サブカル大蔵経203宮内悠介『カブールの園』(文藝春秋)
アメリカでの人種問題が報道される中、現代の日系を問う掌篇2本。赤坂真理の繊細版か。前半は文書館。後半はプロレス団体が題材。ギミックとリアル。西洋と東洋。混ざりあえないことが、まざりあう時が、この作者のゴールなのか。
小説をあまり読まないのですが、友人の息子さんに勧められて読みました。小説って、会話が多いんですね…。
ナチュラリストのジョンは仮想現実を好まない。君は君のままでいいと。ただ私はこうも思う。ジョンは自分の手で私を癒したいのではないかと。p.29
人種問題の