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【障碍者雇用】② 楽しく、“100人100通り”を実践!暮らしランプさま~暮らしの少し先を、少し明るく~
■最初に
こんにちは!サイボウズのもっちーです😊
前回は「暮らしランプ」さんの活動の紹介と、特徴をお伝えしました。
今回は、「暮らしの少し先を、少し明るく灯す」
事を考え、実践していることや、100人100通りの働き方をお伝えします。
以前の記事
①活動紹介&特徴
暮らしランプ
Webサイト:https://kurashi-lamp.or.jp/
インスタ:https://www.instagram.com/kurashilamp/
Facebook:https://www.facebook.com/kurashilamp/
■暮らしの少し先を、少し明るく
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【アパレル担当 鈴木さん】
アパレルを担当している、鈴木さんとお話しました。
ちょうど訪問した、次の日曜日に、
暮らしランプEXPO
というイベントをするということで、作ったTシャツを見せてくれました。(↑写真)
アートで地域の人と繋がることも目指していきたい。
と鈴木さんはいいます。
近くに美大とかもあるので、 みんなに来てもらって、美術やアートの人たちが交じり合うことをしたいなと思います。
アートは、自分の中にあるものをアウトプットすることで、フラストレーションを吐き出したりとかもあるし、
一番すごいのはみんな躊躇ない
考える人は、何を作ったらいいのかからのスタートで、どこに何を置かないといけないかということに縛られるけれど、
アトリエの利用者さんたちは、キャンパスをはみ出して絵を描く、
絵の具の使い方とかも贅沢で、本当に感性で描いてる。
アートをやっている地域の人たちが交わることで、
相互に刺激をし合えると感じています。
これからは、さらに、利用者さんが作ったアートを切り取り、アイコンや、アパレルなど作品としてしあげていきます。
と、お話くださいました。
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【なかの邸:小林さん】
なかの邸は、京都・長岡京市の国登録有形文化財の旧家・中野家を活用した、おばんざいとお酒の店です。
「創る・学ぶ・触れる・観る・味わう」を、体験できる施設になっています。
コーヒー豆の選別や、焙煎作業をする利用者さんもいらっしゃいます。
責任者の、小林さんにもお話をお聴きしました。
地域で福祉を一般化する、という想いがあります。
なかの邸で働いている、就労継続B型の利用者さんが、
地域の多様な人と出会う場にもなっています。
今では、予約が困難なほどにきわっています。
娘さんが東京に行って帰ってくるたびに、 利用している人もいます。
就労継続B型の利用者さんが、働いているので、
バランスがとても大事で、お客さんを入れすぎて、疲弊してしまうこともあります。
以前、夜は、飛び込みのお客さんも来ていたのですが、
予定が決まっている方が、スタッフが落ち着いて働けることに気づきました。
そこから、完全予約制にして、
今日は何人、何組ですって決めています。
メニューに関しても、ランチは、1種類だけにしています。
そこに、コーヒーとデザートをつけるのか、つけないのかに絞っています。
夜も、アラカルトでやっていましたが、コースにして、次に出るものがわかっていると安心できるので、単品はあるけれど、ほとんどコースが注文されるという形でやっています。
予定外のことに、強くストレスを感じてしまう人も多いので、お客さんに調整してもらっているといいます。
就労にやりがいをもって、継続していけるように、
調整をしていくことを大事にしている
と感じます。
それだけではありません!
なかの邸は、お客さまが最後の時まで家族で同じものを食べ、外食できることも特徴としてあります。
きざみ食など、お客さまにあわせて準備すること、
車いすの方でも入れるなど、お客さまの生活の質のことも考えている面もあります。
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【共感できる就労先をつくっていく】
暮らしランプでは、継続的に、就労が安定したときに、
その人が、やりたいことにチャレンジして、就職に結びつくために、
暮らしランプの想いに共感し、受け入れてくれる企業を作り出していきたい。
といいます。
次のステップを考えた時に、
やりたいことだけど、居心地がよくないと、
結局ステップアップのためだったのに、ステップダウンしてしまうこともあります。
なかの邸は、収入以外の、モチベーションやりがい、心地よさは全部満点だけど、
収入をあげたいから、次のステップに進みたいとなった時、
収入が今の倍になって、他も満点だったら、その方がよい。
収入のために他も諦めるんじゃなく、また収入をあきらめるのではない、就労の場を複数作っていくことで、
利用者さんにとっての本当の安心につながると考えているといいます。
「暮らしの少し先を、少し明るく灯す」
まさに、こういうことなんだなと感じます。
一般就労と、障碍者雇用についても、
今までの支援という意味では弱くなる、一般就労。
障碍者雇用としてペースに合わせながら無理のない範囲でやってもらえる就労。
どちらも用意されていれば、より自分にあった目標もできると思います。
と、お話くださいました。
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【表面的ではなくなった】
小林さんは、元々福祉関係の仕事をしていたわけではなく、一般企業で営業をしていました。
今、仕事をしながら、社会福祉士を目指して通信制の大学に通っています。
福祉で働いていて、考え方に変化はありましたか?
