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サブカル大蔵経240『夜中の学校⑨中沢新一の宗教入門』(マドラ出版)
夜中の学校、好きでした。
このラインナップ。
オウム真理教とか幸福の科学とかいろいろな新しい宗教が関心を集め始めて、そうした現象を扱いかねていたジャーナリズムから宗教学はだんだんお座敷がかかるようになったのです。p.9
中沢新一とオウム真理教。
20世紀の初めごろに生まれた、科学と技術の力によって新しい世界を作り出していくんだと言う願望は、一種の宗教的な願望と言っていいと思います。p.19
科学こそ宗教的願望の世界だった。それは今のコロナ禍でもかいま見える。
キリスト教そのものが、いつもグラついているところを持っている。グラついているから、何か巨大な、ダイナミックな運動ができるんです。p.32
キリスト教の内包する非安定こそ力の源泉という視点はすごい。
(仏教は)全体的に見れば、あんまりおせっかいじゃないし、なんとなく元気ないように見えるし、歴史的なダイナミズムと言うことから見ても、あんまりダイナミックなところはないんです。p.61
おせっかいしなくてもいいんだな。それが仏教のいいところなのかな。
エイズウイルスのようなものにも意識があります。私たちの体の中には大腸菌がたくさん来ていますが、彼らは彼らなりの世界を作ってきています。p.64
空的、仏教の捉えるいのち
僕が一番興味を持っているものは、当のイエスやブッダが見ていたであろう、その「何か」なんです。そこから何かが始まった、宗教の一番原点にあたるもの、それにばかりいつも魅かれてきたし、それにしか興味がないんです。p.81
聖⭐︎お兄さんですねー。嬉しい。
宗教の非常識さには、根拠があるのですよ。それは人間が、いま生きている世界よりも拡大された領域を体験し、それをどうやって認識するかという、人間の知性の働きに関わったことなのです。p.89
コロナ禍のいま、仏教の智が現れてくるのだろうか。
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