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人生相談&哲学対話ほのぼのカフェ<号外>

 部活動そして勉強などに関わる問いが多く、部活動のことは引退する前に答えておいた方がいいと感じましたので、優先的に(号外として)答えることにしました。
 
【Q】おすすめの勉強法はありますか。とくに数学。
【A】今やっている教材に真剣に取り組みましょう。3周くらい取り組んでみて、ストーリーを瞬時に思い浮かべられる状態にできるかが鍵。それ(基本)ができるようになったら、応用問題に挑戦してみるのもいいですね。いつも言うことですが、塾などに行って手を広げる必要はありません。消化不良にならないように、一点集中してみるのはどうでしょうか。
 
【Q】数学をやっていて一番楽しいことは何ですか。
【A】問題(とくに難関大学の入試レベル)を解くこと。生徒に質問されたときに、どんな具体例を出したら分かりやすいかを考えること。教科書以外に教える方法を編み出すことが樂しいです。
 
【Q】先生は高校生の時点でどれくらい数学ができたのですか。
【A】定期考査は平均+40点くらいをキープ。3年次の全国模試では偏差値70くらい。授業前に知らない人から質問されることもありました。私の授業を担当していない先生が私の存在を知っていたときには凄く嬉しかったです。因みに、ノートは1年でとるのをやめ、2年次から数学の授業すら聞かずに入試の問題を解いていました。きっかけは、1年の冬休みに志望大学の赤本を解き、実力の無さを思い知らされ、目覚め、2年次から徹底的に予習して、まず受験で戦うためのスタートラインに立とうと決意。何度も言いますが、塾や予備校には行っていません。自分で解きたい問題を解きました。
 
【Q】黄チャートの活用法を教えてください。
【A】今やっている教材で分からないことがあったら調べるときに使ってみましょう。苦手な分野を定着させるために、解く問題が不足していたら、チャートの問題で徹底的に補うのもいいですね。全部解いているほどの時間はないでしょうから、自分で工夫して使ってみてください。
 
【Q】朝早く起きて勉強した方がいいですか、それとも夜遅くまで勉強した方がいいですか。
【A】眠いのに無理してやっても非効率なので、夜遅くまでやることは勧めません。入試が9時開始だとするならば、早くから頭を目覚めさせておく必要があります。今からそういう習慣にしていくといいでしょう。因みに、私はほぼ23時就寝でした。睡眠時間の確保はめちゃくちゃ大事です。

【Q】勉強を楽しいと思えて毎日の勉強習慣を身につけるにはどうすればよいですか。
【A】まずはあれこれ考えずに、行動することです。つまり、教材を開き、始めることです。それができたら、大概習慣化するものです。私は本を読んできませんでしたが、読み始めたら、もう読まずにはいられません。こんな楽しいことをやってこなかったのが信じられないほどです。むくみ解消とともに身体の引き締めのために、体幹トレーニングとウォーキングを妻に勧めましたが、最初は重い腰をあげなかったものの、やり始めたら毎日やっています。実は、「楽しいからやるのではなく、やるから楽しいのです。」因みに、趣味は始める前に楽しいと思って、始めたのでしょうか。おそらく違うと思います。
 
【Q】頭がよくなるには何が必要ですか。
【A】どういうことを意図した質問かは分かりません。どうなったら、あなたは頭がよくなったと判断するのでしょうか。定期考査で100点とれれば頭がいいでしょうか。いくら考査で100点をとれても、模試で100点をとれても、最終的に入試で不合格になってしまえば、頭がいいといえるでしょうか。たとえば、考査①で80点とれたら、次は90点を目指そうと思います。ようするに、その欲には切りがありません。
 私も、従兄のように何でも知っている賢い人に憧れ、それを上回るためにどうしようか考えたこともあります。そこで、本校を受験しようと思ったときもあります。でも、誰かと比較している時点で、寂しさしかないですし、自分を見失っています。つまり、相対的に頭がよくなりたいと思うのでは、どんなに頑張っても、次の欲望がどんどん現れます。
 では、どうしたらいいか。簡単です。高校生ですからとことん勉強してください。それは教科書に書いてあることを覚えることだけでは決してありません。そして、本を読みましょう。教科書のことを覚えられたからといって、頭がいいとは思えません。どんなことが起きても臨機応変な対応ができる賢さ、答えに頼らずに考える頭の回転の速さがいいなと、私は思っています。
 
