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自分生誕の地、幼少期を過ごした思い出の場所が今は素敵なカフェになっていた話

私は毎年お盆時期になると実家に帰る。
出身はカーリングや焼き肉で有名な北海道北見市。
今でも北見は大好きな街。
離れてからその良さを改めて知った。

個人的な話になるが、私の育ち方は複雑だった。
私が小学1年生の時両親は離婚。
少しの間母親と一緒にいたが、その後父親に引き取られた。
父親と新しい母、その連れ子と生活していた。
今で言うステップファミリー。でもその生活は楽しいものではなかった。
実の母親に会うことはできず、すぐ隣に住んでいた祖父母にも会えなかった。
そうこうしながら大人になり、北見を離れた。

ある時北見に帰省した際、叔母さんから「あんたの母親にこの前会ったんだけど、電話してみるかい?」と言われ、母親と会うことになった。
私は涙の再会を勝手に想像してたけど、母は案外あっさりしたもので、「大人になっててわかんなかったわー」って…
なんだ、こんなもんか…とすごくがっかりした。
そのあと祖父母宅に連れて行かれたが、そこでも祖母は私を見て「これが〇〇ちゃん?』なんて言われてもう嫌になった。

祖父母は私が生まれ育った地に家を建て替えて住んでいた。周りには住宅が増えていたが、なんとなくまだ同時の面影は残っていて懐かしかった。

それからは子供が生まれたとか弟が結婚したとか節目の時ぐらいしか祖父母宅に行かなかった。
行くと必ずみんなで写真を撮っていたのだが、その写真も私がDVで避難した時に元の家に置いてきてしまった。
だんだんと母、祖父母とも疎遠となり、北見に帰っても行くことは無くなってしまった。

昨年、なんとなく私が生まれた場所をネットで検索していたら、見覚えのある家が今はカフェになっていることを知った。
とても記憶力の良い長女にこの家を覚えているか聞いてみると、間違いない、これはあの家だよ!という返事。
行ってみたいね!ということになり、今年帰省のついでに行ってみることにした。

そのカフェはこちら。
北見市川東にあるカフェ「積読舎」

当時のドアはそのまんま!

中に入ると匂いも変わってないような気がする。
玄関にはピアノが置いてあった。
あまり写真を撮っていなかったので文章で伝わるかな?もっと写真撮れば良かったな。

素敵な店員さんの案内で私と子供3人は奥の部屋に通された。
これはみんなで写真を撮ったあの部屋!
今はオシャレなインテリアになってて落ち着ける空間になっている。
懐かしいね。と話しながら周りに置かれた本を手に取り、思い思いに読み耽る。
私はコーヒーとプリンを注文。
食事メニューは無く、ドリンクとデザート、トーストもあった。子供たちもケーキやコーヒーフロートなど注文した。

ちょっとかためのプリン。あっという間に食べちゃった。

周りの本棚には古い本やマンガまで色んな本が置いてある。中でも北見の歴史に関する本が気になった。なぜか私の出身高校の記念誌まで置いてあってちょっと笑った。

もっとゆっくりしたいなと思いながら積読舎を後にする。
カフェの周りには猫ちゃんがいるらしく会えないかなーと思ったけど会えなかった。
そういえば昔からこの周り、猫が多かったよね。
幼い時はこの辺を走り回っていたんだな。
今見るとこんなに狭い範囲なんだ。
なんだか不思議な気分。

ここ数年、実の母とは全く連絡を取っていなかった。
だが、お盆の帰省から帰ってきて10日後くらいに突然母から連絡があった。
今はあの家に住んでいた祖母も高齢になり、施設へ入ったため家を売ったらしい。
あの家がカフェになったことも母は知っていて、今度行ってみたいねと話した。

次回北見に帰った時は母と会って一緒に行こうと思う。
育ててもらえなかったというモヤモヤはもう考えない。
あの人がいたから今の私が存在していて子供たちもいる。あと何回会えるかわからないし、親孝行したい時に親はなしなんてことにはしたくない。
あの家がカフェとして存在していることでまた私と母が繋がっていけるのはありがたいことだと思う。

そんな私の事情なんぞ関係なく、ホントにおしゃれで落ち着けるカフェなのでぜひ行ってみてね!
場所がわかりにくいので確認してから行くのがおすすめ。
私の文章だけでは素敵さが全然伝わらないのでインスタのリンク貼っておきます。

https://www.instagram.com/tsundokusya?igsh=dGszMjVoNTJsdGF3


#この街がすき





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