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[OldCityBoy的「映画」考察] 戦場にかける橋(1957) ➡意外にも日本的"諸行無常"な映画、黒澤明の影響かな?

名作です!

ハリウッドらしい大予算をかけた側面でも楽しめますが、意外にも無常観的な哀愁を感じさせる、俗にいう"諸行無常"を感じさせる、どこか日本らしい映画です。

"日本"なるものをハリウッド映画に含める場合、大体間違ったものとなりがちで、
・ちょんまげ、芸者
・それは中国ですよ…
・眼鏡でスーツで個体差なし(80年代の映画)
なことが多々見られるのですが、この映画ではそんなことはなく、ちゃんと"日本"が描かれてます。

特に、"早川雪州"演じる大佐の部屋が、ちゃんと"茶室"になっており、しかも"ジャングルに作った茶室"として完成度がとても高く、誰が美術監修したんだ!?、と唸っています。

そして物語も、モノも人生も諸行無常なり、な日本っぽいメッセージが含まれているのですが、それを戦争を通して伝えてくるところがハリウッドらしく、とてもうまいです!

で、なんで当時それほど目立つ国でもない"日本"な要素をハリウッドがわざわざ作品に含めることになったんだ?、と考えると、やはり黒澤明の影響ですかね。

黒澤明の代表作"七人の侍"が1954年公開なので、この映画が公開された1957年はその影響がでるのにちょうど良い年かなと。

その後、黒澤明の影響は"荒野の七人"(1960)に続くのですが、実は"スターウォーズ”(1977)も黒澤の影響を受けているって知ってました?

と、映像表現の文化的理解における影響力を思い知ることになった映画だったのですが、この映画で日本人への印象変わったアメリカ人もいるはずで、映画というもののさらなる可能性を感じられる作品でした。

最後に、この映画のラストシーンですが、下の映画のオマージュだと思われるので、比べられてもよいと思いますよ!


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