タツマキゲームズとのAPP CHAT:「やっぱり海外へ」——1年未満でDL数300%上昇、世界DL数1500万達成の裏話
「App Chats」へようこそ!これはMintegralが経験豊富な業界関係者とアプリマーケティングをめぐり話し合うシリーズコンテンツです。このシリーズでは世界トップクラスのアプリマーケターに学び、彼らの企業・製品を理解し、その成功の秘訣に迫っていきます。
今回はタツマキゲームズのCEOである畑佐さんにお越しいただきました!タツマキゲームズは2021年末に設立され、現在はハイパーカジュアルゲームを中心に開発を進めています。代表タイトルには「Human Electric Company」「Push Master」などがあります。同社のゲームは世界累計ダウンロード数1500万回を突破、さらに2023年には1年足らずの間に300%以上の増加率を実現しています。それでは早速、同社がどうやってこれだけの事業拡大を遂げたのか、畑佐さんには独自の思考方法やアドバイスについてうかがっていきます。
まずはご自分や開発しているアプリなどについて、読者に簡単に紹介をお願いします。
こんにちは。タツマキゲームズのCEO・設立者の畑佐雄大と申します。ゲーム事業ではこれまで、セガからカヤック、ゲームの企画、宣伝から制作まで幅広く関わってきました。カヤックでハイパーカジュアルゲームの開発に関わり始め、ParkMasterなど多くのゲームをリリースしてきました。開発に関わったゲームの累計ダウンロード数は在籍時で3億回を超えています。2021年末にはタツマキゲームズ株式会社を設立しました。全世界のプレイヤー向けハイパーカジュアルスマホゲームの開発が主要事業です。
設立してから日は浅いものの、新タイトルを次々に制作しているとうかがっています。現在のゲーム開発状況についてお話しいただけますか。
1ヶ月に平均12の新タイトルをテストしています。これまでリリースしたゲームには、Human Electric Company、Draw Creatures、Fall Ragdoll、Follow Sign、Jelly Adventure、Push Masterなどがあります。設立から今年9月までの間に自主開発したゲームの累計ダウンロード数は1500万回を超えています。
すばらしい実績ですね!年初にSNSで「4タイトルを北米の上位200位に入れる」と今年の目標を掲げられていましたが、順調なようですね。
はい。9月時点で3タイトルが目標を達成しているので、いけると思います(笑)。
これらのゲームの中でも人気ナンバーワンのHUMAN ELECTRIC COMPANYですが、どうやって短期間で大成功を収めることができたのでしょうか。
まずこのタイトルに関しては、CPIテストを念入りに行いました。その結果、CPIパフォーマンスだけでなく、ユーザーのプレイ時間やリテンション率などで当社でこれまで最高のパフォーマンスを示したんです。リリース後も定期的にガチャマシンやダイヤショップなどの新機能を実装していきました。これは、プレイヤーのプレイ体験を向上させる結果にもつながったと思います。もちろん、Mintegralの強力なサポートもありました。当社のタイトル配信数を一気に押し上げ、ROAS目標を達成させてくれた、非常に信頼できるパートナーです。(成功のさらなる詳細については、「Human Electric CompanyがMintegralのサポートで月100万DLを突破した」をご覧ください)
お気づかいありがとうございます。今後も御社の事業に貢献していけたら幸いです。デベロッパーが数ある中で、広告配信や収益化に関しては非常に深い理解と経験をお持ちですが、ユーザー獲得について何かアドバイスをいただけないでしょうか。
ユーザー獲得については、これまでコラムで何度も触れてきたとおり、とにかくテストを何度も行うことですね。これはハイパーカジュアルゲームの配信では最も大事なことだと思っています。ここで他のデベロッパーにアドバイスしたいのは、CPIとROASという二つのモデルを同時に使用することです。これによってユーザー獲得の質と数を、より正確に把握できるようになります。また、当社では毎週新しい広告素材・クリエイティブを配信しています。それと素材の多様性、特にプレイアブル広告の使用には気を配っていますね。高密度の素材アウトプットも当社が直面した課題でした。この問題を解決するためにクリエイティブ自動化ツールのPlayturboを利用したところ、効率が大きく向上するといううれしい発見がありました。素材テンプレートがたくさん用意されていて、操作画面も簡単、コードなしで素材からプレイアブルバージョンを作成できるので、素材にかける時間、人手、お金がカットできます。
ありがとうございます。PLAYTURBOがこれからも御社の素材・社内業務の効率アップに貢献できることを願っています。収益化に関しては何かアドバイスはありますか。
(ハイパー)カジュアルゲームに対して、 今後の開発の重点はIAPになると考えていますね。ハイブリッドカジュアルゲームはハイパーカジュアルゲームのとっつきやすさと中毒性を残しつつ、ユーザーのライフサイクルとオンライン時間を向上できるからです。HECの最新バージョンにもIAPを導入しています。これは当社最初のハイブリッドカジュアルゲームになったということで、当社にとっては大きな進歩ですね。ユーザーにアプリ内課金をしてもらうカギが体験の向上であることはいつまでも変わりません。そのためには、ユーザーの利用中の本当のペインポイント、求めている付加価値を繰り返し観察し、テストしていく必要があります。それによって自社タイトルとターゲットユーザーに一番適した課金方法を見つけるんです。
ハイパーカジュアルゲームのブームが落ち着きを見せる中、ゲームの活力と競争力をどう維持していますか。
まずは心からゲームを好きなことが必要です。ゲームを楽しめる人でなければいいゲームはつくれません。これは私がこの会社を立ち上げた理念でもあります。その次に外部と交流し、刺激をもらうことですかね。私たちは上海のChinaJoy、ケルンゲームショー、韓国のGstarなどさまざまな国際ゲームイベントに参加し、同業者との交流や意見交換を通じてインスピレーションと気づきを得ています。
国際的な視点に関しては、日本のデベロッパーに積極的な海外展開を呼びかけていますね。現時点で見て、海外進出を目指す日本のデベロッパーの数は大きく増えているでしょうか。海外進出に際して最大の課題は何だとお考えでしょうか。
以前と比べれば増えているのは間違いないでしょうが、まだまだ伸びしろはあるではないかと考えています。小規模なゲーム会社にとって最大の課題は、ローカライズとチームの効率化という2点ですね。確固たる自信を持って業界の最新情報を吸収するほかにも、業務効率を高める適切なツールを探すことも大事です。現在AI産業が急速に発展する中で、配信管理や素材作成、ローカライズなどに使える新たなツールがどんどん出てきています。これはデベロッパーにとっては追い風です。
貴重なお時間を割いてお話しいただき、ありがとうございます。御社に再び「300%増加」の波がどんどんくることを祈っています!
ハイパーカジュアルゲームの開発・制作などに関してご要望があれば、ぜひinfo@tatsumaki.gamesにご連絡ください。アプリユーザー獲得・収益化で飛躍的な成長をお望みの場合は、いつでもMintegralにお問い合わせをお願いします!