#7 【継続】筋トレを三日坊主にしないための工夫
はじめに
ボディメイクをする上で一番重要だと思うことは、「継続」することだと思います。トレーニングを始めた時はトレーニングメニューやサプリ、食事管理などに目が行きがちですが、継続しなければ何も残らないです。
私は高校、大学ではラグビー部所属でしたので、そこそこ筋トレをしていましたが、社会人になってから継続できませんでした。ジムに入会していましたが1ヶ月も持ちません。たまに一念発起するもやっぱり続かず、すぐに通わなくなります。そのうちパンデミックになりジムも退会して、気がつけば脂肪だらけの30歳になってしまいました。
なぜ私は筋トレを継続できないのでしょうか?
意志が弱いとか仕事が忙しいとか理由ならいくらでも後付け可能です。しかし,
まずは自分でコントロールできることにフォーカスする方が建設的でしょう。
筋トレに限らずですが、「何かを継続する」ためにはその方法が必ずあるはずです。第一歩は目標を定めることだと思います。これは当たり前で誰にでも分かります。しかし、どのように目標を設定すればいいのでしょうか?目標を設定した後は何が必要なのでしょうか?今回ばかりはなんとなくで済ませず、あらゆる人に効果的であると検証された方法を試してみようと思います。
参考にしたのは以下の書籍です。平易な文章でコンパクトにまとまっており、とても読みやすいです。この記事では書籍の中から3つピックアップしようと思います。
1. 目標は具体的に
1.1 目標は具体的に設定する
第一に目標は具体的に設定することです。「やせる」では漠然としていますが、「体脂肪を5kg落とす」とすべきです。目標を具体的にすると、次に何をすればいいかが明確になり、やり抜く力が増します。あいまいな目標設定は妥協につながりやすいです。
私の場合は目標を「ベストボディ・ジャパン部門に出場する。体重76kg、体脂肪率8%」としました。全くの初心者なのでこの目標がふさわしい数値かあまり自信がないのですが、具体的に設定することができました。
ちなみに初めは優勝するにしようと考えましたが、高すぎる目標設定はモチベーション維持に逆効果と考え、下方修正しました。
1.2 目標達成のために「やるべきことを具体化する」
目標を「ベストボディ・ジャパン部門に出場する。体重76kg、体脂肪率8%」と具体的に設定したことで、次に何をすべきかが明らかになります。私の場合は以下の項目をやるべきこととして設定しました。
・筋トレをプログラム通りに実施する。(週4回、コンパウンド種目中心)
・正しい筋トレフォームを習得する
・正しいポージングを学ぶ
・一日のカロリー収支をコントロール(増量期は+500kcal、減量期はー500kcal)
・適切なPFCバランスにする。(タンパク質は体重×2倍、脂質が摂取カロリーの20%程度、残りがカーボ)
・Xとインスタグラム、noteを毎週投稿する。(ベストボディコンテストはSNSアカウントも評価対象)
かなり具体的になりました。これだけやることがはっきりしていると、妥協の余地が減りそうです。
1.3 メンタル・コントラストで成功確率を高める
メンタル・コントラストとは具体的な目標設定をした後に、「ポジティブな結果を想像して夢見る」と同時に「目標達成への障害となるものは何か」を考えることです。これらを心の中で反芻することで、目標を達成するための心構えを強固にしていきます。私の場合は以下のようになります。
「ポジティブな結果を想像して夢を見る」
・ベストボディジャパンに出場することで、かっこいい体になれると同時にやり抜いた自分に自信を持てる。
・華やかな舞台を経験することで、これまでに味わったことのない感情を経験できる。
・次の目標につながり毎日が充実する。
「目標達成への障害となるものは何か」
・仕事が忙しく、時間がない。
・結果が出ずにモチベーションが下がる。
・SNSの反応がなく、モチベーションが下がる。
メンタルコントラストは、単にポジティブな結果を夢見るだけではなく、現実的な障害も考慮に入れるため、より現実的な目標設定と行動計画につながります。めんどくさがらずに実践することが大事です。
2. if-thenプランニングで実行力を高める
2.1 if-thenプランニングと効果
