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不登校やひきこもり 問題が長期化しやすい3つの大きな落とし穴


こんにちは。カッコイイ親研究所です。
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不登校やひきこもりにおいて、
「どう解決に導いてよいかわからない」
という方が多くいます。

そこで、今回は、

不登校やひきこもりという問題が
長期化する要因となる
大きな落とし穴について3つ紹介します。

そして、これらは、
この問題を解決していくにあたり
非常に重要なことでもあります。


ここを知っているか否かで、
この問題との向き合い方が変わるだけでなく、

なんとかして子どもを
立ち直らせようと努力しても、

思うような成果に結びつかず、
状況が良くならないことに、
頭を抱え続けることにもなってしまいます。


実際に、
ひきこもりや不登校に悩む親のほとんどが、
この落とし穴にはまることで、

子どもとの向き合い方がわからずにいたり、
親として何をして良いかがわからずにいます。

その結果、親子の関係に亀裂が生じ、
状況をさらに悪くしてしまう人も少なくありません。


なので、もし、あなたが、
不登校や引きこもりのことで悩んでいるのであれば、
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

また、今回ご紹介する内容は、
子育てにも十分通ずるものがありますので、
現在、子育て真っ只中の方も、
ぜひ参考にしていただければ幸いです。





落とし穴その1:子どもの問題を親が解決しようとする


ひきこもりや不登校に悩む親のほとんどが、
ひきこもりや不登校になってしまっている原因を特定し、
それを解決できれば、問題が解決すると思いがちです。

言い換えれば、
子どもの問題を、親が解決しようとしている方がほとんです。


一体、これの何がおかしなことなのか、
疑問に思う方もいるかもしれませんが、

実は、
ここが、多くの親がハマりがちな部分であり、
問題が長期化する要因になりかねない
大きな落とし穴の一つ
なんです。


子ども自身が、
不登校やひきこもりになっている原因や、
自分に振りかかている問題や課題を
ちゃんと把握していて、

それを「解決したいから手伝って欲しい」と、
親に協力を求めてきているのであれば、
親が手を貸したり、一緒に解決策を
模索することは全然OKなのですが、

僕の母がしていたことにしても、
僕がこれまで、
ひきこもりの相談を受けてきた限りでは、

イジメにあっていたっぽい
人間関係がうまくいっていなかったっぽい
精神的な病気かもしれないといった具合に、

子どもとのこれまでの会話の内容や、
子どもの雰囲気などから察して、
問題の原因を予測で判断していたり、

頼まれていないのに、
問題を解決しようとしている方が多くいます。

このような予測から状況を変えようとするのは、
子どもとのコミュニケーションが
うまく取れていないから起こるものでもあります。


仮に、イジメにあっていたっぽいという予測が合っていて、
実際にイジメにあっていたとしても、
その問題をどう扱うかは、本人が決めることであって、
当人の意思や意向なしに、
親がむやみに手を出すものではありません。


ここで勘違いして欲しくないのは、

子どもが、イジメや精神的追い詰められるほどの
パワハラなどに苦しめられていたとしても、
静観し、何もするなと言っているわけではありません。

イジメや過度なパワハラが起こっている
その実態を明るみにし、
学校や職場などを相手に闘っていくことは正しいことですし、
親として間違っているわけではありません。

ですが、

起こっている問題について、
当人がその問題に触れたくないと思っていたり、
問題を解決するための体力が戻っていない
可能性があることを忘れてはいけません。


痴漢被害にあった女性が、裁判で事件を明るみにし、
痴漢という犯罪に立ち向かうことを躊躇したり、
泣き寝入りてしまうケースがありますが、
そういった心境をイメージしてもらうと
わかりやすいかもしれません。


先ほど、
この問題をどう扱うかは、本人が決めることであって、
 当人の意思や意向なしに、親が手を出すものではない』

お伝えしましたが、

「それでは何の解決にもならない」と
感じる人もいると思います。

そこで多くの親が取りがちな行動が、

説得です。


「あーしてみたらどうだ」
「これだったら出来るんじゃないか」
「こういったところがあるから行ってみたらどうだ」などの、
子どもの気持ちに寄り添った感じに見える提案による説得です。


