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レスポンス

noteにもTwitterにもInstagramにも、SNSと呼ばれる類のものにはだいたい”いいね”や”コメント欄”がある。サービスによって名称は変われど役割はほとんど同じ。だが、サービスによってなにやらニュアンスが変わるように感じることがある。

たとえばTwitter。
誰かのつぶやきに”いいね!”とするのはもちろん、”この気持ちを伝えたい!”と言葉をつづってリプライするのも、1番手軽にできる気がする。
それは多分、”つぶやき”と”リプライ”が並列に扱われているから。

誰かの投稿に対してコメントをする際、Instagramやブログ・noteなどの”大元の投稿が一番大きく表示される”という仕様に対して、”大元のツイートもリプライも、同じサイズで字数も同じ140字制限”というTwitterの仕様が、この”並列感”が”手軽感”を生み出し、「誰かに対して話しかける」という行為のハードルを下げているような気がするのだ。

もちろん、SNSはもっぱら見る専門という人もいるだろう。
自分で投稿するより、誰かの投稿に反応することの方が多いという人もいる。
日常の出来事や自分の感じたことを面白おかしく言葉にして、誰かの笑いを生み出している人もいる。以前のnoteで書いた”Twitterの匠”のような存在。

発信することが苦手な人は誰かの発信に乗っかって楽しめばいいし、見る専門の人はおもしろいTwitterを見つける才能が知らぬ間に身についているかもしれない。

それぞれがそれぞれの楽しみ方で楽しむ、それはその通りでそれでいいんだけど、誰かの投稿への反応に関する仕様、それ自体のハードルとしては、Twitterが一番低いように思う。

これはもしかしたら私独自の感じ方で、他の人はその人独自の解釈でこれらを捉えているのかもしれない。人間っておもしろい。しみじみ。

ちなみに、SNSというものはときどき上手に付き合えずに疲れてしまうこともあるが、SNSとの向き合い方に関して、ものすごく素敵な言葉を伝えてくれた人がいる。それは声優の林原めぐみさん。

特段アニメが好き!というわけでも、声優さんに詳しい!というわけでもないけれど、『ONE PIECE』と出会って遅咲きのファンになってから、アニメやアフレコの様子、声優さんのお話を興味深く聞いたり見たりするようになった。作品に、キャラクターに命を吹き込む声優という仕事はいろんな人のものすごい”本気”から生まれていて、自分ではない誰かを”本気”で演じる声優さんたちは、ものすごくかっこよく見えた。

そんな折、ふと本屋さんで見つけた『林原めぐみのぜんぶキャラから教わった 今を生き抜く力』(林原めぐみ著、KADOKAWA、2021年)という本。たしかその時は石田ゆり子さんの『ハニオ日記』(石田ゆり子著、扶桑社、2021年)を買うために本屋さんに行ったのだったと思う。当時おそらく新刊だった『ハニオ日記』の隣の”注目の本たち!”的なコーナーに並んでいためぐみさんの本。

当時、めぐみさんのお名前は知っていて、どんなキャラクターを演じられた人なのか自分が見ていた作品の中で思い浮かぶ役は1つあって・・・という状況の私。

それでも妙に心惹かれて手にとったその本を開いた。”はじめに”から読んでみるでもなく、たまたまパッと開いたそのページに、SNSとの向き合い方に関するその言葉が書いてあった。読んだ瞬間に何か救われたような感覚がした。”私はこの本に呼ばれていたんだ”と大袈裟でなくそう思った。ほんの数ページ読んだだけで、この本買おうと、そう決めてしまった。

もちろんそのセクションだけでなく、この本にはたくさんのギフトが詰まっている。普通に生きているだけじゃ体験し得ないであろうものたちが詰め込まれていて、”本当に、こんな宝物のような言葉を私が読んでしまっていいの?”と思うほど。

だから、ぜひ”SNSって楽しいけど疲れるなあ・・・”と思ったことがある人はこの本を読んでみてほしい。多分きっと、心がスッと軽くなるはず。

あの日、たまたま書店員さんがあのコーナーにめぐみさんの本を置いていたこと、たまたま私がこの本に出会ったこと、たまたま心に響くそのページを開いたこと。
たまたま、だけど、何かの巡り合わせのような気がしてならない。

そうそう、私が今日結局何が言いたくてこのnoteを書き始めたのかというと、ここのところ立て続けにいくつかコメントを頂いたのが嬉しかったということ。
これからもマイペースに続けていくであろうSNS、noteもInstagramもTwitterも、それぞれの場所でそれぞれのニュアンスで、背伸びせず頑張らず、楽しみたい。

えりぴ

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