【Q】頭では「勉強をやらないと」と思うのに、体が動かないときがあるのはなぜですか。
【A】勉強しなくちゃダメだと思っていますよね。“しなければならない”という状態です。皆さんはご飯を食べるときに、食べなきゃと(意識的に)意気込んで食べますか。そんなことはないですね。お腹がすいたら、食べる行動をとっているはずです。因みに、私は、受験といえども、数学をやらなくちゃと思ったことは一度もありません。正直、趣味みたいなものです。やりたいからやっているのです。
 しかし、事務処理、とくに解読しにくい文章を読んで手続きする類いは苦手です。それはさすがにやらなくちゃと思います。やらないといけないと分かっていても、後でいいかと思ってしまいます。おそらく、そんな感じですよね。でもね、事務的仕事はさすがに期限までには間に合わせます。実際、とっととやった方が気にしなくて済みますよね。ある意味で、気持ちは分かります。
 でも、人生において、とりわけ受験の類いは日にちが決まっているが故に、待ってくれません。日付もさることながら、人(競争相手)も待ってくれません。だから、やらなくちゃではなく、趣味とまではいいませんが、まずは行動してしまうことです。嫌々ながらやっても、身につきません。読書感想文であとがきを写したり、課題で答えを写したりしているのと同レベルです。将来誰かの役に立つために、その人やら光景やらを想像したら、嫌々やっていたら、助けられる気がしないですね。
  
【Q】勉強と部活を両立させるためのコツはありますか。
【A】文武両道はあくまでも目標であり、理想です。語弊があるかもしれませんが、欲望ともいえます。みなさんがどちらか片方しかやっていないとは思えません。これを問える人はおそらく両立させているし、両立させようと奮起しているのではないでしょうか。まずは最後の大会で悔いを残さぬように、邁進してみるのも悪くないです。どちらも中途半端になってしまうくらいなら、部活をやり切ってから、真剣に勉強をやることだっていいと思いますよ。
 
【Q】志望する学部が絞り切れない場合はどうすればいいですか。
【A】多くのことに興味・関心があるならば、そんなに素晴らしいことはありません。羨ましい限りです。私は数学と化学にしか興味がありませんでした。今から絞り込む必要はありませんし、焦らなくていいと思います。最終的に最適なタイミングで学部が選択され、決定していくから安心してください。現時点で道を狭めることをしなくていいのではないでしょうか。模試も含め、考えるきっかけを大切にしましょう。今後、どんな流れが訪れるかは分からないですよ。
 
【Q】女性が研究職に就くのは難しいと思いますか。
【A】全く難しいとは思いません。もし、研究職に就きたいなら頑張ってほしいですね。すべてはあなたの意志次第であり、必然的に導かれていきます。ダメだなと思えば、どんなことも叶うはずがありません。素敵な職業だと思うから、本気ならば目指してみてはどうでしょうか。
 
【Q】受験期に入り、最近部活へのモチベーションが下がっていますが、どうすれば良いですか。
【A】凄いですね。受験期に入ったという認識でいるということは、勉強へのモチベーションは上がっていると解釈してよいのでしょうか。もし、どちらも下がっているとしたら、校長先生が始業式で話をされたように、どちらかを理由にして、ともにうまくいっていないことを正当化している気がします。もし、勉強に身が入っているなら、それを頑張ればいいと思います。ただ、あとわずかで部活動をできる時間を終えてしまうとしたら、両方頑張ってみたらいいではないですか。「二兎追う者は一兎も得ず」とは言いますが、『脳を鍛えるには運動しかない』という著書にあるように、運動すると学習能力が上がると言われています。また、部活をやっていた人は、時間の使い方が上手ですし、引退した後も効率よく勉強できる人が多いです。因みに、私は4月から部活にはほとんど行かず、受験に切り替えましたが、数学の力が伸びたかどうかは分かりません。おそらく伸びていません。結果はどうあれ、仲間とともにやり切るという経験が大事である気がしますね。
 