子どもの気持ちに寄り添った感じに見える提案と、
少々トゲのある言い方をしましたが、

実際、子どもの気持ちに寄り添った上での
提案なんだと思いますが、

気づかないうちに嫌われてしまう人の特徴の一つに、

求めていないアドバイスをする
というのがあります。

不登校やひきこもりという問題は特に、
親子関係に亀裂が生じやすく、
その原因が、まさにコレです。


子どもの気持ちに寄り添った感じに見える
提案による説得というのは、

まさに、求めていないアドバイスであり、

この問題をどう扱うか、当人の意向なしに、
親がどうにかしようという背景が見て取れます。


人から嫌われようと、進んでそうなりたい人
なんていないと思います。

我が子であれば尚更ではないでしょうか。


落とし穴その2:子どもの人生と、親の人生が混同している


大きな落とし穴の2つ目は、
子どもの人生と、親の人生が混同していることです。

そのため、
子どもの問題や課題と、親の問題と課題の違いが、
見えなくなってしまいます。

ここもまた、
多くの親がどっぷりハマりかねない部分であり、
問題が長期化する要因でもあります。


不登校やひきこもりという問題に限らず、
我々は、何か問題が起こった時、

その原因を特定し、
その原因となるものを排除できれば、
問題が解決すると思いがちです。


不登校やひきこもりでいうなら、

子どもの不登校やひきこもりで、親が悩みを抱える。
  ↓  ↓  ↓
この悩みの元となっているのは子どもが原因。
  ↓  ↓  ↓
子どもをどうにかすれば解決する。

という考え方です。


個人的な問題の解決方法や、
単純な問題の解決方法としては、
決して間違いではないのですが、

不登校やひきこもりという問題に限らず、
親子間で生じる問題というのは、
親と子それぞれに、
起こっている問題や課題が違うことに
気がつけずにいる方が多くいます。


子どもの問題や課題と、
親の問題や課題は別物
だということです。



不登校やひきこもりによる、子どもの問題や課題というのは、

いかに元の生活に戻るかであったり、
いかに自分が生きやすい道を見つけるかです。

そして、
親の問題や課題というのは、
子どもが抱えている問題や課題に対して、
子どもをどう支えるかであったり、
どうやって導くかです。


こうやって聞くと、
「そんなのわかってる」と言いたくなると思いますが、

勘違いしないでほしいのは、
どうやってやらせるか』じゃないということです。


子どもの問題や課題と、親の問題と課題とが、
混同している人ほど、
『どうやってやらせるか』を考えがちです。

『どうやってやらせるか』という意識が強ければ強いほど、
求めていないアドバイスをしがちであり、
子どもの行動を操作しようとする意図が見て取れます。


ここは非常に重要なことなので繰り返しますが、

子どもの問題や課題と、
親の問題や課題は別物です。

子どもの問題や課題と、親の問題と課題を、
もっと別の言い方をするのであれば、

少し極端な言い方をしますが、
この問題において、子どもが問われているのは、
生き方(やり方)です。


そして、
親は、在り方が問われています。


落とし穴その3:本当の問題が見えていない


不登校やひきこもりに悩む親の多くが、
この問題の一番の問題は、
本来あるべき姿じゃなくなったことや、
子どもが道を外れたことだと思いがちです。

だからこそ、どうにかして元の状態に戻そうと
躍起になってしまうのですが、

この問題で一番の問題は、
本当の問題が見えていないことです。

本当の問題が見えていないからこそ、
この問題が長期化する大きな要因でもあります。


子どもが不登校になったり、
ひきこもりになった原因の主な理由は、
イジメであったり、環境に馴染めないなど、
子ども自身に何かがあったことなのは間違いありませんが、

そういった外的要因にばかりフォーカスが向くことで、
最も重要なことを見失いがちです。


不登校やひきこもりの相談で、ほとんどの親が口にするは、
「子どもの気持ちがわからない」「心を開いてくれない」というものです。


では、なぜ、「子どもの気持ちがわからない」
「心を開いてくれない」といったことが起こるのでしょうか。


子どもとはいえ、人間なので、言いたくないこともあるでしょうし、
100%自分の気持ちをさらけ出したくない時もあるでしょう。

しかし、
自分の気持ちを素直に打ち明けられない、
聞きたいことを言ってもらえないというのは、
子どもにとって、親という存在が、
安心安全な存在ではない
とも言えます。


我が子を想う親としては、
このように思われていることは、
非常にショックなことかもしれませんし、
認めたくないことかもしれません。

ですが、
もし自分が、本心を打ち明けたくない、
思っていることを言いたくないと思う相手のことを
少し考えてみてほしいのですが、

職場などで、お互いのことを知っている間柄にも関わらず、
あなたが、この人には相談したくない、
相談しても無駄だと思う人はどのような人でしょうか。


もし、僕だったら、

  • 日頃から、何かにつけて「あーしろ、こーしろ」と言ってくる人。

  • 人の話を聞いているようで聞いてない人(論点がズレる人)。

  • 自分のことしか考えてない人(自分の都合ばかりを押し付けてくる人)。

  • こちらの気持ちや考えを理解しようとしない、
    もしくは、共感しようとしない人。

こういった人には、僕は相談しようとは思いません。

なぜなら、
こちらの気持ちや考えを否定される恐れがあったり、
相談したところで、
何を言われるか見当がついていたり、
正しいことや正論が返ってくるのが
容易に想像がつくからです。

