト先の塾を決めるとき、スーツ着用が義務付けられている塾は全て除外した。大学の授業が終わった後そのまま塾へ向かう必要があり、スーツ姿で大学に居ることに抵抗があった。(スーツ姿で登校している方をたまに見かける。)時間に余裕がある方、スーツ着用に抵抗がない方はこの点は配慮しなくていい。

塾の近くに大学が存在するかどうか

 塾バイトで働く人のほとんどは大学生(or大学院生)なので、近くに大学がない塾は人手が足りていないことがある。自分が働いていた塾は近くに大学がなく常に人手不足に悩まされていたため、自分が通常働く曜日+人手不足の日で働くことがあった。逆に、大学近くの塾はバイトの人数があふれているため働く日が少なくなり、たくさん稼ぎたい人にとっては痛い所となる。求人が少ないため、バイトの人数が(卒業等の理由で)減る3・4月を狙うことを勧める。

塾バイトで苦労した点

シフトの融通が利かない

 自分は月・水・金の週3で個別教師として働いていたのだが、人手が足りない週は週5・週6で働いていた。サークルと勉学とバイトを両立させることが難しく、結果としてサークルを諦めてしまった。テスト期間中もバイトを休むことができなかったので、テスト期間は死にかけていた。(筆者は薬学部生であり、薬学部関係の記事も書く予定。)

生徒の情報を頭に入れること

 個別指導をする上で、生徒の名前を呼ぶこと・覚えることは重要である。生徒からの信頼・親しみやすさを得ることができるからである。ところが、名前の漢字が難しかったり、キラキラネームであったりと最初のうちは覚えることが難しい。生徒の志望校を覚えておくことも重要である。生徒の志望校のレベルによって教える速度を調整したり、解かせる問題の難易度を変えたりする。記録が残っている生徒は楽だが、初めて担当する生徒は情報の収集に時間が取られて大変。

自分が担当した生徒の成績が上がらなかったとき

 じっくり教えてもなかなか理解できない生徒さんもいる。生徒さんの理解不足ではなく、自分の教え方が悪いんだ!と自分のことを過剰に責めてしまい病んでしまうことがあった。自分ではうまく教えることができないと感じたらすぐに社員・バイトに悩みを打ち明けるべきである。担当を変えてもらったり、使用するテキストの難易度を下げてもらったりした。

塾バイトで得たもの

生徒からの感謝

 個別指導の空き時間などに生徒からの質問を受け付けている。わからない問題が解けて嬉しそうにしている生徒を見た時や、解説した問題がそのままテストに出て解けた生徒に感謝されたときにやりがいを感じる。最もやりがいを感じるときは担当している個別の生徒の成績が上がったときである。生徒と二人でテストの結果を分析し、次回のテストに向けての戦略を一緒にたてた努力の積み重ねによるものだと思う。生徒の幸せが教師の幸せ。

計画能力の向上

 限られた時間の中で個別指導を行わなければならないので、必然的に時間管理能力が身につく。同時に生徒二人を教えるシステムであったためグダることがよくあった。授業後に振り返りをして改善点を見つけ次の授業に活かす・生徒にテストの日を聞いて大まかな計画を立てることが重要である。

コピー機の扱い方(自分だけかも…!)

 自分は塾で働くまでA4の片面印刷しか知らなかった。両面印刷の仕方、縮小拡大の仕方・大型コピー機の紙とインクの補充方法を知った。就職したときに役に立つかもしれない。

最後に

 これから塾バイトを始める方に向けてこの記事を書いた。塾バイトは大変そうに見えるし(実際大変だけど)、自分自身の成長に大きくつながる仕事だと感じている。バイト選びに悩んでいる方は、ぜひ塾バイトを視野に入れてみてほしい。

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