【Q】勉強のやる気がでないときはどうしたらよいですか。
【A】いついかなるときもやる気満々であるはずがありません。だって、「人間だもの」(相田みつを)。やる気がないときに、無理矢理やっても意味がないと思っています。そういうときは気分転換します。その分、やるときは徹底的にやります。風呂に入っても、問題を考えていました。ただし、ずっとやる気が出ないからといって、他のことをやっていたら意味がありませんよ。好きな科目があると、やる気スイッチが入りやすい気がします。私は、本屋さんの蛍光灯の光を浴びたり、新しい参考書の匂いを嗅いだりすると、勉強スイッチが入りましたね。理由は不明ですが。
 
【Q】勉強のやる気にムラが出るのはなぜですか。
【A】人が何かに集中できる時間は、せいぜい20分程度だと言われています。勿論、生まれつきの性格や才能によって、集中力を維持できる人もいます。
 そもそも人間が生きていく上での最優先事項は“安全に生存していく”ことです。食べること、寝ること、子孫を残すことなどです。脳の中には「理性を司る領域(前頭前皮質)」と「本能や欲望を司る領域(大脳辺縁系)」があり、後者は行動に対して影響力を及ぼします。今は勉強しないといけないと“理性”で分かっていたとしても、スマホをチェックしたくなったり、お菓子を食べたくなったりしてしまうのは、本能的に仕方のないことなのです。しかも、一旦集中が切れてしまうと、戻ってくるまでにも時間がかかるようです。だからこそ、気が散るものを断ち切ったり、時間を決めるなど上手に使ったりすることによって、自分が集中できる環境を整えることがとても重要です。私のように、テレビを見ながら数学を解いていて、いつの間にかテレビに夢中になってしまうようでは元も子もありません。音楽を聴きながらノリノリになってしまうのも気をつけましょう。
 ついでに、ダラダラやってもムラばかりですから、入試の時間と合わせて、90分1セットでやってみるのも一つの手段ですね。
 
【Q】なぜ、入試・受験をしなければいけないのですか。
【A】別に受験しなければいけないわけではありません。共通テストも何が何でも受けてほしいわけではありません。ただ、あなたが国公立大学、私立大学などへ進学を目指しているなら、通らなければならない関門なのです。いずれ就職しようとすれば、試験があるでしょう。資格を取ろうとすれば、試験があります。独り立ちするには、誰かと比較されたうえで、自分の方がその社会に必要かどうかで判断されてしまいます。それが嫌なら、自分で起業し、それが社会に受け入れられるかどうかです。厳しい関門をくぐり抜けていけば、それだけ成長できます。しかし、それを回避してばかりいたら、将来誰かのお役に立ちたいと思ったときに、あたふたしてしまうのはあなた自身ではないかと思います。
 
【Q】本校の先生は国公立大学を推してくるけど、将来的に国公立の方がいいことがありますか。
【A】ないですね。どの大学に行くかよりも、その先どうしたいかの方が大事だと私は思います。たとえば、看護師を目指すときに、どういうところで働きたいか、どういう看護師になりたいかで、どの進学先を目指した方がいいか決まってくるでしょう。漠然と、国公立がいいとはいえません。行く意味をはっきりさせることが大事ですね。卒業後のことまで考えて、進路先を決めた方がいいのは言うまでもありません。いい大学に行ったからといって、いい人生になるとは限りませんよ。
 
【Q】入試で使わない科目はどうすればいいのでしょうか。
【A】自分で選択したとするなら、あなたの責任で最後までやり遂げましょう。入試で使うか使わないかで判断してしまうのは寂しい人生である気がします。経験者は語ります。あなたの人生で何が生きてくるかは分かりませんよ。因みに、スマホは入試で使わないものなのに毎日いじっていますよね。あなたの狭量的論点からすれば矛盾です。だから、必要か否かというその判断基準は今後の人生では避けた方が、あなたの人生はより良きものになるように思います。とはいえ、どうするかはあなた次第です。

2022.4.18

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