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Aoy
2024年10月21日 16:35
「どうしたの?」「いや少し思うところがあって、私も飲みたいと思ったの。」彼女は生来コーヒーを飲める人ではなかった。小さい頃からその苦味と香りが嫌いだったらしい。しかし今日はその彼女がコーヒーを飲みたいと言い出した。僕は驚いて、でも心なしか否、深いところで嬉しさを感じて、少し心配しながら話した。「あんま無理はしないで。これは家のドリップコーヒーよりも深く煎たものだから味も濃いよ。」
2024年9月30日 16:35
永い永い冬を抜けた喜びの春は、その幾千のノイローゼの先に、確かにあった人生の青い喜びに、顔を紅潮させながらそれでいてまだどこかぎこちない顔ではにかむ君と、繋がれた手からその体温の温もりとこの季節の予兆を感じる時、私はこのおかしな人生に謝罪と感服とで街を歩く。「こんな休日は久しぶり」「僕もちゃんとして過ごしたことはない」2人はどうもその距離感と、この許された運命に心の落ち着けるところが分