お世話になっている人のお店に、お金を落とす。 〜アライグマちゃんのかまぼこ〜
赤ちゃんが生まれて100〜120日前後に行うお食い初めは、100日祝い・百日祝いともいわれている。
「一生食べることに困らないように」と子どもの健やかな成長を願って行う伝統行事だ。
どんなふうにお祝いするかというと、箸を使って赤ちゃんに魚を食べさせる真似をする、といったユニークなやり方だ。そのため、いろいろな料理を用意するのが一般的である。
先日、わたしもお食い初めをやった。
それまではこんな行事があることさえ知らなかったので、昔の自分が今の自分を見たら驚くだろう。
愛情深いアライグマちゃん一家
友人のかわいいアライグマちゃん(に似ているため、ここではこう呼ぶことにしよう)の実家がかまぼこを売っている。
お食い初めにかまぼこが必要なわけではないが、愛情のこもった食べ物にしたいので注文させていただいた。
愛情のこもった食べ物だと確信しているのには理由がある。
アライグマちゃんは、愛情深い女性だ。
彼女を育てたご両親のお店なのだから、ひとつひとつの商品に愛情を込めないはずがない。
お世話になっている人や大切な人が携わるお店にお金を落とす。
わたしがふだんから大事にしていることのひとつである。
かまぼこを注文するアイデアを思いつくのに、それほど時間はかからなかった。
お食い初めをするぞ、
そうだ、かまぼこも注文しよう!
といったスピード感だった。
そうなれば話が早い。
スーパーに売っているものではなく、アライグマちゃんの実家のかまぼこがいい!と、頭の中はシンプルだった。
うれしい返答
ついに、かまぼこが届いた。
アライグマちゃんを通して注文したので、その合図は「かまぼこ届いたよ〜」というLINEのメッセージだった。
受け取りに行くと、
4種類を注文したはずが5種類あった。
「両親がわたしに送ったやつなんだけど、これもよかったらどうぞー」
涙が出そうだ。
ありがたくちょうだいして、
お金を支払おうとしたら
「100日のお祝いにプレゼントするよ」
涙が出た。
アライグマちゃん。
愛情があり、その思いを行動にうつせる人だ。
思いを、やる。
" やる " とは、行動にうつすこと。
行動できる人が、"思いやり "のある人だという。
これは、お世話になっている女性経営者の方にお聞きしたお話である。
わたしも、
まわりの人たちに
" 思いをやる " 日々を重ねたい。
馬場香織(ばばかおり)