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【86】抗がん剤8回目7日後:指の痺れはあるけど血液状態は良好。いい主治医に出会えたなあと実感した日。
7月25日(木)
朝6時45分起床。ものすごい曇天。今にも雨嵐がきそうな雰囲気。
今日は9時から、モンタナ癌サポートセンターでのヨガクラスに、はじめて対面で参加しようと思ってたんだけど、どうしようかなあああ。モンタナの雨って、しとしと降るってことはなくて、すさまじい風や最近では雷を伴うから、外歩くの怖いのよね。
直前まで迷ってたけど、レインコートをリュックに詰めて、意を決して出かけてみることに。8時20分。
雨には合わずに、現地についた。対面での参加者は、サラとわたしの2人。あとはオンラインで数名。筋トレと同じ先生が教えてるんだけど、圧倒的に筋トレのほうが人気。時間的な事情ってのもあるのかしら。
ヨガは、リラックス、というよりは、ストレッチとか筋トレ寄り。ヨガマット使ってのふくらはぎのマッサージは初めてやったけど、すごい気持ちいい。簡単だし、これは、自分でも家でやろう。「ふくらはぎは第2の心臓」と思ってるものの、指で押してマッサージとかまったくもって続かないのよね。
クラスの終わり時に、先生が「ありがとう」を連呼してたので、つい無意識で胸の前で合掌して笑顔で「ありがとう」と軽く礼をしたら、先生とサラもつられてか手を合わせてにっこりして、なんかほっこりいい瞬間だった。外も晴れてきたし、ほんと、家を出てみてよかったわ。
さて、この後、ダウンタウンをぶらぶら歩いてみた。よく見てみると、趣ある建物がけっこうあるのよね。
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前からちょっと気になってたダウンタウンのモンタナ土産物ショップに行ってみた。
この後、コープのデリコーナーでちょっと買い込んで、公園のベンチで一休み。すっかり快晴。いい気分だ。血液検査によさそうな、ビーツたくさん食べてみた。
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12時に病院着。13時30分の血液検査まで、コーヒー飲んだり雑誌読んだりのんびり過ごす。
そして、ちょい心配だった血液検査の結果は、思ってたよりずっと良かった。なんでだろう。まさかの漢方?!だとしたら、ほんと、抗がん剤治療中とか、血液の質で悩んでるみなさんにおすすめしたいところ。
14時30分から診察で、最初は、最近新しくこの病院に就任したっぽいわたしと同世代っぽい女性のベテラン看護師さんと。結構がっつりと話した。いつもは、バスの時間もあって、「特に問題ないです♪」って感じで、さらっとすましたいがちなんだけど。今回は、右手の指先の痺れが出てきてたから、ここはちゃんと話しておかないと、という感じで。看護師さん的には、肝臓や腎臓の数値もいいし、好中球は意外といいし、心臓と肺の音も良好、浮腫みもないから、笑顔で、いいわねという感じで、あまり痺れにはこだわってない様子。
この後、チーム長の医師が入ってきて。彼は、抗がん剤始まる前から抗がん剤の副作用に非常に気を遣ってる。彼の強い方針もあり、まず手術をしてから抗がん剤1種類、分子標的薬1種類を投与するというのが提示されたように思う。他の案として、一番下に小さく書かれてたのは、「もしこの方針でないほうがいいならば、まず抗がん剤と分子標的薬合計4種類、その後に手術。」一応この案についても聞いてみると、「この治療だと、あなたには抗がん剤が強すぎ(overkill)です。そうなると、癌はなくなっても生活に困難をきたす可能性もあるので、それは望むところじゃないですよね。」と、断固反対風。トトロみたいな外見ののんびりした医師が発した、overkillって言葉はすごい強い言葉みたいで、夫のものすごい衝撃を受けた顔を覚えている。わたしは初めて耳にしたから、そこまで理解してなかったけど。
特に痺れにはとてもこだわりを持っていて、「とにかく、ちょっとでも痺れが出たら、すぐに報告してくださいね。」と、念を押されていた。
そして、「もう明日は9回目ですね。もし痺れが今以上にひどくなったら、12回やる必要はない。12回できたらベター、という感じでいいと思う。今後ずっと痺れを抱えていくのは生活の質を落とすので。」と、丸い目をぱちくりさせながら、結構すごい発言を。なんか、気分が上がったし、ほっとした。たまたまだけど、わたしの好む生き方に合う主治医と出会えたもんだ。