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[理系による「アート」考察] "葬送のフリーレン"は、2020年代の"HUNTER×HUNTER"になれる可能性あり

小4の娘にせがまれてTUTAYAで10巻までレンタルし、11巻は娘が購入し、読んでみました。

半永久的に生きるエルフが主人公とのことで、永遠の命を得ることがテーマである"銀河鉄道999"な作品かなと思っていましたが、想像と異なり、2000,2010年代を代表する漫画である"HUNTER×HUNTER"になり得る作品でした。

具体的には、
・パーティーを組みながら都度の新しい物語が進んでいく点
・物語が2重になっている点(葬送のフリーレン→過去の回想と現在、HUNTER×HUNTER→子供と父)
・主人公が物語が進むにつれてパワーアップしていく点(”葬送のフリーレン"の場合は主人公がより魔力を開放していく)
が似ているところです。

決定的だったのが、"葬送のフリーレン"は物語が進むごとに演出がどんどんうまくなっていき、オレオールへの旅路編がかなり完成度の高いものになり、次の物語が楽しみになっているところは、"HUNTER×HUNTER"を読んでた頃に感じたものと同じだなと。

ただ、上記の自身の仮説が正しいとするならば、作者が将来病むことは確実で、それはそれで致し方ないことかな…、とも思いつつあります。

なぜなら、これ系の漫画は、物語は常に過去の作品より面白いものを作り上げる必要があり、つまり常に自身の限界を超えていく必要があるからで、これを週刊連載でやるのはあまりにしんどい…

"HUNTER×HUNTER"だと、どんどん物語が面白くなり、もはや奇跡とも言うべきキメラアント編ができてしまった以降、これを超えようと暗黒大陸編で行っている富樫さんのチャレンジ(ゴンの強さがインフレを起こしたので主人公をジンに変更、クラピカと幻影旅団の物語も絡めたキュビズム的展開)があまりに凄すぎて、逆に心配になったのですが、皆さんご存知の通り"HUNTER×HUNTER"は富樫さんの腰痛のため止まってしまっています。(個人的にはストレスが原因だと考えています)

それでも漫画を描きたいと思うのが漫画家であり、"葬送のフリーレン"も同じ道をたどるんだろうな…、と思って単行本の表紙をよくよく見ていると、原作と作画が違う人じゃないですか!。これだと負担が作家一人に集中せず、富樫さんと同じ道は辿らないかも!、と今後の展開に非常に期待している限りであります。

最後に、"葬送のフリーレン"に刺激されて(危機感を覚えて)、"HUNTER×HUNTER"も進めてほしいな~、と一ファンとしては思うのですが、
富樫さんも原作に集中して、作画は別の方に任せるのがよいのでは?、
と思ったりもするのですが、絶対に分業制にはしないだろうな~、と思いつつ、やはり体調第一優先でできる範囲で最終回まで進めていただければな、と願う限りです。






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