【小説】とあるおウマさんの物語(9話目:タマクロス 危機一髪!)
前回までのあらすじ
理念は「2着こそ至上」。能力はあるけど、上は目指さず気ままに日々を暮らしていた1頭の芦毛の競走馬:タマクロス。
3勝クラス初戦、狙い通りの2着で喜んだのも束の間、「審議」ランプが灯り、結局は着順入れ替わりで1着となってしまう。 放馬に斜行と、ありえない事続きの連勝でついに、オープンクラス入りとなってしまい・・・
本文
―オープン初戦当日―
前回のレースから約1ケ月後。オープン昇級後の初レースの日となった。今回は、レース場が厩舎から近い事もあり、当日