と聞くと、
作業している時に、
喋らずにやりましょうとか、携帯はしまいましょうみたいなやり方もあるけれど、
暮らしランプは、その人を見ています。
喋っていても、携帯をそばに置いといても、
安心して、作業ができるのであれば問題ない。
許容を増やすということは、本質を見ることにもつながります。
そのため、
言葉の表面的なものじゃないところを、探りに行かないといけない
という、難しさもあります。
そこは、利用者さん同士で、喋ってる時など、表面じゃないところの気持ちなんだろうな、とか、本音や本質みたいなことは考えるようになりました。
おかげさまで。
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【100人100通りの環境】
多様な人が、過ごしやすいような配慮もありました。
例えば自閉症の人で、音に過敏な方、静かな環境で過ごしたいひとは、半個室のような環境で、過ごすこともできます。
開かれた場所だけでなく、1人になれる場が設置されています。
接触減らしたい人もいるので、
その人らしくいられることに配慮した作りになっています。
しんどさを受容され、理解されている場所、になっていることを感じました。
【100人100通りの働き方】
暮らしランプさんは、100人100通りの働き方を実践し続けています。
なかの邸も、元々は、
障碍を持っている人が、夜間に働ける場
にしたいということもあり、スタートしました。
できる事や、好きなことを増やしていって欲しいですが、
分業しているので、洗い場だけをやっていても良いし、
自分のペースで、できる事を増やしていけます。
また、なかの邸に飾られている生け花は、利用者さんの作品です。
(下の写真)
なかの邸の庭園に咲いているお花を、自分でみつくろって、作品にしあげます。
やっていくうちに、本当に良くなってきてると実感している。
と森口さんはいいます。
華道となると違うかもしれませんが、元々、お花を楽しむって、
自分で選んだお花を、自分で考えて生ける。そういうものだと思うので、そこを大事にしています。
「ここで助けられた人が、誰か助けようとか そういうことを考え、
当たり前にやれるようになればいいな。と思っています。」
ここでも、循環の想いがあるのですね。
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【暮らしランプの働き方は?】
暮らしランプで働いている人の中には、障碍者雇用の人も、障碍を持っているけれど、一般雇用の人もいます。
配慮が必要なのであれば、障碍者雇用でよいと思いますが、
本人が、一般雇用がよいのであれば、一般雇用にしているといいます。
働き方の自由度が高い理由は、
「チームで仕事をしているから」
時間がないのであれば、仕事を分担することができます。
そして、心に余裕がある状態も、作っていきたいと考えています。
「事業所とか、全部6時間勤務に変えたい」
と、森口さん。
どうすれば、
もっと働きやすく 自分の時間を見出せるか
ってことを提言したら、 6時間勤務という意見がでてきたそうです。
今まで仕事の時間にあてていた、2時間がつかえるようになる。
その時間、カフェで一息ついたり、ホッとする自分の時間につかうと、今より心に余裕が生まれるのと考えています。
■最後に
最後までありがとうございました!
「暮らしの少し先を、少し明るく」
未来の選択肢がない・少ない、そう感じる方って、特に障碍を持っている人や、そのご家族には実感としてあるのではないでしょうか。
選択肢をたくさん増やして、未来に希望を持つことが、
本当に安心や、心の安定につながる。
活動を通じて、いつも大事にしていることなのだと改めて感じました。
サイボウズも、「チームワークあふれる社会を創る」という、理念への共感をとても大事にしています。
共感し合えるところと、チームになり、
就労先を増やして行きたいという活動が、サイボウズと近しいと感じました。
次回は、代表の森口さんのインタビュー前編です。
森口さんの考えに、私は共感しっぱなしでした。
次回も見てもらえると嬉しいです😊