見出し画像

最高で最悪の衝撃作

ヨルゴス・ランティモス監督の最新作が公開されたので、皮切り日の翌日に早速観てきた。

ヨルゴス監督といえば、96回アカデミーを席巻した「哀れなるものたち」が記憶に新しい。そして今回の作品タイトルは「憐れみの3章」。なんか似た雰囲気を感じて、実は観る前からトラウマ的な震えが出た…
(原題だとそれぞれ"Poor Things"と"Kinds of Kindness"なので訳した方のメッセージはあるのかも?原題は原題で深い)

トラウマというのは、哀れなる…を観た方の中には、なんとなく分かる方もいるかもしれない。これぞR15+というような作品、といえば分かりやすいかも。
そこの部分で「最悪」と表現したけれど、悪い意味ではないので容赦願いたい。

ネタバレしない程度に話すと、本作は邦題通りで3つのストーリーで構成されていて、3つは全くの別の話になっていて、(それらがどう関わってくるかは観て確認してほしい)特に注目したいポイントは3つある。

①ジェシー・プレモンスがやばい。
キャストは総じて皆、体当たりの演技をしていてすごいのだけど、彼がが飛び抜けていたと感じた。今年のカンヌで男優賞を獲ったらしいのだけれど、納得。
がしかし、この映画まで特に日本で?知られていなかったよう…

②音の使い方がやばい。
聴覚だけでも圧倒される作品。開始5秒からずっと鳥肌だし不安な気持ちになりっぱなし。

③情報量がやばい。
全ての物事に意味があるように思えてしまうので、理解することはやめてインプット型で鑑賞すべし。後からあのシーンはこういうことか、と分かってくるのでその場では考えるな!という感じだった。

もし鑑賞後にキャパオーバーになったら、とりあえず主題歌を聴き、歌詞を調べてみるといいと思う。
古くて1983年にリリースされた"Sweet Dreams (Are Made of This)"という曲。

本作に明確な答えがあるかはともかく、何を観せられたのか、少し頭が整理できるような気がした。

あとは、映画を見に行く前にヨルゴス監督の顔写真をネット検索してから行くといいと思う。理由は観れば分かるはず。

今回は3部構成になっていると聞いて、いろいろウェス・アンダーソン?となるシーンもあったのだけど、やっぱりヨルゴス感満載だった。

ヨルゴス感とは?となった人は、もし鑑賞前に余裕があるならば、観てない過去作も観ると、本作を有意義に観られるかもしれない。
ということで、WEBで鑑賞しやすそうな作品名を下記幾つか挙げておく。

・哀れなるものたち
・女王陛下のお気に入り
・ロブスター

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集