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イギリス帰り・カルチャーショックリハビリ日記

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1998年から2002年までイギリスに住んでいた私。その翌年に書かれたカルチャーショックリハビリ日記を中心に、ときどき思い出話を追加します。
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2014年11月の記事一覧

カルチャーショックリハビリ日記その7「What a ワンderful world」 (2003)

 「動物好きに悪い人はいない」もしこの言葉が、例えば水は水素と酸素からなるということのように、科学的に証明されるならば、私は悪人である確率がかなり高いと言うことになる。   そうです、私は動物が嫌いです。嫌いというか、馴染みがない上に興味もないんです。  所謂ペットというものを飼った経験もほとんどありません。田舎の山育ちの私は「野犬には注意しろ」と子供の頃から口うるさく言われていたので、犬イコール子供を襲う動物であると固く固く信じ続けていました。野良猫も道の真ん中で礫死体に

カルチャーショックリハビリ日記その6「病院に行こう(行けるのなら)」 (2003)

やっと桜の季節です。とは言え、北海道でも今現在(4月末)桜が開花したのは北海道南端の函館方面のみ。実は今私は函館にいます。祖父が入院したので手伝いがてら(もうほとんど全快です)、そして親の顔を見がてら、そして社会復帰のための心のリハビリがてら…春っていいですね~、と今の内に浮かれておこう。   そんなわけで毎日病院に通っているのですが、日本って本当に恵まれた国だとしみじみ思います。だって、行きたいときに好きな病院に行けて、すぐ(2,3時間くらい待たされるとしても)診てもらえ

カルチャーショックリハビリ日記その5「冬の鬱と戦う私」(2003)

 日本ではあちこちで桜の便りが聞かれる今日このごろ、こちら北海道は桜の「さ」の字もなく、雪が時たまちらついたりしております。日陰にはまだ雪が残っているし… でも、チューリップの葉や、クロッカスの花などが見られるようになると、ああ、春なんだな、と。  私がロンドンに着いた1998年6月は、まさしく一年中で一番日の長い時期でした。10時過ぎまでうっすらと明るいなんて… そう、地球では緯度が高ければ高いほど、夏は昼が長く、冬は夜が長くなるのです。日本は北緯30~40度、イギリスは

カルチャーショックリハビリ日記その4「イギリス、ニッポン衛生事情比較」(2003)

 皆様御無沙汰しております。ただ今私は会社勤めをしており、異常なほどに多忙でしばらく書くことが出来ませんでした。ですが、来月早くも退職を決めてしまいました…日本社会はキツいッスね。その話は次の機会にたっぷりお聞かせしたいと思います…立ち直れたら(笑)。   今回はシモの話です。とは言え、残念ながら色恋関係の話ではなく、トイレ事情を中心とする話です。かなり不快な思いをされる方もいらっしゃると思いますが悪しからず。特に男性。  ご存知、イギリスにはかの金隠しつきの和式便器とい