if-thenプランニングとは目標達成のためにやるべき行動を着実に実行するためのテクニックです。目標達成のためには日々の生活の中でささやかな行動を継続して実施しなければなりません。if-thenプランニングでは「いつ何をやるか」をあらかじめ予定に入れておきます。書籍によると、if-thenプランニングを実施することで、行動を実施する可能性が300%高まることが研究から明らかになっているそうです。
2.2 if-thenプランニングの設定
if-thenプランニングとは「もしこうなったら(if)、こうする(then)」という意味で、「やるべきこと」と「トリガー」をあらかじめ設定することです。
以下のようにif-thenプランニングを設定しました。
1. (if) 仕事が終わったら (then)ジムに行く
2. (if) 食事を終えたら (then)カロミル※で記録する。
※カロミルとは食事を簡単に記録できるアプリです。
if-thenプランニングの優れたポイントは、トリガーをあらかじめ設定することで、意識せずに行動に移れることだといいます。「XならY」という単純な論理構造は脳に強く刻まれるため、意志力に頼らずに自動で行動できるようになるのです。
2.3 障害への対処を考える
最後に障害への対処を考えます。これは以下の理由からif-thenプランニングの実行力をさらに高めてくれます。
1. 計画の柔軟性の確保:
あまりに硬直的なif-thenプランニングでは、障害が起こった際に、計画の実施が難しくなります。事前に起こりえる障害を想定し、対処法を考えておけば、計画が順調に進まない状況においても目標に向かって進むことができます。
2. 自己効力感の強化:
障害を考慮した計画を設定することで、自信を持って目標に向かって進むことができます。自己効力感とは、自分に自信を持ち、どんな困難も乗り越えられるという信念のことです。自己効力感が高まると、目標達成の可能性も高まります。
以下のように障害とその対応策について設定しました。
1. (if) 仕事が終わったら (then)ジムに行く
(障害) 仕事が忙しく、時間が取れない (対処)家で簡単な筋トレをする。
2. (if) 食事を終えたら (then)カロミル※で記録する。
(障害)めんどくさい (対処)後で、暇なときに記録する
3. 目標までの距離を意識する
目標達成に向けてがむしゃらに努力をするだけでは、なかなか継続できません。日々、どれだけ進歩したのかを確認する作業が必要です。「現状の自分」と「好ましい自分」のギャップを定期的に見直すことで、行動計画の見直しややる気の維持につながります。
3.1 フィードバックの頻度を決める
フィードバックの頻度に絶対的な指標はありません。目標の特性や自身の状態に応じて個別に設定する必要があります。
私の目標は「ベストボディ・ジャパン部門に出場する。体重76kg、体脂肪率8%」としました。体の変化は急激なものではないので、週に一回程度でよいと思います。体重や体脂肪率、トレーニングでの重量の伸びなどを見返して、伸びが鈍化しているようなら対策を取ろうと思います。
if-thenプランニングも定期的に見直し、チューニング作業も必要かと思います。
3.2 「これから思考」で目標までの距離を考える
目標に対して、2つの対照的な考え方があります。「これまで思考」と「これから思考」です。
「これまで思考」は「どこまでやり遂げたか」に視点を向ける思考スタイルです。「これまで思考」が強くなりすぎると早い段階で達成感を持つため、気が緩みモチベーションが下がる可能性があります。
一方で「これから思考」は「あとどれだけやらなければならないのか」に視点を向ける思考スタイルです。書籍によると「これから思考」を重視して目標までの距離を測ると、モチベーションは維持されるとあります。
あまり早くから、小さな達成を喜ぶのではなく、目標に達してから喜ぶことにしましょう。
おわりに
努力を継続するための、効果が科学的に検証されたアプローチを見てきました。私は読書家で、1000Pを超える書籍を読むこともあるのですが、「得た知識を実行に移す」ことを怠ってきました。知識だけあっても実践しなければ意味がありません。
目標は果てしなく遠いですが、努力を継続し、いつの日か目標をかなえたいと思います。