ピカソとその時代展 in 国立西洋美術館
火曜日に、東京・上野の国立西洋美術館で開催中の「ピカソとその時代展―ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」に、旬さんと一緒に行ってきた。
https://picasso-and-his-time.jp/(公式サイト)
https://artexhibition.jp/topics/news/20221011-AEJ1035069/(美術展ナビ)
・10月8日(土)~2023年1月22日(日)
・2023年2月4日(土)~5月21日(日)に国立国際美術館(大阪)へ巡回
旬さんは行ったその日にすぐに記録(脱帽!)
https://note.com/junko_so/n/n01983940681f
私は、数日たって、すでに記憶が怪しくなりかけるころに、パンフをひっくり返したり、サイトをカンニングしたりして、おもむろに書き始める。
ここ2年ばかり、展覧会というと事前予約がお決まりだったけど、予約時間より早く着いちゃうとかえって待たされるということもしばしばだったので、今回は窓口で購入。
検温などもなく、すんなり入場できた。
会場はすいてはいないけど、大混雑でもなく。
タイトルの副題にある、「ベルクグリューン美術館」は初めて聞いた。
行く前にサイトもチェックしたのがうろ覚え。当日会場で説明を読んで納得。
以下、サイトから抜粋:
ハインツ・ベルクグリューンは1914年にベルリンでユダヤ人の家庭に生まれますが、1936年、ナチス政権の抑圧を逃れてアメリカに渡り、フリーの美術ジャーナリストとして活動した後、サンフランシスコ美術館に勤務。第二次世界大戦従軍後は、パリで画廊を開き、やがて世界的な画商となります。作品のみならず芸術家の人となりにも深い関心を持ち、ピカソ、マティスなどの作家や詩人、文学者と親交を深めます。自分の心に適う限られた作家の作品収集に専念し、一貫性のある個性豊かなコレクションを作り上げました。
(中略)
主要作品は2000年にドイツ政府とベルリン市の資金援助によりベルリン・ナショナルギャラリーに収蔵されますが、これは同国の美術館史上最も高額な購入のひとつです。2004年には彼の90歳を記念しベルクグリューン美術館と改称、ベルリン国立美術館群のひとつとして、またヨーロッパの重要なモダンアートの展示紹介の場として活動しています。 2007年にベルクグリューンが他界した後も、遺族が美術館への支援を続け、多数の作品を寄託しています。
さて、今回の展覧会では、そのベルリン国立ベルクグリューン美術館から97点、日本の国立美術館から11点の、合計108点が8つのブロックに分かれて展示されている。
サイトなどを見ていただければ、もう説明はいらないかもしれないが、メモ程度に書いておこう。
序章 ベルクグリューンと芸術家たち
ピカソ1点、マティス1点
1章 セザンヌ―近代芸術家たちの夢
セザンヌ4点、ジャコメッティ(セザンヌとレンブラントの模写)1点
有名な画家たちは、セザンヌを絶賛する。ピカソも影響を受けたらしい。
そういうわけで最初に展示されていたが、個人的にはあまり好きじゃない。(笑)
2章 ピカソとブラック―新しい造形原語の創造
ピカソ19点、ジョルジュ・ブラック3点。
今回の展覧会では、大部分の作品が、撮影可能。
あまりバチバチとりすぎると、あとで整理が大変なので我慢していたが、この辺りから少し撮り始める。
ちなみにブラックの作品は写真撮影不可のものが多い。理由はわからないが。
『グラスとトランプのカードのある静物(マックス・ジャコブへのオマージュ)』by ピカソ
*ギターとか花瓶とかブドウとか恐竜の子供みたいな物体とか、描いているものは繰り返し同じものを使っていることが多い。シャガールもそんな感じだったな、と思い出す。
3章 両大戦間のピカソ―古典主義とその破壊
ピカソ11点。
『窓辺の静物、サン=ラファエル』by ピカソ*日本初公開
『踊るシノレス』by ピカソ
*七福神みたいで面白い~
4章 両大戦間のピカソ―女性のイメージ
ピカソ9点。
『緑色のマニキュアをつけたドラ・マール』by ピカソ
5章 クレーの宇宙
前の章で、真打が出てきたから、そろそろ終わりなのかな、と思いきや、この章ではパウル・クレーが31点!
「クレー展」といってもいいくらいの品揃え。
『黒魔術師』
『モスクの入り口』
*子供の絵?かと思うような緩い作品と、緻密な作品の対比が面白い。でも一番好きなのは、
『こどもの遊び』*これがTシャツになっていたら買うんだけどな~
6章 マティス―安息と活力
マティス13点。
7章 空間の中の人物像―第二次大戦後のピカソ、マティス、ジャコメッティ
マティス 2点、ジャコメッティ4点、ピカソ6点。
展覧会カタログ14点(マティス、クレー、ピカソ、ブラックによる)。
実はこの展覧会に行くのはちょっと不安だった。
というのは、ピカソはいろいろなタイプの作品があるので、好きなものもあるが、有名なキュビズムはどちらかというと苦手。旬さんと意見が合わなくて楽しめないかも?なんてことも思ったのだ。
でも、そんな心配は、杞憂に終わる。
キュビズムということしか知らなかった、ブラックの作品、「ピカソより温かみがある」とか、「木目を書くのがうまい!」とか教えていただき、そう思って再度見てみると、ほんとだ!まるでコラージュしたみたいに、木目が描かれていて、ブラックさんすごいやないか~と思ったりしたのだった。
予想以上にたくさんの作品を鑑賞でき、展覧会も十分楽しんだし、ワイン付きランチとおしゃべりも、で充実の一日だった。