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背筋がぞっとするミステリー小説、いつどこで読むのがベストなのか


小説を読むことが好きで、眠る前にベットに入ってからいつも1時間くらい本を開いている。寝る前のスマホは本当に目が疲れてしまうので、紙の本というのはありがたい。ずっとあり続けてほしい。ページをめくっていくと、その先に物語が展開されていく。眠気がやってきたら、今日はここまで、と決めて本を閉じる。

基本的なわたしの読書時間は、こんなふうに過ごしている。

最近ずっと模索していることがある。背筋がぞっとするような怖い系のミステリー小説をいつどこで読むのがベストか、ということだ。

本格的なホラー小説は読まない。本からなんか出てきそうだから。もうその本という物質そのものが怖い。まじで怖いの苦手ですので……

けれど、背筋がぞっとする系のミステリー小説は読みたい。なぜか最近、けっこう読みたい。読みたいのに、いつ読めばいいのか分からずに、ずっと迷走している。

天才探偵が出てきて事件をスカッと解決する系の小説ならば、なんの問題もない。続きが気になってちょっと夜更かしになってしまうくらいの問題はどんなジャンルの小説でもあり得ることだ。

けれどわたしが読みたいのは、背筋がぞくっと冷えるようなミステリー小説なのだ。事件の謎がすこし奇妙で、たどりついた真相の先にも背筋が冷えるようなおそろしい結末が待っている……というような小説が好きなのだ。最近のわたしの大ヒットでいうと「難問の多い料理店」みたいな。(ホラー小説読めないやつがそんなの読むな)


夜読んでみる。


わたしの読書時間は夜、眠る直前だ。ベッドに入って、部屋の灯りを消して、読書灯だけをつけて本を読む。

その状況でこんなミステリー小説を読むとどうなるのか。

そう、怖くなってしまうのだ。(分かりきっていますね)

そこで無理して読んで眠ると、怖くてたまらない夢を見てしまう。眠る前の読書は夢の世界と直結している。というわけで、ビビりのわたしは眠る前の読書時間でミステリー小説を読むのをあきらめた。だって睡眠が生活で一番大事ですし、ね。


では、朝に読んでみる。


家事をして、仕事をはじめるまでのスキマ時間。ここでデスクに座り、ミステリー小説を開く。朝だから明るいし、怖くない。いいぞいいぞ。

そしてキリのいいところまで読んで本を閉じる。PCを立ち上げて、仕事をはじめる。仕事でいろんな相手とやり取りをする。自分が依頼しようと思っていた資料が、依頼するより前に先方から届いている。こちらから言わなくても先々のことまで考えてくれている、仕事ができる人だ。

けれど、ミステリー小説を読んでいたわたしは怖くなってしまう。疑心暗鬼になって、その人がどこかで話を聞いていたのでは、こちらの情報を握っているのでは、と謎を解くモードに入ってしまう。そんなことは全然ないのに。ただ仕事できる人なだけなのに。

わたしにはそういうところがある。本を閉じた後、現実世界をその本の世界のままで見てしまうところがある。(だから寝る前の読書は夢に繋がりがち)

だからこそ、朝の読書もその日一日ずっと影響されてしまう。いつもなら何も感じないようなことに恐怖を感じてしまう。こうなると、同じ理由で昼休憩もダメである。

ダメだ。もう平日に家で読むのはあきらめた。


では休日、マックで読んでみる。


休日。待ち合わせの関係で、マックで過ごす時間ができた。ここかもしれない! と思ったわたしは、マックでシェイクを飲みながらミステリー小説を開いてみた。(シェイクはいつだっておいしい)

すると、読めた! 怖すぎる余韻を引きずることなく、その後の休日も過ごすことができた!

休日のマック。ここにはありえないほどの喧騒がある。月見バーガーのある秋はさらに人が多い。そのおかげでどんな本を読んでいても怖くない。いろんな人間の声が混ざり合って、話してる内容もいっさい入ってこない、本物の喧騒がある。

読み終わってぞっとしてしまっても、ポテトの揚がった音(テレレ♪テレレ♪)によって、なんだか深く考えることがどうでもよくなってきて、ぞわぞわしていた暗い気持ちもカラッと明るくなる。

物語の余韻が感じられなくなるというのはいかがなものかと思うけれど、余韻を感じすぎて夢で苦しんだり、一日を疑心暗鬼で過ごすよりはよっぽどいいものだ。わたしのように本の世界を引きずりすぎて現実がままならなくなる人(いないかしら)にはおすすめの読書スポット。

わたしは見つけた。背筋がぞっとする系のミステリー小説を楽しみたいなら、休日のマック。答えはここにあったのでした。


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tsuki | つき
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