【障害者雇用④】障害のある方の人生をより豊かに「うせいグループ」~長所と経済活動を結びつける~
■最初に
こんにちは!サイボウズのもっちーです😊
障害のある子どもと一緒にB型事業所やうどん屋さんを営んでいる、うせいグループ。
前回は、障害のある息子さんと家族と経営しているうどんカフェについてのお話しでした。
最終回の今回は、長所と経済活動を結びつけるお話です!
▼以前の記事
①作業所から独立して社労士と福祉事業を
②柔軟さとチームワークで創る未来
③家族と共に歩むうどんカフェ
〜みんなのうせい〜
Webサイト:https://usei116.com/about-us/
うどんカフェうせいFacebook:
https://www.facebook.com/useicafe/?ref=embed_page
■長所と経済活動を結びつける
○パートさんが教えてくれたうどんカフェの未来
今までうどんカフェをご家族だけでやっていて、
パートの方と一緒にやることになった今、変化があったか聞いてみました。
家族だとずっと接しているので、わかっていることが多いので、
しずかがパニックになった時の対処とかも理解できているのですが、
他の人との関係性を作っていることは相性があると実感しています。
例えば、いつもみているiPadのバッテリーが切れてしまった時に、
しずかが大騒ぎになってしまうのですが、
そういう時は、パートの方が困っちゃったり、
ストックしている調味料がなくなってるとか、
うどんをこねようとしたら粉がないとか、
そういうことで、大騒ぎになってしまうので、
そうなった時は、最初はびっくりしますよね。
パートさんもそれがダメだった方も多かったです。
でも、今いるパートさんは70歳を超えている方なのですが、
福祉とは全然違う仕事をしてきた方なのですが、
しずかに関してもそうですが、障害を特別視することなく、
原因をちゃんと聞いて、
その原因をシンプルに取り除くことをしてくれています。
それか、落ち着くのを待ちましょうという感じでやっているので、
相性っていうのもあるんだなと感じています。
○シンプルな方法で支援する福祉の現場
パニックになってしまった原因を取り除くことを
シンプルにやっているというのが結局は大事になってきますよね。
というと、
そうなんです。
それが大事ですよね。
でも、今福祉の方でもね、
すごい研修技術が進んでいて、
なんかそういうパニックを起こさせないために、
何らかの理論で構成するみたいなものがすごく進んでいて・・・。
ちょっとその辺は違和感がありますね。
うちの事業所では、そうじゃなくて、
もっとシンプルにやっていこうとしています。
例えば、口頭で伝えたことを理解することが苦手な人でも、
ほうきで履くというのは、こうやるんだよ、こんな大きな動作なんだよ。
と見せてから、真似してもらう方が伝わることも多いです。
その人の理解できる方法で伝えることもシンプルにしていきたいと思っています。
○長所と経済活動を結びつける
うせいさんのwebサイトの、サービス提供方針の方に
「長所と経済活動を結びつける」
という言葉があったので聞いてみました。
例えば、そのうちのしずかも、うどん屋をやっていて、
しずかには、とにかく
同じ作業を繰り返し丁寧にやるっていう、
彼の長所であり、強みです。
それを生かすためにうどんカフェをやったんですけど、
うどんを買っていただいて、
売り上げを上げてそれで経済活動に結びつける。
そんなイメージで、
障害に関わる支援者側が、
例えばしずかがうどんを作っている姿を見てもらうような、
まだ道半ばではありますが、研修教材にして福祉事業所として行なって、
そちらの方もお金にするとか、
企業の方にしずかと一緒にうどんを作ってもらうというのを、
企業研修のプログラムにしてもらって、
そこでお金をもらうとかしずかが長所で持っているものを、
最大限ちゃんとお金に変えてあげるっていいますか、
それをするのはやっぱりB型の職員の役割かなと思っています。
その人の長所を毎日生活している中でよく見て、
それがどのようにお金に変わるのかというのを、
どうしたらお金変えられるのかというのを、
そこを考えて実践して、
その結果をちゃんと障害者の方のお給料に反映していくっていうことやっていきたいという、そんなイメージでいます。
これは、私が社会福祉協議会で働いている時からずっと思っていたんです。
私は、全然福祉の勉強をせずに作業所に入ったけれど、
作業所に入ったら、すごく気持ちも豊かになったし、
とても合っているなと思ったので、
毎日デスクワークしている人が、
研修で三日間とか来てやったら一緒にやるだけで全然いいんじゃないかな、学びに繋がるのではないかなと想いがあって、
少し形になってきたので、これからやりたいなと思っています。
○今までのノウハウを詰め込んだ実践プログラム
実際に、webサイトには、しずかプログラムという動画がありました。
これは、販売事業を立ち上げるにあたって、
何か1つでも規定の商品がないと営業活動が難しいと思っていて、
事業所の研修用のプログラムで使ってもらえるように、
私がストーリーを描きました。
これを軸にして、これから販売事業をやってこうかと思っています。
この内容はしずかのことなんです。
例えばうどん作りを覚えるのに、
どういう指導の仕方をしたかとか、
しずかは、知的障害が軽い方ではないのですが、
しずかに覚えてもらうのにはどういうやり方をしたかとか、
あとは、パニックになったときに、どういう対応をしているかとか、
そういうしずかの生い立ちからの接し方みたいなものを
研修プログラムにした感じになります。
○研修と動画配信で広がる可能性
しずかプログラム以外にも、研修とか動画配信とかもあります。
これはですね、私が顧問先で、
研修をしてほしいという依頼を受けて、
少しずつやってきているんですけど、
10年間の間にやってきた研修のネタを、
うちのB型事業所で動画にしてもらっていて、それを配信しています。
もともと私が持っているネタを、
障害者の人に動画にしてもらって、
それを福祉事業所の研修教材として買ってもらって、
B型事業所の障害者の方のお給料にして返していきたいと思っていて、
軌道に乗せるのが今年の目標です。
■最後に
最後までありがとうございました。
前田さんの話を聞いていると、特性があってもそれが長所でもあり、
活かせる場面がある、そしてそれを作っていくこともできるのだなと思いました。
働きづらさがある人に対して、ルールではなく、個人として何ができるのか、何が苦手なのかと向き合っていくことが大事になるステキなお話でした。
次回も見てもらえると嬉しいです😊