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最近読んだ本〜なぜ地方女子学生は東大を目指さないか〜

 今回読んだ本はこちらです。

 いわゆる難関大学の男女比率や、理系に女性が少ないとか、地方から都会に出た女性が地元に戻ってこないとか色々言われています。
 そのような課題に対して、書籍や新聞等の報道はいろいろありますが、現役の女子大学生が書いた本はこれまでなかったような気がします。

 本では、地方で暮らす女子学生の自己評価が低い、保護者も難関大学への進学を期待すると言うよりは、医師といった資格が取れることを重視している、浪人を避ける安全思考が強いといったことなどが挙げられていました。

 読んでみて、男女雇用機会均等法が施行されて何十年も経ち、以前よりも女性管理職や経営者が増えている状況にはありますが、保護者の世代を中心にこれまでの男性、女性の役割の考え方がまだまだ変わっていないのかなと感じました。
 本では、親世代と同じ考えを持っている現役男子大学生も多いといったことも、実例として紹介されていました。

 地方では、大学進学でいったん都会に出てしまうと、特に女性が戻って来ないと言うことが大きな課題になっています。
 都会の女性が働いているような仕事が地方に少ないので、先端的な高度な仕事が地方でも増えるようにしなければならないといったことが言われています。
 それも大事かもしれませんが、都会の女性がみんないわゆる「バリキャリ」と言うわけではないでしょうし、都会、地方共通の仕事もたくさんあると思います。

 そう考えると、この本にあるような、大学進学をはじめとする女性の生き方や男女の役割分担に関する考え方が変わったり、多様性が認められるようにならないと難しいのかなと思います。
 それぞれの人の意識を変えるというのは、大変難しいですね。

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