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カルチャーショックリハビリ日記その6「病院に行こう(行けるのなら)」 (2003)

やっと桜の季節です。とは言え、北海道でも今現在(4月末)桜が開花したのは北海道南端の函館方面のみ。実は今私は函館にいます。祖父が入院したので手伝いがてら(もうほとんど全快です)、そして親の顔を見がてら、そして社会復帰のための心のリハビリがてら…春っていいですね~、と今の内に浮かれておこう。 

 そんなわけで毎日病院に通っているのですが、日本って本当に恵まれた国だとしみじみ思います。だって、行きたいときに好きな病院に行けて、すぐ(2,3時間くらい待たされるとしても)診てもらえるんだから。なので、気軽に病院行きまくっています。 
イギリスでも別の意味で非常に恵まれています。国民はもちろんのこと、外国人でも半年以上の長期滞在者(学生を含む)は、医療費が全く無料なのでございます。ただし、これは、近所のかかりつけのお医者さん(GP General Practice)を見つけて、NHS(National Health Service)というものに登録しなければならないのですが。
だがしかし、それが大きな問題。私も登録くらいはしておかないと、と思って近所のGPに電話してみたら「(登録者が)いっぱいだからダメ」であっさりと断られた。あと何件もかけたがみんな同じ返事であった。いっぱいってどういう事?そう、イギリスでは医療費を無料にしているということで慢性の財政難、それに伴う人材不足だの何だので結局は患者に対しての病院、医者、看護師の数が圧倒的に足りないのでしょう。もし仮に登録出来ても、診察してもらうためにはまずアポイントを取らなければならないのですが、それが2週間先なんかに平気でなることも… その間に死んだらどうしてくれるんだ?! 

 そんなある日、私はどうしてもお腹が痛くて困ったあげく、GPでも急患専門のところがあると聞いてそこに駆け込んだのですが、出てきたのはアジア系おばちゃん医者。大丈夫かな~、と思いつつ、「ま、そこに寝て」と言われ、ひたすら腹を揉まれ、いろいろ聞かれたけど「便秘じゃないの?」と言われ、オリゴ糖シロップみたいな薬を処方されて(これは有料)「ま、様子見て」で終わってしまった。気がついたら治っていたので結局便秘だったんでしょうが(恥)。でもやはり、私のように急患専門を使う人は多いようです。そこでは演技力がものを言うとか言わないとか… 大したことがなくても重病のように振る舞えるかどうかは大切です。 

 それから、歯の詰め物が取れたというアクシデントにも遭ったのですが、NHSではなくプライベート、つまり保険のきかない全額負担の、日本人歯科医院に行ったら、初診料50ポンド、処置3分でした… 特に問題はありませんでしたし、4年経った今も無事です。 

 余談ですが、イギリスの病院の看護婦さんの制服は何故か濃いブルーでした(パンツスタイル多し)。日本のは白だったりピンクだったりと、いろいろロマン(?) を感じられる方もいらっしゃるでしょうが、イギリスの病院の看護婦さんにはそれを期待しないこと。制服に色気ないですからね~。って、私何を書いてるんでしょうね。 

これからイギリス留学を考えていらっしゃる方は、海外旅行保険に入ってくるべきですね。最長1年まではかけられますし、指定の病院では日本語が通じるし、大抵すぐ診てもらえます。

でも、自分の症状を英語で説明出来るようになってこそ、留学の成果の見せ所、じゃないですか?とここまで一気に書いたらアイソア~(eye sore 目が痛い~)。ではまた。

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