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「食問題」を軽減するレストランでのボランティア

けいこです。

しばらくボランティアについて書いてなかった。

フードロス軽減を目指し、余剰食材を使って料理を提供する。働いている人はシェフを除いてほぼボランティアでまかなっているというレストランでボランティアをしていること、そのシェフがとても素晴らしいことは以前書いた。今日はその続編。


ほぼ週一のペースで、ここで約6ヶ月ほどボランティアを続けている。合計20回くらいシフトに入った勘定になる。

知ってる人も増えてきたし、毎回新しい人とも出会う。

それに加えて、私のできる幅も増えてきた。

先日は、デザートを盛り付ける作業を担当した。わたし一人で!

  1. デザートのお皿にアーモンドクリームをよそう(垂れるから慎重に!)

  2. 1m x 50cmの天板に焼いて・切ってある(縦4列・横8列)チョコレートケーキを1にのせる

  3. チョコレートフレークをかける

  4. マリーゴルドの花びらをデコレーションとして飾る

その日は、かなり繁盛していたので黙々とデザートを仕上げ、カウンターに運ぶ仕事を繰り返した。上記のように簡単なんだけど、一人で担当してるから遅れないようにスピード感を持ってやることが大切。こんなこともかなり余裕でできるようになった!

天板で焼いてあるケーキは端の方やすみっこがどうしても小さくなりがち。普通のレストランだったら、こういうところは破棄して、全てのケーキが均一になってるんだな、と改めてわかる。
でもこのレストランは、食糧廃棄をしないようにしてるから、多少大きさにばらつきがあっても全て使う・提供する。

必死にデザート係をやってる最中に、シェフから「指摘」が入る。どうしてもケーキの大きさにばらつきが出てしまうから、提供する順番を考えて最初は均等なケーキを次々に出し、その後に小さめなケーキが提供されるように出す順番を工夫すること。

同じテーブルに座った時に「あの人のケーキと私の大きさが違うわ!」とならないように、だって。最初に来た人たちは普通のケーキ、時間差でしばらく経った人たちは小さめ、となるんだけど、同席した人とは大きさに遜色がないように、という仕組みだ。

食べてる人はみんな大人なんだから、私はそんなこと気にする人がいるという考えにも至らなかったけど、それがレストランの現実。なるほど、なるほど。

「仕事ができるようになる」というのは、この例のように、その職場での小さな「常識」を蓄積していくことでもあると改めて思う。


「デザート」係をやってる最中に、シェフから「ライスヌードルが足りなくなったから、お湯で戻して!至急!」と指示がくる。

家だとライスヌードルはいつも茹でてるんだけど、お湯につけるだけで戻るんだと知る。バケツにライスヌードルを袋から開けて入れ、そこにお湯を注ぐ。

それならたくさんお湯を注いだほうがいいなと気を利かせると、「だめ!だめ!バケツが重くなるからお湯は少なめに!」というシェフのダメ出し。← そんなん知らんし笑。

ここでも何が一番効率がいいか、というのはその場面によって違うと知る。


デザートを作り終え、そろそろ店じまいの時間になったら、次はキッチンの床の掃除とカウンター磨き。普段、うちでやるお掃除との手順とは全く違うけど、これは以前やったから手順がわかる。もう、まかせてください!。

その合間に、食材を冷蔵庫に運んだり、寄付された「サワークリーム」の小袋を開けて、タッパーに移し替えたり。そういう作業をすることで、どんな食材が(こういうレストランがなければ)破棄されているか、それがいかに大量かを知る。

ボランティアにしろ、お金という対価をもらうにしろ、「働く」っていうのは、少しずつ、自分のできることが増えていくこと、そしてそれと同時にその職場独自の知識、決まりや常識を蓄積していくことだ。

ここにきて、やっと「役立ってる」自覚が持てるようになってきた。なるべく長く続けて食が抱える問題(フードロス・余剰食材・貧困問題)にわずかでも貢献できたら、と思う。


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