おそらく、あなたも同じではないでしょうか。


実は、子どもの中でも同じようなことが起こっています。


このように思われてしまうのは、
これまで、良かれと思って、
知らず知らずのうちにやってきた積み重ねによるものです。

例えば、
「いつまでやっているの!」と、
その時やっていることを中断させたり、

子どもがやろうとしたことを、
子どもの安全を考慮したり、経験則から、
一方的にダメだと否定したり、

求めていないアドバイスをすることで、
子どもの思惑とは違う行動を促したり、
行動を制限させたりしてきた覚えはないでしょうか。


これらは、親として、躾の一環であったり、
学校などで恥をかかせないためや、
失敗をさせないためだったりと、
どれも皆当たり前にやってきたものであり、
どれも正しいことなのかもしれません。


ですが、こういったことを繰り返していくうちに、
子どもの無意識には、親という存在は、

  • 親は口うるさい。

  • 何かにつけて指示してくる。

  • 自分の行動を否定する。

とったものが根付いていきます。

子どもの無意識に、これらの思いがあれば、
素直に気持ちを打ち明けられなくなるのも当然です。


中には、自分の今の状況を恥じていたり、
親には、自分のことで余計な負担や心配を
かけたくないという思いから、
自分の気持ちを打ち明けられないというのもありますが、

自分の気持ちを素直に打ち明けられないのには、
親という存在に対し、心のどこかでは、
安心安全ではないと思わせる何かを抱えているのかもしれません。


これは、親子関係の問題でもあるのです。


このようなことを言われても、
「そんな後出しジャンケンみたいなこと、
 どうすることもできないじゃないか」と
思う人もいるでしょう。

そして、

他の親たちもやっていることだったり、
自分の親からも同じようにされてきたので、
皆、当たり前にやっていることだと
思う人もいるでしょう。


子育てというのは、誰かから教わるものでもないし、
自分の経験を頼りにやらざるえないのは事実です。

だからこそ、
変えていかなければならない部分でもあります。


人生の中で起こる問題というのは、

基本的に、
これまでの常識や正しいと思ってきた価値観などの、
自分の中の当たり前が通用しなくなったからこそ、
問題として目の前に起こることがほとんどです。


よその親と同じようなことをしてきても、
他所と違う結果が持たされるのもそのためですし、

もし、あなたの中の当たり前や、
正しいと思っている価値観が通用するのであれば、
今こうして、子どものことで
頭を抱えていることはないと思います。

これまで、あなたの中では
当たり前(正しい)とされてきた
子どもとも関わり方が通用しないことが、
不登校やひきこもりとして具現化したもの
だと
僕は思っています。


まとめ


いかがだったでしょうか。


今回の話をまとめると、

不登校やひきこもりという問題において、
この問題が長期化しやすい大きな落とし穴として、

  • 子どもの問題を親が解決しようとしている。

  • 子どもの人生と、親の人生が混同している。

  • 本当の問題が見えていない。

の3つを紹介しました。
思い当たるものはあったでしょうか。

そこから、

  • その問題をどう扱うかは、本人が決めることであって、
    当人の意思や意向なしに、親が手を出すものではない。

  • 子どもの問題や課題と、親の問題や課題は別物である。

  • 親子関係の問題である。

ということをお伝えしました。

正直気持ちの良い話ではなかったと思います。


ですが、
これらからわかることは、

親には親の、親自身が向き合わなければならない
問題や課題がある
ということです。


テレビが壊れたから買い替える、
水道の水が出ないから修理するといった具合に、

不登校やひきこもりという問題も、
単純なものであれば良かったのですが、

この問題は、子どもと親、
それぞれ違う人間が直面する問題であり、
世の中といった社会による影響も
強く受けているものでもあるので、
とても奥深い問題です。

だからこそ、

合理的に物事を考えるのではなく、
起こっている問題を正しく把握する必要が出てきます。


今回お伝えしたことは、
アドラー心理学で言うところの
『課題の分離』の部分でもあります。

僕が知る限り、ここにいち早く気がついた人ほど、
今の状況を変えていっているだけでなく、
子どもにも変化が現れています。


『課題の分離』については、
こちらの書籍が読みやすいく、
理解しやすいんじゃないかと思います。


1日でも早く、
子どもの笑顔と元の生活を取り戻し、
あなた自身の人生もより良いものになることを
心から願っております。



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