【断片小説】6
「ここへおいで」
秋風がそよいで金木犀の香りにわたしは包まれました。
すきとおった身体に沁みました。
たしかにそちらへ行ったのはわたしでした。
喜びさえ抱きしめて、やっと見つけたんだと小躍りして、吸い寄せられるように行きました。
それが、きらきらと光って見えたから。
光っていたのは蜘蛛の糸でした。
最初に毒でしょうか。だんだんだんだんわたしは麻痺していって、わたしは自分がすきとおっていくのが分かりました。
ざりざりという音を遠くに聞いて、目を瞑って、世界がきらきらしているのを感じていました。
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