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[OldCityBoy的「アート」鑑賞] 梁に見る日本家屋の美学:伝統とデザインの融合
うちの実家は日本家屋の木造豪邸です。
「何をやぶからぼうに言い出すのか?、金持ちマウント?」
と言われそうですが、特にお金持ちではなく、実家はド田舎にあるので、木造の立派な日本家屋を持つことがステータスシンボルである風習が当時まだ残っており、父親が頑張って建てたのです。
で、家をいよいよ組み上げる時に、親父から、
「ハリが違う、ハリが!」
と自慢されたのですが、
「はあ、はり…」
なんて感じで、当時はなんの興味も湧かなかったのですが、最近、国立博物館の法隆寺宝物館のそばにある門の地面と平行な木の立派さに驚いて、
「親父が言ってたハリ(梁)はこれか!」
とピンときた次第です。
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で、"梁"とは何ぞや?、ですが、👇によると、
床や屋根の荷重を支える役割を果たす建物の横方向の骨組みのことを指します。建物の水平面にかけられている横架材です。
となります。
で?、となるので、理系っぽく"梁"がいかに大事かを説明したのが👇なのですが、梁が強いと縦の柱の数を減らすことができ、広い空間を建築物の中に形成することができるのです。
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例えば、👇だと、梁が細いので、屋根を支えるためたくさんの縦の柱が必要になります。が、これだと室内の空間を広く取れない…。
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よって、太い梁というのは立派な木造建築には必須であり、例えば皇居の門は、さすが皇居の玄関!、とも言えるものすごい立派で太い木による梁が使用されています。(これにより、門の広さを大きく確保できて、威厳を示すことができる)
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が、そんな丈夫で太い1本の木を育てる年月を鑑みるに、それを所有するためにはそれなりに財力がいるわけで、そんな意味で梁というのは自慢の要素となるわけです。
が、そんなことはつゆ知らず、実家の味気ない屋根裏を飾るために、折り紙を張って遊んでました。お父さん、ごめんなさい。
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ちなみに、立派な梁が必要なのは、屋根に瓦を使って重くなっているから、の理解ですが、最近は技術の進歩で瓦を使う必要はなくなり(瓦は強い日差しに対しても長持ちする)、屋根は随分軽くなったらしく、梁をデザインとして使う建築が見受けられることが多くなりました。
例えば、和田倉噴水公園の休憩所(今はスタバになっている)ですが👇、ここまでやると凄い…
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ということで、木造建築やお城を鑑賞される際は、梁にも注目されるとより楽しめますよ~、という紹介記事でした。
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